1. サッカー市場で猛威を振るったチャイナマネー:世界を驚愕させる中国スーパーリーグの光と闇

サッカー市場で猛威を振るったチャイナマネー:世界を驚愕させる中国スーパーリーグの光と闇

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 今冬、サッカーの移籍市場で猛威を振るった中国によるスタープレーヤーの爆買い。破格の移籍金でヨーロッパ・南米のスタープレーヤーが次々と中国への移籍を決断した。サッカーブームの裏に見え隠れする中国サッカー界の光と闇に迫る。

世界を驚愕させる中国のサッカービジネス

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世界最高年俸46億円の破格のメガオファー

 今冬の中国移籍市場の目玉となったのは、上海申花(シンファ)とアルゼンチン代表のカルロス・テベスの「世界最高年俸」となる約46億円という破格の契約だ。

 他にもブラジル代表のオスカルを年俸約30億円でチェルシーから、ベルギー代表のヴィツェルを年俸約19億円でユベントスから引き抜き、中国のサッカー界は熱狂の渦に包まれている。

サッカーへの投資ブームの背景には「国の思惑」が

 ブームのきっかけとなったのは中国政府のサッカー強化策だ。6年前、「W杯出場」「開催」「優勝」という目標を掲げ政府は国策として「中国足球改革発展総体方案」を打ち出した。

 経済成長率が鈍化している中国経済に対し、サッカーを通して国民の購買意欲を煽り、新たなを消費を生むのが狙いだ。投資拡大を促された企業が、破格のオファーの元となっている。

国内選手が育っていない中国サッカー界

 FIFAランキングは現在81位、アジア内では8番目に位置する中国。ここ10年間のFIFA最高順位は71位と、思うように振るわない。
 
 スタープレーヤーを爆買いし、海外から選手を連れて来ることでビジネスとしては成功しているように見えるかもしれない。しかし、肝心の中国人選手が育っていないのが現状だ。

新ルール導入で外国人選手がベンチプレーヤーに

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 ブラジル代表のオスカル、ベルギー代表のヴィツェル、アルゼンチン代表のテベスといったスタープレーヤーが次々と中国への移籍を決断。しかし、一方で「影」の部分も生まれている。

 2017年1月16日に中国サッカー協会から新たなルールの発表があった。今年3月開幕の新シーズンから外国人枠が従来より削減されるというものだ。

 これまでは外国人枠として「4人+アジア枠1人」の登録が許されていたが、今季からはアジア枠が撤廃。

 新ルールで、試合に出場できる外国人選手が3人までとなった中国スーパーリーグ。外国人選手が5人ともレギュラークラスだとすれば、2人はベンチとなり出場機会が激減してしまうのだ。

中国の若手選手を育成する狙いか

 「毎試合23歳以下の選手を2人以上ベンチ入り、その内1人は必ず先発出場」というルールも加えられた。新シーズンからすぐの適用とあって、各クラブは対応を迫られている。

 パラグアイ代表オスカル・ロメロは、上海申花で1度もプレーすることなくスペイン1部リーグのアラベスへ貸し出されることが決定。上海上港のコートジボワール出身エヴラルドは、2部の武漢卓爾に放出されるなど、突然のルール変更で影響を受けている選手が既に出ている。

 移籍を余儀なくされた選手や、余剰戦力となってしまう選手の今後のキャリアが心配される。


 今回は世界最高年俸の移籍で話題となった中国スーパーリーグについてフォーカスした。ビジネスとしては世界中からも注目が集まり、成功しているようにも見えるが、チャイナカップなどの国際試合からみると中国人選手の成長は発展途中。

 Jリーグを始め、アジア全体のサッカーレベル向上のためにも中国スーパーリーグの今後の動向から目が離せない。

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