1. デキるパパになるにはどうしたらいい? 育児休暇取得率が高い企業から学ぶイクメンへの道

デキるパパになるにはどうしたらいい? 育児休暇取得率が高い企業から学ぶイクメンへの道

 休みをとる方法があってもイクメンという言葉が流行しても、肝心の子育ての方法が分からなければ仕方がない。方法が分からなければ、いくら家事や育児に協力をしたくても「協力をする意思がない」と勘違いをされてしまうかもしれない。幸せが訪れるはずの出産で夫婦仲にヒビがはいるのはあまりに悲しい。
 
 今回は、これからパパになる貴方やパパとなった貴方が「イクメン」になる方法を紹介する。

プレパパ体験をしてみよう!

 母親学級という単語を聞いたことのある片は多いと思うが、両親学級・父親学級という単語を聞いたことのある方は少ないのではないだろうか。母親となる女性が出産や子育てを学ぶ母親学級に対し、両親学級・父親学級は父親となる男性が学ぶものなのだ。

両親学級と父親学級で学ぶこと

  • おもりをつけての妊婦体験
  • 陣痛を一緒に乗り切るコツ
  • 人形を使ってのオムツ交換練習
  • 母親へのマッサージ法
  • 産前産後の母親の心理状況の変化
 分娩法や母乳を出すマッサージを学ぶ母親学級とは全く異なる、父親になるためのカリキュラムが組まれている。場所によっては読み聞かせを教えてもらったり、グループで不安を話す時間もある。出産をしない男性は悪阻等への疑問も生まれやすい、父親となる男性同士だからこそ話せることもあるだろう。

 両親学級・父親学級は主に病院や自治体で開催されるが、最近では玩具会社大手であるアカチャン本舗が参加費無料で「プレパパナイトツアー」をはじめた。これは、開始時間を終業後に設定し男性同士での理解を深めてもらうことを目的としている。両親学級・父親学級より気軽に参加することができるので、まずはここからはじめるのも手だろう。

父子手帳はイクメン道への通行手形

 馴染み深い母子手帳/母子健康手帳ならぬ父子手帳も登場した。母子手帳/母子健康手帳は妊婦と乳幼児の健康経過を記録したり母乳のあげかたを学ぶものであるが、父子手帳は名前に「父」とあるだけあり、やはりこちらも男性を対象にしたものだ。

 内閣府が配布する父子手帳の他に都道府県が配布しているものもあり内容は様々だが「妊娠中の母体の状態」また「病院情報」は共通して記載されている。
 
 また、鹿児島県が配布している父子手帳には乳幼児の入浴方法等、子供が産まれてから役立つことがイラスト付きで分かりやすく書かれている。PCからPDFファイルをダウンロードできるものも多いので、目を通しておくといざという時に頼りにされるだろう。

育児休暇の現状

 ここまで育児に関することを紹介してきたが、育児休暇の現状は厳しい部分もある。平成23年から平成24年に出産した職員とその家族を対象とした厚生労働省の調査では、女性の取得率は76.30%なのに対し男性は2.03%の職員しか育児休暇をとっていない。

 女性が八割弱ということも考えるべきだが、男性の取得率の低さに驚くだろう。また、従業員が100人から499人の会社での取得率が一番高く、女性では92%・男性は2.72%だ。500人以上の会社では男性は1.39%以下と平均を下回る結果となった。
 
 職業別の取得率をみていくと、建設業が5.19%とトップ。次いで医療福祉が3.22%。ワーストは不動産業・物件賃貸業の0.14%だ。運送業・郵便業は女性97.9%・男性2.25%と共に高い取得率がみられる。 
出典:www.gender.go.jp
 上記は男女の育児休暇取得率のグラフである。
 
 企業別で見た結果は以下だ。東洋経済新聞の調査によると、育児休暇取得1位は銀行業の三菱UFJフィナンシャルグループ。2位も銀行業のみずほフィナンシャルグループ。
3位は情報通信業の日本電信電話である。

 上位10社のうち6社(それぞれ3社ずつ)は銀行業と保険業であり、全体でみた厚生労働省と企業別でみた東洋経済新聞の調査では差を感じる。厚生労働省の調査で最も育児休暇率の高かった建設業でみると積水ハウスが1位で22.3%だ。

 また、日本生命保険は女性男性問わず100%の育児休暇取得率を発表しており、T&Dホールディングスも86.9%という非常に高い取得率を発表している。しかし、取得日数をみると1日から5日以内というものであり、他の企業と共通する問題があると言えるだろう。

 男性の育児休暇取得日数は1カ月未満が54.1%と最も高く、5日以内と答える人がほとんどである。ところが1カ月から3カ月未満と答える人も12.5%存在するので、職場の環境というものが大きいと言えるだろう。

 パワーハラスメントが一時期話題となったが、育児休暇に関わるパタニティー・ハラスメント通称パタハラというものも出てきた。これは父性/パタニティを発揮する機会や権利を奪うものと言われており、育児休暇取得の届け出を受け取るのを拒否したり、育児休暇後の仕事復帰をスムーズにさせないなどの精神的な圧迫をあたえるものだ。

