1. 経営のプロのバイブル:今なお語り継がれるデール・カーネギーのコミュニケーション術とは

経営のプロのバイブル:今なお語り継がれるデール・カーネギーのコミュニケーション術とは

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 デール・カーネギーの死から半世紀以上たった今もなお、カーネギーの理論は世界中で支持されている。半世紀以上たった今もなお支持され続けるのは、彼が人間の普遍的な本質を見抜いていたからではないだろうか。

デール・カーネギーとは

 デール・カーネギーは今日でも多くのビジネスパーソンに支持され、『人を動かす』や『道は開ける』といった自己啓発書はベストセラーとなっている。

 デール・カーネギーはミズーリ州の貧しい農家の家庭に生まれた。大学時代はスピーチコンテストで数々の賞を総なめにし、卒業後彼は通信教育のセールスの仕事に就く。その後Armour & Company(アーマー&カンパニー)に就職し、そこでは最優秀の成績を収め、同社の国内リーダーまで上り詰めた。

 その後は職を転々とし、俳優や雑誌記者、話し方講座の講師など、多彩な経歴を持った。多くの職を経験した中でも、話し方講座の講師は天職であり、ニューヨークでコミッション制で始めた講座が大好評をはくした。その後自身の経験を生かして体系化されたのが、現在にまで続くベストセラーとなった『人を動かす』を始めとする、数々の出版物だ。

デール・カーネギーに学ぶ:人を動かすための心得

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  デール・カーネギーによると、経済的成功の15%は専門的知識から生み出されていると言われている。そして残りの85%は、考えを表現する能力、リーダーシップを取る能力、人々の熱意を引き出す能力によるものだという。ビジネスで成功をたぐり寄せるために、人を動かすスキルが非常に大切であると言える。
 
 カーネギーの考え方に一貫しているのは、相手の立場に立って物事を考える、という点だ。カーネギーの格言に人を動かすには、相手の欲しがっているものを与えるのが、唯一の方法である”という言葉がある。

 人には基本的欲求として、承認欲求が備わっている。相手が欲しがることをまずこちらが与えることで、好意の返報性の心理が働き、「〜してあげたい」と相手が思うようになる。紀元前100年に、ローマの詩人パブリアス・シラスが“我々は、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる”と語ったように、人間の普遍的心理なのだ。

 カーネギーが大切にするものがある。それは相手に敬意、礼節を持って、接するということだ。読者の中にも、自分では敬意を払っていたつもりでも、それが意外に効果的ではなかった、という経験をお持ちの方もいるのではないだろうか。相手に対して抱いた感情は、回りまわって自分自身に帰ってくる。ではここで、そんなカーネギーの礼儀正しさを身につける作法を紹介したい。

デール・カーネギーが語る礼儀正しさを身につける6つの心得

  • 相手の話には熱心に耳を傾ける。
  • 相手の話に口をはさまない。
  • 初対面の人の名前はすぐ覚えて、できるだけ使う。
  • もし相手の言い分が間違っていても、そっけなくやりこめるのはよくない。
  • 自分のほうが偉いといった態度を見せない。
  • 自分の考えが間違っていれば、素直にあやまる。

トップ企業が取り入れているデール・カーネギー・トレーニング

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 デール・カーネギー・トレーニングとは、カーネギーの長年の経験から体系化された「人間関係の30原則」を軸に構成されたプログラムのことだ。このトレーニングはフォーチュン500社及び世界中の主要国のトップ企業の9割に取り入れられている。以下に例をいくつかあげる。

ウォーレン・バフェット氏(バークシャー・ハサウェイの会長兼CEO) 

 バフェット氏といえば、世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOを努め、長者番付世界3位(2016年現在)に君臨する著名な人物だ。そんなバフェット氏までもが、デール・カーネギー・トレーニングに影響を受けていたと公言する。
 
 若き日のバフェット氏は、人前で話すことがあまり得意ではなかったという。それは、日本以上にコミュニケーションスキルが重要なアメリカでは致命的だった。そんな状況を打破するために、バフェット氏が学んだのがこの「人間関係の30原則」を軸に構成されたスピーチコースだった。

村上憲郎氏(グーグル日本法人元社長)

 村上憲郎氏もカーネギーの考え方に感銘を受けた一人だ。若き日に、カーネギーのマネジメント講習を受けて以来、カーネギーの著書である『人を動かす』はプライベート、仕事どちらにおいても、村上氏のコミュニケーションのバイブルとなっていると語る。

 カーネギーの考え方と出会って以降、仕事場に出社すると、デスクの引き出しにしまった“人を動かす”の目次を一通り毎朝読み、自問自答することが習慣となっていたという。

新将命氏(国際ビジネスブレイン代表取締役社長)

 新将命氏は、シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど計6社で社長職や副社長職を歴任した経営のスペシャリストだ。そんな新氏もデール・カーネギー・トレーニングを学んだ一人。

 新氏も若かりし頃は、シャイでどちらかというと自分に自信がなかったという。当時の先輩に勧められ行ったカーネギー・トレーニングが新氏のパーソナリティを変えるきっかけになったという。
 上記のことから、偉大な経営者3人もデール・カーネギーに影響を受けていたとわかる。しかしそれは氷山の一角にすぎない。それほどまでに、カーネギーは偉大なメンターだったのだ。


 カーネギーのような優れたコミュニケーションスキルを手に入れることは、一朝一夕では難しいだろう。だがこの記事で紹介した、カーネギーの考え方を心に刻み、その通り行動すればカーネギーに近づくことも可能だ。彼のように、人に対して深い関心を持つことは、私たちの人生を豊かなものにしてくれることとなる。

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