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世界一周気分が味わえる? 港区ワールドフェスティバル2017に行こう!

Ai Maeda

2017/02/11(最終更新日:2017/02/11)


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 東京都港区には多くの大使館がある。しかし、実際に中に入ったことのある人は少ないだろう。大使館は日本にあっても扱いは外国と同じなので、なかなか見学をすることができないのだ。

 それが今回、港区と大使館の協力により「港区ワールドフェスティバル2017」が開催されることが決定した。スタンプラリー形式のツアーは自由にまわることができ、 “プチワールドツアー”を楽しむことができそうだ。

 今回は、そんな大使館に入れる貴重なイベントをご紹介したい。

大使館等周遊スタンプラリー

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 1月~3月に開催されるこのイベントののメインは、最終日である3月26日の港区ワールドカーニバルだが、それまでに楽しむべきものといえばなんといっても普段入ることができない大使館を巡るスタンプラリーだろう。

 参加するにはまず配布されるパスポートを入手する必要がある。港区役所や都内ホテル・各総合支所にあるので必ずゲットしよう。パスポートをもらい港区の商店街で買い物をすると、80の大使館・国の情報がのったカードがもらえるほか、素敵な商品が当たる抽選会にも参加することができる。

 ただし企画を行っているとはいえ、大使館は日本国内にあっても国外の存在だ。訪問時には日本国旅券または運転免許証などの身分証明書の提示が求められ、適用される法も違えば文化も違う。

 訪ねる際に主催コールセンターへの予約が必要な大使館・受付より先に入ることができない大使館等あるので、それぞれのルールを守り楽しもう。

スタンプラリーに参加する注意事項

  • 専用パスポートを入手する
  • 身分証明書を携帯する
  • 秩序をもった行動をとる

知らない国の大使館へ行こう!

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 今回の企画に協力している大使館から、筆者が思うめずらしい国をいくつか紹介したい。国の情報は外務省サイトより。

エルサルバドル共和国

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面積:21,040平方キロメートル(九州の約半分)
人口:613万人(2015年、世銀)
言語:スペイン語
通貨:米ドル
在日エルサルバドル人数:119人(2016年6月)
国民食:ププサ。とうもろこしの粉末で作られている。中に魚や肉を入れ、酢漬けにした野菜と一緒に食べる。

 言語はスペイン語であるのに対し、通貨はユーロではなく米ドルなのが面白い。米からの援助額が最も多いが、スペインは2位である。日本は4位。国土開発が進んでおり米州のなかでは人口密度が最も高い。都市部の人口過多が懸念される日本は学ぶ点がありそうだ。

ジョージア国(2015年4月以前:グルジア)

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面積:6万9,700平方メートル(日本の約1/5)
人口:430万人(2014年、国連人口基金)
言語:ジョージア語(コーカラス諸語に属する)
通貨:ラリ(Lari)
在日ジョージア人口:44人(2015年、法務省)
国民食:ヒンカリ。肉汁たっぷりの小籠包のような蒸し料理。
 
 短気旅行では選ばれにくいが、世界一周旅行では大人気の国。物価が安く過ごしやすいことで有名だが、料理は日本人の口に必ずあうとまで言われている。ロシア・トルコという大国に挟まれつつも伝統の宗教をもち生きてきた。

グアテマラ共和国

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面積:10,889平方メートル(九州と四国を合わせた面積よりやや大きい)
人口:約1,634万人(2015年、世銀)
言語:公用語/スペイン語・22種類のマヤ系言語
通貨:ケツァル
在日グアテマラ人:160人(2015年12月)
国民食:トルティーヤ。トウモロコシの粉末を焼いたものに肉・野菜・サルサソースを挟んで食べる。
 
 エルサルバドルの隣国のため同じくスペイン語を公用語とするものの、こちらはマヤ文明の色が濃く残っており、通貨も違う。メキシコの国民食はタコス・エルサルバドル共和国はププサ・グアテマラ共和国はトルティーヤとそれぞれ名前は違うが、隣接する3カ国はトウモロコシを使った料理を食べているようだ。

レソト王国

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面積:3.0万平方キロメートル(九州の約0.7倍)
人口:211万人(2014年、世銀)
言語:英語・セソト語
通貨:ロチ
在日レソト人:15人(2015年、法務省)
国民食:パパ&モロホ。トウモロコシの粉末を練ったパパをキャベツや青菜を塩・油で炒めたモロホと一緒に食べる。

