1. おサイフケータイとどう違う? “Apple Pay”は現金とクレカの概念を再定義する

おサイフケータイとどう違う? “Apple Pay”は現金とクレカの概念を再定義する

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 iPhone 7/7 Plusがいよいよ発売され、販売初日の「Apple 表参道」には開店前から長蛇の列ができた。そんなiPhone 7に搭載される新機能としてこの度注目を集めているのが、“Apple Pay(アップル・ペイ)”というモバイル決済サービスだ。本記事では“Apple Pay”の特徴について説明しつつ、この新サービスがわれわれ日本人の生活を劇的に変える可能性についても言及する。

Apple Payとは

サービス概要

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 Apple Payとは、Apple社の端末によるモバイル決算サービスである。日本における従来の「おサイフケータイ」に似た機能と思ってもらっていい。

 この度日本で開始されるサービスとしては、Suica(JR東日本)、iD(NTTドコモ)、QUICPay(JCB)などがApple Payに対応することとなった。「iPhoneの中にクレジットカードやプリペイドカード、Suicaが入る」と考えていただければ分かりやすいだろう。

モバイル決済先進国・日本への進出の経緯

 2014年に本国アメリカでサービスが開始されたApple Payは、イギリスやカナダ、オーストラリア、シンガポールなど、他の先進国にもすでに進出済みだ。2016年2月には中国にも進出している。

 では、2004年に「おサイフケータイ」サービスが開始され、こと「モバイル決済」において圧倒的に先進国であると言える日本への進出がこの時期まで遅れたのはなぜだろうか。

 その理由は、日本と海外におけるモバイル決済システムの違いにある。日本のモバイル決済システムでは、主に非接触型ICカードの技術方式にFeliCaという技術が採用されている。

 一方世界ではType-A/Bという技術が広く普及しており、Apple PayもこのType-A/Bに基づいて開発された。そしてこの二つの技術には互換性がない。Apple Payの日本進出の前には、技術方式の違いという大きな壁が立ちはだかっていたのである。

 しかし今回、新発売のiPhone 7/7 Plus」はFeliCaに対応している。そのうえJR東日本との提携により、日本独自の交通電子マネーカードSuicaへの対応もなされているのだ。日本はiPhoneの普及率が68.7%と世界最大規模であり、すでにモバイル決済も普及している日本でのApple Pay戦略に、Apple社がいよいよ本腰を入れたということである。

従来の国内モバイル決済との違い

 続いて、日本上陸を果たしたApple Payの、これまでの日本のモバイル決済サービスとの違いを3点説明したい。

①セキュリティの向上

 Apple Payによるモバイル決済は、従来のおサイフケータイによる決済に比べ、セキュリティが向上している。おサイフケータイなどの従来の日本のモバイル決済サービスは、決済の際に認証のプロセスがないため、端末を盗まれてしまえば他人が使用することが可能であった。それゆえに、一度に利用できる金額も小額に抑えられていたのである。

 それに比べ、Apple Payによりモバイル決済を行う際には、指紋による生体認証が必要だ。他人にモバイル決済をされてしまう危険性が改善されたので、クレジットカードでの高額なモバイル決済も可能となっている。

②従来のモバイル決済より手軽に

 これまでのおサイフケータイでは、支払いの前に、Suica用のものやiD用のものなど、個別のアプリを起動させなければならなかった。しかしApple Payはその時間と手間を省くことができる。Apple Payを使用すれば、支払いの方法を事前に選び、指紋認証をしながらタッチするだけで、支払いが可能なのである。
 
 また、Suicaに関してはいつでもどこでも、iPhone操作によるチャージが可能である。いちいち駅の券売機でチャージをする手間も省けるのだ。

③クレジットカードの使用が可能

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 Apple Payでは、登録したクレジットカードの使用も可能であり、これも既存のモバイル決済サービスとの大きな違いだろう。対応のiPhoneがあれば、クレジットカードを持ち歩く必要すらなくなるのだ。

Apple Payにより、われわれの生活は変わるか

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 以上、説明したように、満を持して日本へ上陸するApple Payは革新的なモバイル決済サービスだ。Suicaもクレジットカードも搭載されているApple Payを使用すれば、現金やクレジットカードそのものを持ち歩く必要がなくなる。

 前述のようにiPhoneの普及率がとりわけ高い日本においては、その利便性と安全性から、爆発的に浸透する可能性を秘めている。今後の使用環境の充実にも期待したい。

 そしてなにより気になるのは、フィンテックブームの存在である。フィンテックとは、金融と最新テクノロジーを融合させた、新しいサービスの仕組みのことだ。世界を席巻しつつあるフィンテックの大きな潮流と相まって、Apple Payが、現金もカードも持ち歩かなくていい世界の開拓者となるかもしれない。

 本記事ではiPhone7/7 Plusに採用されるApple Payに焦点を当てて、その機能や可能性について紹介した。読者のみなさんが使用するかはさておき、ビジネスパーソンにとって、Apple Payが注目に値するシステムであることは間違いないだろう。

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