1. 「バイトするならタウンワーク」に学ぶ、言語化への3ステップ『「言葉にできる」は武器になる。』

「バイトするならタウンワーク」に学ぶ、言語化への3ステップ『「言葉にできる」は武器になる。』

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 情報化の加速に伴い、私たちの言葉はあらゆる媒体を利用することで急速に伝わるようになった。しかし、すぐに発信することができるからこそ私たちは「言葉の選択」を疎かにしがちである。「自分の言葉が伝わらない」「相手が何を言っているのか分からない」といったもどかしさは、ビジネスの場においては特に問題である。

 簡潔に自分の想いを言葉にできる人の言葉は、組織・団体内においても発言力の強い人物となる場合が多い。一方で、言語力のない人は組織・団体においてもリーダー的立ち位置には向かないと見なされてしまう。想いを言葉に変える言語力の重要性は、目の前の仕事に追われるビジネスマンにとっては盲点となりがちだろう。

 そこで今回は、梅田悟司氏の『「言葉にできる」は武器になる。』から内なる想いを相手に伝えることのできる言語化の3ステップを学んでいこう。著者は、ダウンタウン・松本人志氏が出演するCM「バイトするならタウンワーク」を生み出した電通のコピーライターである。相手に強烈な印象を与える言語選択もまた必見だ。

①内なる言葉をアウトプットし、自分の言葉と向き合え

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 内なる言葉とは、「無意識の中に頭の中に浮かぶ感情で、自分自身と会話することで考えを深めるために用いられている言葉」と著者は説明する。つまり、内なる言葉とは、自分の想いなのだ。本書で説明されるアウトプットに必要な物は以下の2点だ。

内なる言葉をアウトプットする物

  • A4サイズの一枚の紙
  • 太めのマジックペン
 なぜ一枚の紙に限定しているかがポイントだ。このアウトプットの目的は、自分の言葉と向き合うことである。つまり、何枚か書いたA4の紙をバラバラに置き、自分の言葉を書いた紙を俯瞰するのに必要なのだ。また、ノートの罫線が自由な言語表現を規則的にしがちであることから、無地のA4の紙であることが重要なのだ。

 この2つを用意したら、考えたいテーマに沿って、思いついた言葉を自由に書いてみよう。アウトプットすることにルールなどはなく、ただ自由に書くことを繰り返す。この作業を習慣化させることで、常に自分の言葉と向き合うことができるようになるのだ。

②想いを言葉へと完成させる、内なる言葉の拡散とは

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 ステップ1で生まれた内なる言葉を洗練させる3つの問いが、「なぜ?」「それで?」「本当に?」である。「なぜ?」は言葉の抽象性をより具体化させる働きを持つ。「それで?」は、思考をより未来へ前進させる働きを持つ一方で、「本当に?」は思考を冷静に思い返す働きを持つ。この3つの問いが作用することで、想いを伝える言葉がいくつか出てくるようになるのだ。

 いくつかの言葉が出たら、自分でまずは分類してみることだ。いつのことについての思考なのか、義務なのか欲求なのかなど、様々な軸をとることで分類できる。分類した結果、自分の思考をより高みに近づけるのに必要なことが自ずと分かってくる。つまり、自分の思考を究極の形で客観視することができるのだ。

 こうした自分の思考の盲点や欠点を補うことで、思考は完成し、想いが伝わる言葉も完成していくのである。言葉の完成とは、そのベースとなる思考の完成をも意味する。つまり、想いを言語化することができない状態とは、そもそも思考自体が完成に至っていないということなのだ。

③新たな自分の言葉へ化学反応させろ

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 想いを言葉に変える言語化に焦りは禁物だ。ステップ2まで終えたら、2、3日ほど経ってからもう一度、思考を洗練させてみよう。すると、以前には気付かなかった矛盾や欠陥に気付くことも珍しくはない。ここまで終えると、自分の視点からの思考・言葉はほぼ完成したと言っていい。

 しかし、ここからさらに1ステップ前進したい。つまり、今までの自分では及ばなかった思考の範疇にまで、自分の思考を進化させたいのだ。そのため、あえてそれまでの自分の言葉を「他の人ならどう思うか?」「もしできなかったら?」など、様々な視点から考察してみよう。

 このような様々な視点を加えることはかなり難しいが、先入観や固定観念で固められた思考から脱することができ、多くの人の価値観を受け入れることができるようになる。また、様々な視点を理解することで、どの人たちの心にも響く言葉を発することができるようになるだろう。


 現代は価値相対主義という考え方が主流となっている。つまり、「絶対的に正しい」という存在がないのである。様々な価値観があり、様々な正解がある。そんな時代だからこそ、相手によって言葉を変えたり、多くの人を受け入れる思考がリーダーには求められる。思考・言語の洗練化は、人間力の向上に繋がっていくことは明白だろう。

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