1. Appleの極秘プロジェクト「Apple Car」:マクラーレンにフラれた今後はどうなる?

Appleの極秘プロジェクト「Apple Car」:マクラーレンにフラれた今後はどうなる?

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 先日Appleが高級スポーツカーメーカーのマクラーレン・テクノロジー・グループの一部を買収する計画が中止となる見込みであるとFinancial Timesが報じた。Appleのライバルである天下のGoogleも、フィアット・クライスラーと提携し、自動運転車の開発に乗り出している。今、自動運転車に注目が集まっているようだ。

 また、以前から秘密裏に進められているAppleのEV(電気自動車)の開発プロジェクト“タイタン”にも動きがみられる。なぜAppleは巨額な金額を投資し、マクラーレンの買収を目論んだのか。

Appleの極秘プロジェクト“タイタン”とは?

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 Appleの主要事業であるiPhoneなどの電子機器は、全世界に浸透したものの、意外なことに販売台数は減少傾向にあるといわれている。そのためAppleは、新分野での事業展開の必要性が増してきた。そこで目をつけたのが、自動運転車部門である。
 
 また、スティーブ・ジョブズが密かに自動車設計を夢見ていたと言われ、Appleのデザイン部門を率いるジョナサン・アイブ氏も生粋の自動車好きと知られている。自然と自動車部門に目が向いたのも不思議ではない。

 2020年までには完成するといわれていた「Apple Car」。しかし開発チームのプロジェクトリーダーがAppleから身を引くなど、事態は難航している。そんなApple Car計画はマクラーレンとの提携で解決の糸口を摑みかけた。マクラーレンの自動車設計をもってすれば、一から自動車車内設計を行わなくてもよいからだ。

Appleとマクラーレン、二社に通ずるデザイン哲学

 Appleが“タイタン”プロジェクトで相棒として選んだのはマクラーレンだった。そこには確かな運転技術ももちろんあったが、それ以上に二社を繋ぐことになったのは、他でもない二社に通ずるデザイン精神にあった。

Apple凄腕デザイナー、ジョナサン・アイブ氏によるデザイン論

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 先ほども挙げたスティーブ・ジョブズの右腕とされるデザイナー、ジョナサン・アイブ氏。彼はThe New Yorkerのインタビューで「自動車は景色を彩るデザインであるべきであり、その点において現在の自動車はデザイン性の面白みに欠ける」と述べている。

 どんなものでも表・裏両方のデザインが美しくなければならない、というデザイン精神を彼は持っている。そんな彼のデザインへの姿勢は、Apple製品のいたるところに見られるだろう。

 先進的なデザインを生み出すAppleは、自動車部門においても高いデザイン性を重視していることが窺える。機能性とデザイン性、どちらをとっても美しくあることにこだわっているのだ。

F1業界高級スポーツカーを生み出すマクラーレンのデザイン精神

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 F1ではトップメーカーである高級スポーツカーのマクラーレン。彼らの製品がひとたびレース会場に登場すると、観衆はその車体の美しさに魅了される。
 
 マクラーレンは唯一無二とされる美しさにこだわったセンターの中で制作が行われる。モデルデザインは綿密なスケッチによる何枚ものデザイン描画でつくりあげられ、そのデザインは手書きであり、こだわりは細部に及ぶ。高潔で革新的というコンセプトを元に、様々な課題をこなしていくのだ。

 両社に共通するデザインへのこだわりは世界一を誇る。計画が中止となり、常に高いデザイン性と独創的な製品を打ち出す彼らのタッグが見られないのは残念だ。

Appleがマクラーレンを欲した理由はデザイン以外にもあった

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 通常、自動車業界ではモデルチェンジが5〜7年スパンで行われる。それに対し、Appleが主要事業としているiPhoneなどの電子機器は、早くて2週間でモデルのアップグレードが行われる。短期的スパンで製品を世の中に出して来たAppleにとって、5〜7年のモデルチェンジでは遅いのだ。

 しかし、マクラーレンはモデルチェンジをF1出場との兼ね合いにより、比較的フレキシブルに行うことができる。この点がAppleの意向とマッチしたのである。
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 デザイン性とモデルアップグレードの期間に共通点が見られることから、Apple社がApple Carの“タイタン”プロジェクトでマクラーレンとのタッグを望んだのも納得がいく。またF1業界屈指のマクラーレンと手を組めば、F1への出場も夢ではなかった。新たにその部門で大規模な事業展開も見込めただろう。

 今後のApple Carの動向はまだ表に出ていないが、Appleは新事業として極秘に様々な戦略を打ち出しているに違いない。今後のApple Carの未来が楽しみである。

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