1. 1年遅れをどう取り戻す?:音楽ストリーミングサービス「Spotify」がようやく日本上陸

1年遅れをどう取り戻す?:音楽ストリーミングサービス「Spotify」がようやく日本上陸

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 2015年6月末にサービスが開始した「Apple Music」を筆頭に、「Google Play Music」、「AWA」、「LINE MUSIC」といったさまざまな音楽ストリーミングサービスが日本でサービスを展開している。

 そんななか、9月29日に「Spotify(スポティファイ)」が日本でのサービス開始を発表した。60カ国で展開し、すでに全世界で1億人以上のアクティブユーザーを抱える“超大物ルーキー”が日本でどんなサービスを提供するのかを見ていこう。

世界最大級のユーザー数を誇るSpotify

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 Spotifyは、2006年にスウェーデンのストックホルムで創業、2008年10月に音楽ストリーミングサービスを開始した。世界60カ国、1億人以上のアクティブユーザーのうち、有料会員は4,000万人以上を誇る。

 2014年に一度日本上陸が噂されたが実現せず、その後何度も上陸するのではという話が持ち上がったものの、その実現はこのタイミングとなった。
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ストリーミングサービスの売り上げは好調

  海外における音楽ストリーミングサービスの売り上げの拡大傾向は顕著で、全米レコード協会(RIAA)が発表した最新の音楽販売統計によると、2015年のアメリカ音楽市場において、初めて音楽ストリーミングサービスの売上がダウンロードの売り上げを上回るという結果が出ている。

ストリーミングの売上高の内訳では、サブスクリプションが最も多い12億ドル、次がPandoraなどのラジオの8億ドル、広告ベースのサービスが3億8500万ドルだった。

出典:2015年の米音楽売上高、ストリーミングがダウンロード超え RIAA調べ ...

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 日本のデジタル音楽配信の売り上げの推移についても、ストリーミングサービスが好調な様子が見て取れる。定額制音楽配信サービスがレコード会社にもたらした利益は、2015年上半期には50.43億円だったが、2016年上半期には85.1%伸び、93.35億円に達した。まさに、満を持しての日本上陸だといえるだろう。

“パーソナライズ”と“レコメンド”を重視

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 日本版Spotifyでは、国内、海外の楽曲を合わせて4,000万以上の楽曲が視聴できる。iOS、Androidアプリが提供され、スマホやタブレットで利用できるほか、パソコンのウェブブラウザからも再生可能。さらに、プレイステーションと連携する「PlayStation Music」も展開し、PlayStation 4/3でもSpotifyが利用できる。

 ほかにも、「Spotify Connect」に対応したスピーカーやカーオーディオへの出力にも対応。すでに80種類のハードウェアを展開する。自宅、車、外出先とさまざまな場所で音楽を楽しむことが徹底的に考え尽くされている。

日本市場への参加で新たな機能も登場

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 サービス面での最大の強みともいえるのが、プレイリストの多さだ。20億本以上のプレイリストが提供されており、さらに毎日200万本を追加している。ユーザーの視聴履歴に応じて作成されるプレイリスト「Discover Weekly」や、フォローしているアーティストやアーティスト情報に基いて作成される新曲のプレイリスト「Release Rader」は目玉機能のひとつだ。

 海外のプレイリストだけでなく、東京のSpotifyの音楽エキスパートが作成した「トウキョウ・スーパー・ヒッツ」や「Best of J-ROCK」などのプレイリストも用意されるなど、日本向けのローカライズもされている。
  
 また、「カラオケ文化」が根付く日本を意識し、楽興の歌詞を表示する「歌詞機能」を世界に先駆けて日本で導入された。

ほかのサービスにない“広告付きの無料プラン”がポイント

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 Spotifyがこれだけ多くのアクティブユーザーを抱える最大の理由は、広告付きのフリープランを提供している点にある。「Spotify Free」は、料金が無料でありながら、Spotify上の楽曲を楽しめるのだ。

フリープランは機能面での制限が多い

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 ただし、フリープランは広告が表示される以外に、機能面での制限がある。パソコンやタブレットで利用する場合、すべての曲を好きな順番で聴けるオンデマンド機能は利用できるが、利用時間は30日ごとに15時間となっている。スマホの場合はオンデマンド再生が使えず、「シャッフルプレイ」のみ対応。曲をスキップできる回数も制限されるなど、あくまでもラジオ感覚で使うユーザー向けのプランといえる。
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 こういった制限を気にせずに使いたいユーザーは、月額980円の「Spotify Premium」への加入が欠かせない。有料プランのみ、デバイスや利用時間に縛られないオンデマンド再生や、320kbpsの高音質での視聴、オフライン再生などの機能が可能だ。
  
 現在はエントリー制となっており、公式サイトで申し込みをして、招待が送付された後に登録が行える。
 
 
 機能面をほかのサービスと比較すると、大きな差別化が図られている印象はやや薄い。とはいえ、世界中でサービスを展開していることもあり、楽曲のラインナップの多さは既存の音楽ストリーミングサービスのユーザーにとってもかなり魅力的だ。

 また、無料で使えることは、新規の音楽ストリーミングサービスユーザーにとってのインパクトが絶大だ。無料で使える試用期間が終われば解約するユーザーが多いなか、Spotifyは一度掴んだユーザーが離れにくいサービスといえるだろう。

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