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ホリエモン「外食産業はそう簡単に儲けられないよ!」飲食店経営の意外な難しさとは?

野口直希

2016/12/22(最終更新日:2016/12/22)


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ホリエモン「外食産業はそう簡単に儲けられないよ!」飲食店経営の意外な難しさとは? 1番目の画像
 ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。『堀江貴文のQ&A「外食産業は厳しい!!」〜vol.764〜』では、ホリエモンがありとあらゆる場所に存在する飲食店が意外についての意外な考察を話した。

 今回取り上げたのは、「決算資料によれば、グリー株式会社(3632)は現預金と投資有価証券をあわせると900億以上が手許にありますが、相変わらずゲーム事業をメインに据えるようです。先日フレッシュネスバーガーがコロワイドに買われましたが、どうせ現預金を寝かせておくのであれば、フレッシュネスのようにイメージ的に悪くない外食企業でも買収すればいいと思いませんか?」という質問。

ホリエモン「他業種を買収してもメリットは少ないよね」

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  ホリエモンは、「外食はROE(自己資本比率)が総じて低いから、株主から文句が出るよ。だったら自社株買いしろと」と回答。

 グリー株式会社が現金を多く保有していることから、いっそイメージアップにつながるような外食企業でも買収すべきだと提案する今回の質問。この意見にホリエモンは否定的。そもそも、ゲーム会社が外食企業を買収してもメリットがほとんどないからだ。
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 質問者もいうように、最近はフレッシュネスバーガーを経営する株式会社フレッシュネスの買収が話題になったが、これを行なったのは同じく甘太郎などの外食チェーンを経営する株式会社コロワイドだ。同業会社を買収すれば、技術面や戦略面において様々なシナジーが期待できるだろう。

 だから、グリーが買収するならゲーム会社に手を出すのがベストだろう。ホリエモンもいうように、上場企業ともなれば株主から合理的な行動を求められる。イメージアップ程度のために他業種の会社に手を出すのは、どう考えてもリターンが少ないからだ。

ホリエモン「日本最大手の外食チェーンって知ってる?」

 外食産業は買収対象としてイマイチだというのがホリエモンの考え。外食産業は比較的、自己資本比率が少ない業界だからだ。自己資本利益率とは当期純利益/自己資本100で示される。高ければ高いほど、会社は効率良くお金を稼いだといえる。

 外食産業は消えものを扱う商売だし、飲食はそもそも消費者の母数が現在より増えることはまずない。さらに、「外食産業は上場してもあまり会社を大きくできないんだよね」とホリエモンはいう。なぜだろうか?
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 ホリエモンによれば外食産業の日本最大手はすき家などを経営する株式会社ゼンショーホールディングスだが、それでもシェア率はたったの2%程度。日本の飲食店の多くは、組織化されていない個人経営店だからだ。

 そして、個人飲食店の強みは労働基準に縛られず働き続けることが可能な点だとホリエモン。会社組織だと従業員の労働時間や給料に制約があるが、個人経営ならそんな心配はない

 個人飲食店の経営主は、半ば趣味のようにほぼ24時間仕込みやレシピ作りができるからこそ利益を生めるのだとホリエモンはいう。組織化して労働基準を遵守すれば、多くの個人飲食店は立ちいかなくなるだろう。
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 そのため、外食産業である程度の利益を生むためには、ある程度の工夫や効率化が欠かせない。新規市場を求めて香港に進出した味千ラーメンが好例だ。簡単そうに見えるが、実は大きく儲けるのが難しい外食産業。少なくとも、グリーが買収するのに適しているとはいえなさそうだ。

  ホリエモンが飲食店経営について語った『堀江貴文のQ&A「外食産業は厳しい!!」〜vol.764〜』。動画が見たい方はコチラからどうぞ!

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