1. フランス・日本人留学生の行方不明事件で気になる「国際手配」のシステムなどを徹底解析

フランス・日本人留学生の行方不明事件で気になる「国際手配」のシステムなどを徹底解析

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  フランスで起きた日本人留学生行方不明事件。国際手配されたチリ人の男が注目を浴びなにかと良く耳にするようになった国際手配というワード。

 そこで今回は「国際手配」のシステム、逮捕の仕組みを徹底解析していく。

意外と知らない国際手配の仕組み

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国際手配制度の概要

 国際手配とは、国際刑事警察機構(ICPO)が決めた制度で、ICPOが加盟国の政府を通じて、国外逃亡被疑者の所在や、行方不明者の発見、身元不明死体の身元確認、容疑者の捜索などを行う。

 ICPOは「インターポール」とも言われ、ルパン三世の銭形警部が所属している組織としても馴染み深いかもしれない。

 この制度によって逮捕された容疑者については、国際的に身柄を受け渡す条約の締結の有無にかかわらず、容疑者が犯罪を起こした国に送還され逮捕される。

 国際手配と一括りに言っても手配書の種類は様々だ。

国際手配書の種類

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出典:www.interpol.int赤手配書:引渡しなどを目的とし、被疑者の身柄の拘束を求める手配書

青手配書:被手配者の所在発見を求め、被手配者に関する正確な人定事項、犯罪経歴等に関する情報を求める手配書

緑手配書:被手配者の犯罪行為につき警告を発し、所在・情報を各国警察に注意を促す手配書

黄手配書:行方不明者の所在の特定や自救無能力者の身元特定のため情報を求める手配書

黒手配書:国内で発見された身元不明死体について通報・身元を照会する手配書

オレンジ手配書:爆弾など危険物によって公共の安全や人々の財産に対し脅威や危険をもたらす可能性のあるものに注意を喚起する手配書

紫手配書:犯罪者が使用する様々な手口・手段、隠匿方法に関して情報提供する手配書

ICPO国際連合特別手配書:国際連合安全保障理事会の制裁対象に当たる個人・団体に対する情報を提供することを目的とする手配書

盗難美術品手配書:盗難された美術品などの物品を探し出し、特定することを目的とした手配書

国際手配を発行するインターポール

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出典:www.interpol.int
 インターポールの正式名称は国際刑事警察機構(INTERNATIONAL CRIMINAL POLICE ORGANIZATION - INTERPOL)1956年に設立され、本部をフランスのリヨンに構える。

“インターポールの目的・原則”

ICPO憲章第2条(目的)

各国の国内法の範囲内で、かつ、「世界人権宣言」の精神に基づき、すべての刑事警察間における最大限の相互協力を確保し、及び推進すること。
ICPO憲章第3条(原則)

機構は、政治的、軍事的、宗教的又は人種的性格を持ついかなる干渉又は活動もしてはならない。

出典:ICPO-Interpol(国際刑事警察機構 - 警察庁
 インターポールと聞くと、犯人を地球の果てまで追いかけ逮捕しようとする銭形警部のような職務をイメージをされる方もいるだろうが実際は違う。

 独自の捜査権限はなく、逮捕権も基本的に持たない。あくまで国際犯罪者についての情報収集や提供・整理、国際手配書の発行などが主な職務だ。

 各国の警察が迅速かつ正確な情報交換を行うための活動の基盤を担っている。なので容疑者の逮捕は各国の警察組織によって行われる。

国際手配以外にも容疑者の確保が可能

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 犯罪捜査のためには容疑者の取り調べは必要不可欠。捜査機関としては当然、海外に逃亡した容疑者の身体を確保し取り調べがしたいところ。

 容疑者が国外に逃れたとしたら、国際手配以外にも渡航先から容疑者の身柄を引き渡してもらえる方法がある。

 それが「犯罪人引き渡し条約」というものだ。国外へ逃亡した容疑者の身柄の引き渡しに関する条約を各国間で締結すれば、ほぼ確実に短期間で引き渡しが可能となるものだ。

 しかし現状日本はアメリカと韓国の2カ国としか結んでおらず、他の国に逃亡された場合、身柄の引き渡しが難しい。

 なので現状、日本の場合外国の警察が容疑者の身柄を拘束した場合は、その国の法律で刑事責任を追及する代理処罰申請を行使することが多いようだ。
 

 今回、国際間での犯罪の取り締まり方、国際手配書・インターポールについて紹介してきた。

 海外で日本人が巻き込まれた犯罪の捜査・取り締まりにはまだ不十分な点があるよう感じる。今回フランスで起こった女子留学生の行方不明事件の一刻でも早い事件解決、留学生が無事に発見されることを祈っている。

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