1. 西田宗千佳のトレンドノート」:コミュニケーションロボットの覇権争い、勝負は「顔」にアリ?

西田宗千佳のトレンドノート」:コミュニケーションロボットの覇権争い、勝負は「顔」にアリ?

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 このところ「顔のついた機械」が増えている。10月4日から7日まで開かれた「CEATEC JAPAN 2016」で発表された製品にも、そうしたものが多かった。なぜここまで、ロボットは注目を集めるようになったのだろうか?

CEATECは「顔のあるロボット」で溢れていた

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 今年のCEATECで、シャープは家電と連携する「ホームアシスタント」を、富士通は「RoboPin」を、そして自動車メーカーであるトヨタも「KIROBO MINI」を展示した。

 このうち、シャープの「ホームアシスタント」は2017年前半に発売を予定しており、トヨタの「KIROBO MINI」は年内に東京・愛知の一部店舗で先行販売されたのち、2017年中に全国販売を予定している。
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 これらのロボットは「コミュニケーションロボット」だ。体を動かし、顔を人に向け、音声でコミュニケーションをする。人の行動履歴から、その人の快・不快を判断し、適切な助言を与えながら対話を楽しむ。

 そこから家電を操作したり、ネットの情報を取得したり、自動車を運転する時に必要な情報を得る、という「目的」はあるが、それだけが軸ではない。スマートフォンやリモコンがあればできてしまうようなことを「声」で快適に行うのが目的、と言ってもいい。

GoogleやAmazonも「ホームロボット」へ

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 こうしたロボットには必ずAIが必要になる。AIといっても千差万別で、どうもつかみどころがない言葉になりつつあるが、コミュニケーションロボットに必要とされるのは、精度の高い音声認識および音声合成、そして、情報や機能を選別して提示するレコメンデーションの技術だ。

 勘がいい人は、もう気づいたかも知れない。どれも、すでにスマートフォンが持っているものでもある。

 そのため海外では、「リビングに置く、音声認識を使った端末」の開発が注目を集めている。その中央にあるのが、Amazonが販売している「Amazon Echo」であり、Googleが発売を予定している「Google Home」である。

 これらはクラウドを介して高度な音声認識を行い、ネットの情報、例えばショッピングや音楽サービスと連携する。特にGoogle Homeの場合には、同社がスマートフォンへの搭載も進める「Google Assitant」を使い、過去に撮影した写真や今後の予定など、さまざまな情報を活用し、まさに「アシスタント」として働くことを狙っている。

 残念ながら、Amazon EchoもGoogle Homeも現状では英語での対応が中心で、日本での販売予定は公開されていない。だが、世界がこうした機器に注目していることだけは間違いない。

「コミュニケーション」を重視する日本のロボット

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 日本のコミュニケーションロボットとは大きく違う点がある。それは、日本で作られるものが、どれも「顔」を持っていることだ。

 Amazon EchoもGoogle Homeも、言ってしまえば単なる「筒」であり、どうにもシンパシーは抱きづらい。だが、日本で作られるコミュニケーションロボットは人の顔を見て、目を合わせて対話する。

 コミュニケーションロボットの火付け役は、昨年10月に発表され、今年の春にシャープから発売になった「RoBoHoN」だ。RoBoHoNは立って歩くこともできて、今回紹介したコミュニケーションロボットよりも高度だが、その「歩く」「手を振る」という要素すら、なにか大きな機能のためにあるのではなく、人とのコミュニケーションを円滑化するために、要はより「人っぽく」するための演出である。

 こうしたところに日本人がこだわるのは、やはり、鉄腕アトムとドラえもんで育った国だからかも知れない。

 一方、クラウド側での機器やサービスとの連携では、GoogleやAmazonの構想が先を行く。そこが彼らの強みだからだ。日本勢も愛嬌だけでなく「どう役に立つのか」という部分をより追求しないと、無味乾燥な海外勢に勝てない……という可能性も高い。

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