1. 「歴史長き大企業に、革命の時は来たり」 盛者必衰の不可逆性とは:『会社の老化は止められない。 』

「歴史長き大企業に、革命の時は来たり」 盛者必衰の不可逆性とは:『会社の老化は止められない。 』

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 日本のGDP世界ランキングは、アメリカ・中国に次ぐ3位である。第二次世界大戦後、焼け野原と化した日本がこの位置に来れたのは、今では歴史ある大企業と呼ばれる企業の貢献が大きい。今後もこれらの大企業を筆頭に日本経済は成長していってほしいものである。

 しかし、こうした大企業を中心に、ある問題が多く見受けられる。その問題とは、「会社老化」である。「会社老化」とは、起業時に築き上げられたシステムが、時代の変遷と共に効果を発揮しなくなることなど、会社の経済活動の障害となりうる問題を指す。では、会社老化を防ぐためには何をすればいいのだろうか。

 そこで今回は、細谷功氏の『会社の老化は止められない。 宿命にどう立ち向かうか』から、会社老化の諸要因とどのように進行していくのかを理解し、会社老化の流れを断ち切るあめにはどのようにしたらいいのか見ていきたいと思う。

「あなたの会社は老化してる?」会社老化の一例と諸要因とは

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 会社が大きくなっていけば大きくなっていくほど、様々なルールが制定されたり部署やチームの多様化・複雑化に伴って、業務の効率性が下がる傾向にある。特に、会社の中でも価値があまりない仕事に限って、効率性が下がるため、創造的な業務を進める時間も奪われてしまい、会社全体が老化していくのだ。

 例えば、意思決定をする立場の人間が増加することで、画期的なアイデアも万人が受け入れられる平凡なアイデアに成り下がってしまう可能性が高くなる。また、会社の方針と業務が合っておらず、結局現状維持のまま1年を終えてしまう。こうした症状は、過去に制定したルールの不始末や会社の歴史に依存する社員の心情から生まれるのだ。

 こうした会社老化の一つ一つに対処していくのは、相当な覚悟が必要である。ルール・規則の有効・無効の分別に始まり、会社組織の再編成・会社業務の再整理など、会社老化防止に必要な業務は多岐に渡る。この業務の重さから、多くの経営層はまともに取り組もうとはしないのだ。

会社老化を進行させる「不可逆性」とは

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 会社老化の不可逆性を本書では、部屋の片づけに例えている。部屋は普通に使っていると、自然に散らかっていくものであるが、自然に片付くことはない。「片付けよう」という意識が働き、実際に身体を動かさなければならないのだ。この例も不可逆性の一例である。このように、不可逆性とは一方通行で後戻りしない性質を指すのだ。

 会社老化の進行の原因は、我々人間に内在する不可逆性である。例えば「一度得たものは手放さない」「楽な方向に流れる」「増やすのは簡単だが、減らすのは難しい」などである。いわゆる人間の心の弱さが働いて、会社という大きな人間組織すらも老化させてしまっているのである。

 大企業の会社老化の要因ともなるシステムは、ベンチャー企業などの成長期にある企業にとっては、必要な優れたシステムとなる。つまり、大企業の会社老化は、成長期を過ぎた途端に、そこからさらなる向上を見せることが既存のシステムでは難しくなるということだ。そのため、気付かないうちに会社老化は進行している場合が多い。

会社老化を止めろ! 3つのアンチエイジングとは

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 会社老化はどの企業であっても、ある時期になれば迎えるものなのだ。そのため、どのビジネスマンであっても会社老化の対処法は知っておくべきだろう。そこで、本書が紹介する3つの対処法をご紹介するとしよう。

①「会社老化は不可避である」と認識し、日々の業務に勤める

 会社老化というものを知ることで、ルールを増やす時には慎重になり、組織を複雑化させないように再編成にも気を付けるようになる。これ以上の会社老化を許さず、徐々に会社のアンチエイジングに繋がる業務をコツコツとこなしていくべきだ。

②新しい組織を古い組織と置き換える

 基本的に古い組織そのものをアンチエイジングさせることは、長い時間と多くの苦労が必要となる。そのため、全く新しい組織を立ち上げ、ルールもシステムも一新することが新たな成長に繋がりやすいのだ。不可逆性を理解した上で、すぐに対処したければこのアプローチが有効だろう。

③会社内のイノベーターの活用

 イノベーターとは起業家精神旺盛で、新しい取り組みなどに対して貪欲な人間のことである。会社老化が進行する会社では、重宝すべき英雄である。しかし、会社老化が進行しているからこそ、イノベーター人材は組織から異端視されがちである。そのため、会社がイノベーターとして起用する人材が、本当にイノベーターになりうるのかは難しい課題なのだ。


 会社老化の問題は、誰にとっても他人事ではない。まず、会社老化というものを認識していなければ、あなたの所属する会社が成長することはもうないだろう。もし、あなたが会社老化を止めるイノベーターとして活躍すれば、会社の英雄として今後も会社に重宝される人材となることができるのではないだろうか。

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