1. 小池都知事の出方に注目:受信料頼みのNHK“1,700億円建て替え”問題

小池都知事の出方に注目:受信料頼みのNHK“1,700億円建て替え”問題

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出典:idleidol.net
 昨年の6月にNHKの籾井会長が、2020年に着工を開始し、新しいNHK放送センターを現在地で立て替えると発表した。基本計画はようやく決まったものの、着工に必要な渋谷区による高さ15メートル以下という規制の緩和手続きがまだ取れていない。そこで今回は、NHKが抱える問題に迫っていく。

見積もり予算1,700億円のNHK建て替え問題

 NHKの建て替えは、東京五輪後の2020年秋に着工、16年のロングラン工事が予定されており、計画通りであれば2036年に完成予定だ。NHKによると、現在ある建物を順次取り壊し、新しく3棟を建設する。

 まず、ニュース・報道番組の要となる、「情報棟」(地上9階、地下1階)はラジオ放送開始100周年の節目となる2025年を運用開始の目標としている。その後、スタジオや事務部門などが主となる「制作事務棟」(地上18階、地下1階)、見学スペースなどが入る「公開棟」(地上4階)を建設していく。

 当初3,400億円と言われていた、新国立競技場の建設費用(2,520億円)をも凌ぐ予算の大幅な削減理由は、放送設備費を建て替え費用から除いたことが大きい。

建て替えに必要な建設費用の出所:受信料

 建て替えに使われる建設費用の出所はズバリ、我々が払っている受信料から捻出される。NHKが2016年5月10日に公表した、平成27年度の受信料収入は過去最高となる6,625億円。日本の総人口が1,271億人ほどなので、単純に割ると1人あたり5,200円ほど支払っている計算となる。

 建て替え費用の1,700億円、額の大きさがいまいちピンとこない。そこで例をあげると、2012年にできた東京スカイツリーの総事業費が約650億円だ。スカイツリーをもう1本建てても、およそ400億円のおつりがくる。
 
 現在NHKの建物で最も古いものは、1965年に建てられたもの。老朽化も進んでいるため建て替える必要には頷ける。しかし、民放局のように主な財源が広告費用がではなく、国民からの受信料で成り立っているという点が、NHKに対する国民の風当たりを強くする一助になっている。

 また工事期間も長いため、設備の入れ替えや、予算なども含め、計画通り進むか不透明な要因も多く、不安視されている。

NHK建て替えに立ちはだかるもう1つの壁:小池都知事率いる東京都

 東京都の新たな顔、女性初の都知事ということで注目を集めている小池百合子都知事。小池都知事は政策として、先行きの不透明で終わらせても問題ない事業は終わらせるという。つまり、NHKの不透明さにより、建て替えが終わらせられるとも汲み取れる。それゆえ、全事業に終期を設定し期限を迎える事業から順次、評価・検証すると明言しているように思われる。

 そんなこともあり、NHK内部も気が気でない。小池都知事の考え一つで、計画が頓挫しかねない。1年以上かけた基本計画も水の泡だ。

 現有地である渋谷区は、東京都の条例で“第2種風致地区”に指定されており、“高さ15m以下”の規制があるが、現時点で、権限を持つ渋谷区からの許可は得ていない。NHK側も規制緩和を建て替えの大前提としているため、小池都知事の判断が最大の争点となる。
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出典:www.japan-guide.com

受信料の支払いに懐疑心を持つ国民の増加

 NHKの受信料の根拠としてよく言われるのは、放送法(64条1項本文)“受信設備を設置した者は、NHKと契約をしなければならない”というものだ。しかしなぜここまで受信料を支払うことに疑問を持つ国民が増えたのか? 

 理由は、SNSの普及に伴う、NHK職員の犯罪行為による逮捕者や集金人の悪評の広まりが要因だ。特に集金人に関しては、悪質な例も多い。

 夜遅くにやってきて、インターホンを連打する集金人。恥ずかしながら筆者もカード情報を読み取っただけで、契約完了の段階まで進んでいないにもかかわらず、それ以降口座から知らぬ間に、受信料が引き落とされるようになっていた。

 このような問題がSNS上で拡散され、悪評のまとめが乱立し、NHKがあたかも魑魅魍魎の巣のように扱う人が増加した。

懐疑心を払拭するためのNHKの今後の課題

  • 国から補助されているお金(税金)と、国民から得た受信料、2重の資金から成り立っていることを念頭に置き、予算編成を行う。
  • 不透明な使い方をしない。
  • 職員、及び集金人のモラルの改善。


 NHKはかつて国営であったゆえ、非常に由緒正しい、歴史ある放送メディアだ。連続テレビ小説にしても、ニュース番組においてもファンも多くいる。とと姉ちゃんの視聴率を鑑みても、国民の関心が非常に高いメディアであることがうかがえる。今一度、国民と同じ目線に立ち、より良い放送メディアとなることを願う。 

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