1. 高性能SIMフリースマホ「Mate 9」登場!ファーウェイが日本市場で重視するポイントを明言

高性能SIMフリースマホ「Mate 9」登場!ファーウェイが日本市場で重視するポイントを明言

 ファーウェイは12月13日、SIMフリースマホ「Mate 9」など、計3製品を発表した。会場では、2016年における同社のシェアや、国内市場で同ブランドが人気を高めてきた理由についても言及された。

 「SIMフリースマホ」とは、「SIMロック」と呼ばれるプロテクトが施されていないスマホのことだ。大手キャリアの通信プランよりも割安な「格安SIM」や海外のプリペイドSIMなどをセットして利用できる。

 家電量販店や、ECサイトで単体購入できるほか、格安SIMを提供するMVNO事業者がセット販売していることも多い。MVNOの普及に伴い、メディアで扱われることが増えたキーワードだ。

「P9」は2016年を代表する端末に

 2016年に発売されたSIMフリースマホを語る上で、「HUAWEI P9」は無視できない存在となった。

 背面にはライカと共同開発した2つのカメラを搭載しており、撮影後にピント調整を行える「ワイドアパーチャ」機能が利用できる。まるで一眼レフカメラで撮ったようなボケ具合と、繊細なディティールのバランスが、カメラ好きなユーザーの心を掴んだ。
 12月13日の新製品発表会では、この「P9」のダブルレンズを踏襲する、最上位グレードのスマホ「HUAWEI Mate 9」が発表された。発売日は12月16日。

 市場想定価格は6万800円(税抜)となり、ファーウェイ・オンラインストアのほか、家電量販店、ECサイトで販売される。MVNOでの取り扱いも予定されている。

※ちなみに、8.4インチのタブレット「HUAWEI MediaPad M3」、スポーツリストバンド「HUAWEI FIT」も発表された。こちらも同じく12月16日から発売される。

着実にシェアを伸ばしてきたファーウェイ

 同発表会の冒頭には、ファーウェイ・デバイスのリージョナルプレジデントである呉波(ゴ・ハ)氏が登壇し、戦略面に関するプレゼンテーションを行った。その内容を紹介しよう。
 グローバルにおけるスマホのシェアは、2015年12月時点で9.9%だったが、2016年9月には12.1%に成長している。

 中でも、同社が「プレミアムモデル」と称する上位グレードの製品では、25.1%に伸びた。毎年、売り上げの10%をR&Dに投資していることが新製品の開発につながっているという。
 また、“タブレットの出荷台数で、日本国内で2位を獲得した”というIDC Japanのデータも紹介された。首位はAppleのiPadシリーズであるが、Android勢では1位であることが強調された形だ。
 2016年1月~11月にかけてのスマホ販売台数に関するBCNランキングのデータも紹介された。

 HUAWEIのシェアは5.69%。注目すべきは、この数値がSIMフリーだけでなく、キャリアで販売されているスマホも含めているということだ。Apple、ソニーモバイルコミュニケーションズ、シャープ――つまり、「iPhone」「Xperia」「AQUOS」の次に続くブランドとして「HUAWEI」が市民権を得つつあると理解できる。

新モデル「Mate 9」のポイントは3つ

 プレゼンテーションの中で、呉波(ゴ・ハ)氏は「スマホ利用者が持つ3つの不満点」を指摘した。

ゴ・ハ氏の言うスマホ利用者の不満点3つ

  • 動作が遅い
  • バッテリーが長持ちしない
  • カメラのクオリティが低い

最新CPUと学習アルゴリズムの採用

 今回発表されたMate 9では、こうした不満点が解消されている。まず、CPUには、ARM社の最新設計を採用したオクタコアCPU「Kirin 960」を搭載。

 パフォーマンスは同社従来比で18%向上、電力効率は15%アップした。また、同じくARM社設計のオクタコアGPUも搭載しており、グラフィック性能は180%向上し、電力効率は40%アップしたという。

 また、システムパフォーマンスを改善し続ける学習アルゴリズムとファイルの断片化を解消するシステムを搭載している。これにより長期的に使用してもパフォーマンスが低下しないことがアピールされた。

大容量バッテリーと急速充電

 Mate 9は5.9インチの大画面を搭載する。いわゆる「ファブレット」と呼ばれるサイズだ。バッテリー容量は4,000mAhと大きく、連続待受け時間はLTE-FDD接続時で約708時間。連続通話時間はWCDMA接続時で約26時間となっている。

 要するに丸1日余裕で使えるスタミナがあるというわけだ。また、急速充電にも対応する。

 自身をヘビーユーザーだと述べるゴ・ハ氏も、Mate 9を使ってみた感想として、「就寝時になっても40%~50%は残っていた」とそのバッテリー持ちの良さに言及していた。

カメラは「P9」の弱点を改良

 Mate 9もダブルレンズをしっかりと踏襲。加えてP9のカメラよりも進化したポイントが4点ある。

Mate 9のカメラの進化点

  • モノクロセンサーの解像度が1,200万から2,000万画素に向上
  • 光学手振れ補正に対応
  • 像面位相差フォーカスを新たに採用
  • 深度計算プロセッサーの性能アップ
 同社のダブルレンズは、片方がモノクロセンサー、もう片方がカラーセンサーとなっており、モノクロセンサーで被写体の輪郭を捉える仕組みになっている。

 P9では、両方1200万画素だったが、Mate 9ではモノクロセンサーが2000万画素に進化。単に画質が綺麗になっただけでなく、画質を落とさずに最大2倍ズームを行える「ハイブリッド・ズーム」を可能にした。
 
 光学手振れ補正に対応したことも大きい。P9では、静止画は綺麗に撮影できるが、動画撮影のクオリティはライバル機種に劣る印象があった。従来機の弱点をしっかり改善させている点は素晴らしい。

 フォーカスについては「4 in 1 ハイブリッド・オートフォーカス」と呼ばれるシステムを採用。「赤外線」、「2つのカメラの視差」、「コントラスト検出」、そして新たに加わった「像面位相差」を利用してピントを合わせる。シーンに応じて最適なフォーカスが使われる仕組みだ。

 深度計算プロセッサーの性能もアップしている。フォーカスやぼかし加工などをより高速に行えるようになったほか、消費電力も抑えられる。

キーワードは「NPS」と「安心感」

 発表会後の囲み取材では、ゴ・ハ氏が報道陣の質問に対応した。P9を始めとするHUAWEIブランドが日本市場で人気を獲得してきている理由を問われ、同氏は以下のように答えた。

 今年の1月から11月を振り返ってみると、特に広告とかテレビCMを流したりすることはありませんでした。やはり一番はNPS(Net Promoter Score)、つまり口コミに力を入れていたからだと思います。

 また、同氏の口からは「安心感」という日本語も発せられた。2016年4月には、東京・銀座に直営のサポート拠点をオープンしたことを見ても、日本での展開において、この言葉を重視していることがわかる。
 今回の発表でも、Mate 9購入者に限り、購入日から90日間以内に発生した画面破損を1回限り無償で修理する「VIPサービス」を提供することをアナウンスしていた。

 納得の性能と手厚い保証でファンを増やすファーウェイのSIMフリースマホ。2017年もこの勢いのまま躍進を続けるのか、注目である。

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する