 社会において完全に受け入れられているとは言いにくい育児休暇だが、ユニークな育児休暇システムを持つ会社もある。おもちゃ会社大手のバンダイでは、子育て支援金として第1子に20万円・第2子に20万円・第3子以降には200万円を支給している。

 また、小学校6年生と3年生以下の子供を持つ社員を対象とした育児フレックス制度。男性職員には出産時最大5日間の妻出産休暇を取得させる制度がある。社員本人や結婚記念日・子供の誕生日には社長からメッセージが届くというものや、結婚前には最大5日間の結婚休暇を設ける等、おもちゃ会社らしいユニークなサイトでユニークな制度が紹介されている。

仕事との両立について

 育児休暇取得の難しさを紹介してしまったが、では世のイクメンの先輩たちはどのようにパパを楽しんでいるのだろうか。育児サイトや都道府県のイクメン推進サイトを読んでいくと、2つのパターンがあることが分かった。

 育児休暇として長い休暇をとるパターン

 育児休暇は最大8週間の取得が認められており、それを全て活用する人もいる。ここでポイントとなるのは、どの時期で休暇をとるかという点だ。

 子供1人につき1度しか休暇をとることはできないので、まずは母親が8週間とり入れ替わりに父親がとるという方法もある。これだと、出産直後の母体をケアし共に子供を育てるという目的からは少しずれたことにはなるものの、母親の職場復帰には役立つだろう。
 
 年単位で休暇をとる人もいる。こちらは会社の理解が深いか自営業の人でないと難しいが、世間には年単位で休暇をとり子供が幼稚園に入るまでの時間を共に過ごすことを選ぶ人もいるのだ。ここでポイントとなるのは収入である。

 育児休暇中に給料を出してくれる会社もあるが、収入は減る。養育費などこれからのことを考えると不安が残る選択にも思えるが、この道を選んだ人の多くは「1度しかない子供との時間を一緒に過ごすことができて良かった」「収入を上回ることを学んだ」「育児は部下の育成にも似ている。復帰後の仕事にも生かすことができた」と答えている。

週末や終業後を活用するパターン

 とはいえ、やはり収入が減るのは経済的に苦しい部分もある。家族を食べさせていかなくてはいけないし、でもやはり育児にも協力がしたい。そんな迷えるパパが選ぶのが、週末や終業後を活用する道だ。

 終業後、家に帰ってから洗濯をしたり自分が食べた食器を洗ったりと今まで任せていたことを「自分でする」というのは小さくも大きなことである。何より、今まで任せていたことを自分でするというのは抵抗があるかもしれない。

 仕事をして帰ってきたのにと疲労感をおぼえる日もあるだろう。しかし、ここで家事に協力をしたり小さなことにお礼を言うようにするだけでパートナーは「育児を理解してくれている」と感じるのだ。小さなことこそ嬉しく思うというものだろう。

 週末は昼まで寝ていたい気持ちもあると思うが、子供を連れて近くの公園まで遊びにいくのはどうだろうか。その間、パートナーにはゆっくりと自分の時間を過ごしてもらうようにすると良いかもしれない。大切な子供とはいえやはり、自分の時間も必要だ。休日はずっと自分が子供の相手をするのではなく、午前や午後等時間を決めるのも良いだろう。

無理をしないイクメンライフを楽しむ

 現代日本において育児休暇制度はまだまだ浸透していないと言える。育児休暇取得率が高くとも、5日以内では妻の出産から退院まで付き添えるかも怪しいだろう。初産での出産から退院までの日数は5日から1週間だ。

 しかし育児とは1カ月や1年で終わるものではなく、ずっと長く続くものだ。無理して会社を休み解雇されては家族を養うことに不安が生じるし、かと言って仕事に打ち込むばかりでは信用を失う。

 ではどうするのかと考えた時、社会全体が長い育児休暇の取得が可能であれば一番良いが、女性の取得にも苦い顔をされる現代では非現実的かもしれない。となると今度は、パパとなる貴方が限られた時間のなかで子供とどう向き合うかが重要になる。


 子供が産まれ幸せが訪れるはずなのに、育児休暇で憂鬱な気持ちになっては辛いものがある。これから先も共に過ごすパートナーとの関係に亀裂をいれず、かつ自分も無理をせず子育てをするには互いの理解が必要だ。仕事で疲れた日は家事の手伝いを完璧にはせず、しかし相手にも完璧を求めず。互いに許しあうことが大切だろう。
  
 男性の育児休暇取得率が低いことは、女性の社会進出への理解が低いことも関係している。男性の手だけで仕事を引き継ごうとするため、必然的に男性が仕事を引き継いでもらうことが難しくなっているのだ。

 育児を楽しみ仕事も楽しむ、家族と社会を結び付けた生活をするのは大変なこともあると思うが、一度しかない大切な時を楽しむことで見えるものはきっとあるだろう。

 まずは貴方が、育児を知るのはどうだろうか。子育てほど面白いものは無いというのが世の先輩達からの言伝だ。

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