 慢性的な食糧難により南アフリカへ出稼ぎに行く人が多い。全国土が標高1,000メートル以上にある空に一番近い国として知られる。標高が高いので、アフリカ大陸にはあるが山岳気候で冷感地帯。イギリスやオランダが南アフリカを占領していた頃から自治を認められてきた国。

モザンピーク共和国

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面積:79.9万平方キロメートル(日本の約2.1倍)
人口:約2,772万人(2014年、世銀)
言語:ポルトガル語
通貨:メティカル
在日モザンピーク人:39人(2013年、6月)
国民食:マタパ。キャッサバの若菜をつぶして煮込み、ニンニク・ココナッツミルク・ピーナッツペーストなどを加えた料理。米と一緒に食べる。

 マクア・ロムウェなど43の部族でつくられた国。隣国の南アフリカ共和国の国民食ボボティーはカレー風味の焼きプディングであり、どことなくグリーンカレーに似たマタパと類似点を感じる。各部族ごとの原始宗教を信仰する人が多いことでも有名。

サンマリノ共和国

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面積:61.2平方キロメートル(約八丈島)
人口:33,121人(2016年8月)
言語:イタリア語
通貨:ユーロ
在日サンマリノ人:1人(2015年12月)
国民食:パスタ
 
 イタリアの丘の上にある世界で5番目に小さい国で最も古い共和国。4世紀初め、マリーノという石工がローマ教皇によるキリスト教の迫害から逃れるために潜伏し共同体をつくったという伝説から名付けられた。聖(サン)・マリーノ。国民全員が顔見知りに近いサンマリノでは公平中立な裁判が難しいので、基本的にはイタリアの裁判官により裁かれる。

 知っている国はいくつあっただろうか。このほかにも29の国の大使館が参加しているので、是非とも調べてみて欲しい。

“これぞ”大使館を見に行こう!

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 大使館といってイメージするのは異国感溢れる豪勢な建物かもしれないが、全てがそうとは限らない。先ほど挙げた国のなかにはオフィスビルの一階に入っているものや普通の一軒家のような建物もある。今回参加協力している大使館のほとんどは、こじんまりしていると想像してもらって良いだろう。

 そこで、参加協力はしていないが、イメージ通りの豪勢な造りとして人気の大使館を紹介しよう。

アメリカ合衆国

 言わずもがな、アメリカ合衆国の大使館は赤坂の一等地にある。職員住宅もスタイリッシュなことで有名だ。先日離任したケネディ大統領の娘で大使を務めたキャロライン・ケネディ氏が在任していたのがここである。同氏は離任前に全国の駐在員と一緒に『恋ダンス』を踊ったことでも話題となった。

イギリス大使館

 正式名称は『グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国』であるイギリス。昨年はアイルランドがイギリスから独立する意思を見せたことで世界が揺れたが、もし独立が叶っていた場合は大使館も2つに分かれたのだろう。イタリアとサンマリノ共和国の例のように、新たに大使館を設けるとなると大変そうだ。

 千代田区にあるイギリス大使館は、まるで本国の建築物のように重厚かつ優美な趣がある。

オランダ大使館

 チューリップで知られるオランダの大使館は港区芝公園にある。こちらも本国に負けず劣らず優美な趣があり、豊かな緑はオランダの水車がる風景を思わせる。オランダ大使館は稀に庭の一般公開を行っているので、気になる方はこまめにチェックすることをおすすめする。

エジプト大使館

 目黒区代官山にあるエジプト大使館はファラオに迎えられることで有名だ。石造りの建物はピラミッドを連想させ、夕方になるとライトアップもされ幻想的な風景を作り出す。エジプト大使館では、アラビア語教室やチャリティーバザーなどが開催されているので、こちらも気になる方はこまめにチェックすると良いだろう。


 港区にはまだまだ沢山の大使館がある。名前を聞いたことがない国で、今回の企画に参加していない大使館もあるのだ。大使館は観光地でもアミューズメント施設でもないので秩序を持った行動が必要だが、自分の国と交流のある国を知るには良いきっかけではないだろうか。

 3月26日には東京タワーにて、今回の企画の締めとなるワールドカーニバルが開催される。日本に居ながら多文化を知ることができるこの貴重なイベントに、ぜひ足を運んで欲しい。

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