1. 姉妹都市と友好都市の「違い」は? 都市間が友好関係を結ぶ条件&メリットを解説

姉妹都市と友好都市の「違い」は? 都市間が友好関係を結ぶ条件&メリットを解説

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 「姉妹都市」と「友好都市」。1度は耳にしたことのある言葉だと思うが、「姉妹都市と友好都市」にはどんな違いがあるかご存知だろうか?

 友好関係を結んでいる都市を例に、姉妹都市と友好都市の違いや関係を結ぶメリット、条件などを紹介していこう。

姉妹都市はグローバル化の一歩? 

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 旅行先の都市が住んでいる場所の姉妹都市、地元が友好都市であることを知って驚いた経験のある人もいるだろう。

 「姉妹都市」とは、親善や文化交流を目的に特別な関係を結んだ都市のこと。つまり、姉妹都市はビジネス的な外交とは無関係なのだ。

 世界大百科第2版には下記のように記載されている。

都市と都市が友好,親善のために提携を行うこと。とくに外国の都市との提携が一つの運動となったのは1950年代である。これには,56年にアメリカのアイゼンハワー大統領が提唱した市民の結びつきによって世界の民主主義と自由主義の発展を目ざしたものと,57年にフランスで正式に始まった国際姉妹都市連合United Towns Organization(UTO。フランス語でFederación Mundial de Ciudades Unidas。

出典:姉妹都市(シマイトシ)とは - コトバンク

日本初の姉妹都市は「長崎」と「アメリカ合衆国ミネソタ州セントポール」

 現在では、外国の都市と姉妹都市の関係を結ぶのが主流ではあるものの、国内の都市同士で結んでいたこともあるようだ。

 2つの都市間で結ばれることが多いが、京都のように複数の都市(パリ・ボストン・フィレンツェ・ケルンなど9都市)と結ぶ場合もある。

 日本で最初に姉妹都市関係を結んだのは、1955年の長崎とアメリカ合衆国ミネソタ州セントポール間。その後、大阪とサンフランシスコ東京とニューヨーク横浜とサンディエゴ間に結ばれ、徐々に全国へと広がった。

姉妹都市関係を結ぶと「企業の海外進出」がしやすくなる

 姉妹都市を結ぶことで大きくメリットを得ることができるのは、主に海外進出を目指している企業

 姉妹都市関係を結ぶと、役所に姉妹都市の窓口ができる。そのため、企業が海外進出する際の書類申請などが容易になるのだ。

 その他のメリットとしては、「異文化交流の活発化」が挙げられる。

 姉妹都市関係を結ぶことによって、姉妹都市への外国人教師の派遣や、姉妹都市の学校間の留学交流などが盛んになる。

 相互の文化交流が活発化し、グローバル教育にも役立つメリットがあるのだ。

姉妹都市関係を結ぶことで得られるメリットとは?

  • 外国人教師の派遣、都市同士の学校間の留学目的の交流などが盛んになる
  • 異文化交流が活発化することで、異文化交流としてグローバル化に役立つ
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 姉妹都市を結ぶ法律はないが、条件として次の3条が提示されている。

姉妹都市を結ぶための3つの条件

  • 両首長による提携書があること
  • 議会の承認があること
  • 交流文化が特定のものに限られないこと

姉妹都市と友好都市は何が違う?

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 「親善都市」とも呼ばれる友好都市。実は関係性は姉妹都市と変わらないのだ。

 つまり、姉妹都市と友好都市の違いは、単に「呼び名が異なるだけ」ということ。

 「言葉の意味に違いはあるのだろうか」と勘繰ってしまう2つの呼び名だが、どうして様々な呼び方が生まれたのだろうか?

「友好都市」という呼び名ができた理由は「言葉のニュアンス」

 「姉妹都市」「友好都市」など様々な呼び名が誕生したのは、「姉妹」という言葉が中国で「上下」関係を意識させるからだという。

 中国において「子弟」「姉妹」とは身分を含む上下関係を指す。これを受け「友好都市」「親善都市」という異なる表現が生まれた、というのが様々な呼び名が誕生した真相なのだ。

 “姉妹都市”は、国の文化に合わせて「友好都市」や「親善都市」などと言い換えられている

 日本文化においても、血縁上関係のないお世話になった人を「兄貴」と呼ぶ風習がある。考え方としては、それと似たようなものなのかもしれない。

パンダのシャンシャン、37年前の友好都市記念に来日していた

 日本と中国の「友好都市」では、「東京・北京」、「大阪・上海」、「名古屋・南京」などが関係を結んでいる。

 1979年、中国の広州市と福岡市が友好都市の関係を結んだ際は、2頭のパンダが福岡市に来日した。

 そのとき訪れたパンダの名前は「シャンシャン」と「パオリン」。驚くことに、数十年前に友好都市を記念して日本を訪れたパンダと、2017年に上野動物園で生まれたパンダの名前が同じなのだ。

 また、最近ではカナダのバンクーバーと横浜をはじめとして、73の都市同士が友好都市関係を結んでいる。

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民間交流を目的とした「パートナーシティ」

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 姉妹都市・友好都市は包括的な交流を目的としているが、民間での交流を目的に名付けられたものが「パートナーシティ」だ。

 京都府京都市のHPによると、パートナーシティ協定とは「文化・芸術」「学術研究・教育」「経済」などの特定分野で都市間交流を行うことを目的としているとのこと。

 市民交流を目的としているパートナーシティでは、行政間での儀礼的な相互訪問や周年事業は行わない。

姉妹都市、友好都市とは異なる「パートナーシティ」とは?

  • 「文化・芸術」「学術研究・教育」「経済」などの特定分野で都市間交流を行うことを目的とした協定
  • 姉妹都市、友好都市関係と異なり、行政間での儀礼的な相互訪問や周年事業は行わない

 京都府は現在、9つの都市と姉妹都市提携をしている。

 その他にも50以上の都市から申請を受けているため、より広く交流を持つためにパートナーシティ制度をとることにしたようだ。

 現在では、大韓民国やラオス共和国をはじめとする6都市とパートナーシティとして交流している。

 神奈川県鎌倉市や千葉県市川市でもこの制度が用いられており、それぞれ民間交流を目的としている。


 包括的交流を目的とする姉妹都市・友好都市。民間的交流を目的とするパートナーシティに加え、最近では親善都市という呼び方も出てきた。

 他の都市との交流は文化や学術に留まらぬ成果を残してくれるのだろう。これからも、様々な方法で交流が行われることを期待する。

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