1. 難解な本はもう要らない! 東大首席弁護士が教える『前に進むための読書論』

難解な本はもう要らない! 東大首席弁護士が教える『前に進むための読書論』

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 小説・ノンフィクション・エッセイ・SF・ミステリーなど本のジャンルは様々であり、物語の内容も結末もまた決まった型というものに限定されていない。そもそも私たちは、なぜ本を読むのだろうか。動機は、読む本によっても読み手によっても異なるものだろう。この「なぜ本を読むのか」という疑問に答えを出すことが、実は重要なのだ。

 私たちは何となく、読んだことのある本から得た知識や経験が現実に活きることがある。例えば、浮気された経験がなくても、浮気をされた人がどんな感情になるかを物語から理解することができている。このように、本から得た知識や経験を得ることを計画的にすることができれば、理想的な自分に近づくことができるのではないだろうか。

 そこで今回は、東大卒の女性弁護士である山口 真由氏の『前に進むための読書論 東大首席弁護士の本棚』から、「なぜ本を読むのか」という疑問に対して、著者がどう考えたのか見ていこう。

自分ではない、もう一つの世界で生きる人生とは

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 小説は私たちを「現実逃避」させてくれる。「もしも、これがこうだったら」という仮想を、まるで現実のものであるかのように私たちに体感させてくれる。著者の山口氏は、基本的に実用書などの本は手にとらない。それは彼女にとって、読書は変身願望を満たし、心に活力を与えるものであるからだ。彼女が読書をする動機は、現実の日々を生き抜く心の英気を養うためなのだ。

 読書をしない人生は、現実世界で実際に体験して感じたことが個人の思考を形成する。しかし、全く別の世界を体験させてくれる読書をする人生は、現実世界で培うものよりも多様で豊かなものを培わせてくれる。それは時間を超えた旅行のようで、「なりたかった自分」に変身させてくれたりするのだ。

 現代の現実世界は、大きな変化の渦の中にある。移行していく未来の現実世界は、「こうだったらいいな」と思う世界であったりする。つまり、現代のビジネスマンに求められる「未来を先読みする力」は、こうした想像上の世界から培うことができるのだ。実際に、ドラえもんやバック・トゥ・ザ・フューチャーなどの未来の世界を舞台にした物語から、実際に物語に出てくるものを作ってみようという発想が出てきているのだ。

現実からは得られない、読書が私たちにもたらすもの

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 本を読む動機の中でも、「〇〇を得られるから」という答えをよく聞く。著者もまた、現実で直面したことのないことを経験できるからだと考えている。例えば、過ちを犯してしまった物語の人物の心情を理解することができる。さらに、その人物を客観視することで分析することもできる。だからこそ、そのような過ちを犯すことはなくなるのだ。

 現実世界で暮らす私たちは、後悔の連続だ。後悔の主な要因に、未経験の状況にあったということがある。しかし、読書は、私たちにリスクを負うことなく経験したことのないシチュエーションへと誘い込んでくれる。読書で経験した世界が、現実世界で背負うリスクを軽減させることも珍しくないのだ。

 経験と聞くと、物事の経験だけのように思えるが、読書は心情までも経験させてくれる。物事の経験よりも心情の経験の方が、実は現実世界では実用的だ。例えば、「他人の気持ちが分かる」ことで、人間性を高く評価される。また、「〇〇をやり遂げたい」という場面で、どんな心情を持てば、やり遂げるための努力を惜しまないようになるか学ぶことができるのだ。

「自分の潜在意識を確かめる」 読書の真の力とは

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 ここまで様々な場面で、読書から得た経験が現実で役に立つと述べてきたが、最も役に立つ場面が「転機」である。私たちは現実世界で、多くの転機を迎えて思い悩む。しかし、転機の場面で私たちは何となく潜在意識の中では、「既に答えが出ている」ことが多い。ただ、その答えが本当に正しいのかという不安が決断を邪魔するのだ。

 自分が迷っている状況にある時こそ、本を手に取るべきだ。本を読む中で、自分の潜在意識と合っている文章は、無意識に目に留まってしまうものだ。本を読み進めていくほど、その潜在意識は確信へと変わっていくだろう。本は、私たちの潜在意識や直感を再発見させてくれる貴重なパートナーなのだ。


 私たちは何となく面白そうな本を手に取る。だが、今後は現実世界の自分のままで、前に進むことができる本を選んでみてはいかがだろうか。まさに教科書のように、私たちが現実でどう生きるべきであるか教えてくれる不可欠な“本”とあなたが出会えることを祈る。

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