1. 相手の心にとにかく刺さる! スティーブ・ジョブズも頼った「オノマトペ」

相手の心にとにかく刺さる! スティーブ・ジョブズも頼った「オノマトペ」

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出典:news.stanford.edu
 「雨がパラパラ降っている」「シャキシャキしていておいしい」など私たちは情景描写や感情、感覚を表わす時によく「オノマトペ」を使う。若者言葉とも知られるオノマトペが近年、医療の分野や会話の中で良い効果を生み出していることが分かって来た。オノマトペは一体どのような働きを持つのか迫っていきたい。

オノマトペはフランス語?

 オノマトペとは、擬声語を意味するフランス語であり、擬音語・擬態語など包括的に指す言葉である。物事の様子や情景をよりリアルに表現するためにしばしば用いられ、私たちの身の回りには数限りないオノマトペが存在する。

オノマトペは万葉集から始まる

 日本語のオノマトペを遡ると、712年の『古事記』に行き着く。そこには、海を鉾で掻き回す様子を「こをろこをろ」と表現されている。他にも『日本書紀』や『万葉集』にもオノマトペの表現が見られ、『万葉集』には鼻の水をすする音として「びしびし」という表現がある。

 2013年頃から、TwitterなどのSNSの登場で数多くの若者言葉と呼ばれるオノマトペが生まれた。

古くから親しまれてきたワケ

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 日本語のオノマトペは4,000語以上存在すると言われる。また、日本語全体の総数の中でも1%を占めるほど、かなりの存在感を見せる。なぜこれほどまでに日本語のオノマトペは生まれたのだろうか。

 日本語は他の言語に比べ、音節が少ないことが大きな理由として挙げられる。音節とは言葉の音のかたまりの数であり、日本語だとアイウエオの50音の他、濁音(ガ行)半濁音(パ行)などを含め112しかない。それに比べて英語の音節は8,000以上と言われているので、少ないのが歴然である。その少ない音節を補うため、漢字では表わせないオノマトペを多く発明してきたのだ。

 もう一つの考えられる理由は、日本人の感性や情感ととても相性がよかったことが挙げられる。日本人なら一回は耳にしたことがある俳句の名人松尾芭蕉や作家の夏目漱石も使用しており、自然と自分独自の感情を表現する際に使われている。オノマトペは感性豊かな文化に根ざした言葉であると言うことが出来る。

オノマトペの知られざる活躍

スティーブ・ジョブズも使っていた擬音語

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 世界中を魅了させたAppleの創始者スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションには、ある擬音語を駆使した特徴があった。それは「ブン」という擬音の活用である。プレゼンの中で、画面をスライドさせるときに、その言葉を使い、観客を愉しませたり、イメージを共有しやすくしている。「ブン」という言葉以外も話の中で多くのオノマトペを使っている。

 細かい情景説明をしなくてもオノマトペを使用すれば、「脳」に直接働きかけ、そのイメージが掻き立てられる。オノマトペは、一つの言葉で多くの情報量を伝える力があるのだ。例えば、多くの人に愛されるアイス「ガリガリ君」は「がりがり」という擬音語を使うことで、暑い夏を凌ぐために冷たい感覚を欲する消費者の心をわし掴みにする。

 形容詞や副詞を強調する「スカっとさわやか」や楽しさを表わす「ワクワク」、動詞化して怒りを表わす「ムカつく」など表現を豊かにすることは間違いなしだ。話術が高い芸人もよく使っている。

力を発揮させる魔法の言葉

 オノマトペは人の心を揺さぶり、人間の潜在能力を引き出す力があるといわれ、アスリートもよく活用している。例えば、ハンマー投げの室伏広治選手がハンマーを投げる時に「アー!」と雄叫びのような声をあげる。これは、パワーアップやリズムがとりやすくなるため、使用されているのだ。引き出したい能力にあった、オノマトペを使う事で有効になる。

 他にも、身体を柔らかくする「にゃ〜」や握力アップにつながある「グ〜ッ」などがある。

医療診断で一役買われるオノマトペ

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 痛みを感じる時、どのような痛みであるのかを言葉で解説するのは難しいし、医者も理解に悩む。そこで患者の主観的な表現と医者の理解をつなぐのがオノマトペだ。ぼんやりした感覚を繊細な部分まで表現してくれるので、お互いが具体的な言葉を介さなくても想像することができる。言って見れば、両者の情報格差を埋めてあげる役割があるのだ。

 最近の調べでは、「ガンガン」「ピリピリ」などオノマトペによって、病気の系統が或る程度検討がつくほど、一定の関係があることが分かっている。オノマトペの使用は関西圏が多いようで、自分の表現を相手に伝える話上手にも通じることも考えられる。 

オノマトペの効果

  • 相手を飽きさせない! 臨場感を生み出す
  • 人間の潜在能力を引き出す
  • 抽象的なイメージをこと細かく具体的に伝えられる

 会話を弾ませたり、情景を正確に伝えるために、重要なオノマトペを日頃から自然に使えるようになると、話上手になるだけでなく相手との関係構築や多くの人の巻き込みが行いやすくなる。また、自分の想像以上の力を発揮することができるかもしれない。

 例えば、ビジネスシーンで商品の説明をする時や自分の思いを伝える時に取り入れてみるとよいだろう。オノマトペは絵本によく使われ、子どもが使う言葉でもあるが、大人の世界でも多用の可能性を秘めているのではないだろうか。

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