1. ソフトバンク&ワイモバイル両ブランドの発表会でわかる攻め”と“守り”の役割を明確にした戦略を考察

ソフトバンク&ワイモバイル両ブランドの発表会でわかる攻め”と“守り”の役割を明確にした戦略を考察

 ソフトバンクは、ソフトバンクとワイモバイル両ブランドで、それぞれ発表会を開催した。

 ソフトバンクのメインテーマは春商戦に向けた学割。KDDIに対抗し、18歳以下のユーザー向けに、各種条件を満たすと月額料金が2,980円からになる「学割モンスターU18」を導入する。同時に、25歳以下のユーザーには、20GB、30GBのプランが1,000円引きになる「学割モンスターU25」の提供も行っている。
2,980円からの「学割モンスターU18」を提供するソフトバンク。

両ブランドの棲み分けが明確になった発表会

 ソフトバンクは、iPhone 7、7 Plusをラインナップに持ち、Androidの春モデルも冬に発表済み。春商戦でも、これらの端末で訴求を図る方針だ。重視しているのは「体験価値」(ソフトバンク プロダクト&マーケティング統括 モバイル事業推進本部 執行役員本部長 菅野圭吾氏)。

 Yahoo!JAPANとも連携し、5月31日までYahoo!ショッピングなどのポイントが10倍になるキャンペーンを実施するほか、「SUPER FRIDAY」の第2弾として、ファミリーマートグループのチキンやサーティーワンのアイスクリームを、ユーザーに無料で提供する。
SUPER FRIDAYとして、ファミチキやアイスをユーザーにプレゼント。

 ワイモバイルを筆頭にする“格安スマホ”に押されるソフトバンクだが、「Eコマースを組み合わせて価値を提供できるうえに、SUPER FRIDAYのような楽しい経験もできる。料金だけでない形で、どうやってお客様に喜んでもらえるのかを重視した」(同)と言う。
Yahoo!ショッピングなどのポイントを10倍に引き上げる。

 これに対し、「格安スマホではシェア4割」(ソフトバンク Y!mobile事業推進本部 執行役員本部長 寺尾洋幸氏)というワイモバイルは、端末、料金、サービスの3本柱を用意し、王道の戦略を貫く。

 端末は、“素のAndroid”を搭載した「Android One」を2機種用意。メーカーのカスタマイズがないAndroidを搭載することで、ユーザー体験を統一し、サポートの質を向上させていく。「分かりやすいサービス、分かりやすい仕組みにして、お客様が分かりやすくなることが重要。やはり販売店のコストは大きい」と寺尾氏は語る。
シェア40%と格安スマホ市場をけん引するワイモバイル。

 一方で、端末のバリエーションはSIMフリースマホとのセットで出していく方針。「この冬から、店頭で積極的に(格安SIMとして)アピールすることで、サービスを広げてきた」(同)と言い、SIMフリースマホとの組み合わせも、「すでに1機種ぶんぐらいになっている」(同)と規模を拡大させている。

 ワイモバイルとしてはシンプルなAndroid Oneや型落ちのiPhoneをそろえつつ、拡大するSIMフリースマホのトレンドも同時に取り込むというわけだ。
シャープと京セラ、2機種の「Android One」端末を投入。

 料金は、他キャリアと同様、学割を導入。学生は2年間1,000円の割引になり、「固定回線の加入や家族の加入など、そんな難しいことは一切ない」(同)と、ここでも分かりやすさを全面に押し出した。

 「Yahoo!プレミアム」の会員料462円を無料にしたり、ソフトバンク同様、ポイントを増額したりと、サービスも拡充させる。
学生に、2年間、1,000円の割引を提供する「ヤング割」。

 既存ユーザーに対してSUPER FRIDAYなどの「体験」を提供するソフトバンクはどちらかと言えば“守り”を固めているが、快進撃を続けるワイモバイルは端末や価格で“攻め”の姿勢を見せる。

 同じソフトバンクでも、2つのブランドは対照的だ。格安スマホの勢いが続く中、ダブルブランドで攻守両方を固めるのが、会社としてのソフトバンクの戦略と言えるだろう。

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