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ヌメ革を愛する歓び:“エイジング”で馴染む一生モノのコインケース

Saki Shinoda

2016/08/11(最終更新日:2016/08/11)


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ヌメ革を愛する歓び:“エイジング”で馴染む一生モノのコインケース 1番目の画像
by Chen Yen-Chi
 「革は生きている」ということをご存知だろうか。財布やカバンに使われている“なめし革”は、長く使い続けることで、購入時よりも深い色合いに変化していく。この変化はエイジングと呼ばれ、ひとつの革製品を長く楽しむ醍醐味となっている。しかしハイブランドの革財布や革カバンは、購入時の状態を保つよう加工が施されており、変化を楽しむことはできないものが多数だ。

革の変化を楽しむ“エイジング”とは

ヌメ革を愛する歓び:“エイジング”で馴染む一生モノのコインケース 2番目の画像
by media.digest
  エイジングは、長く使い続けられた革が摩擦でツヤを増し、日焼けで色を変化させることで生じる経年変化だ。日々少しずつ色を深めていくアンティーク風の色合いは、その革製品に特別な愛着を持たせてくれる。

 なかでも植物性のポリフェノールであるタンニンでなめされたヌメ革は、表面加工がほとんど行われていない。そのため、エイジングによる変化を特に楽しむことができるのだ。しかしヌメ革は、加工された革よりも水濡れのシミや傷が残りやすいため、慎重な取り扱いやレザーケアが必要となる。

革のコインケースでエイジングを楽しもう

ヌメ革を愛する歓び:“エイジング”で馴染む一生モノのコインケース 3番目の画像
by media.digest
 そこで、革のエイジングを気軽に楽しめるアイテムとしておすすめなのがコインケースだ。

 財布とコインケースのふたつを持つことに、煩雑なイメージを持つ人もいるかもしれない。しかしコインケースを利用すれば、スーツのポケットを膨らませることなく小銭を持ち運び、スマートに出し入れすることができる。さらに、財布の硬貨による膨らみや型崩れを防ぐことができるなど、コインケースの利用はメリットに富んでいる。
 
 また、エイジングを楽しむ革小物としてコインケースを選ぶ利点も多い。コインケースは小さいため、ヌメ革素材であっても水濡れや傷のリスクを最小限に抑えることができる。そして、日常的にポケットに入れて持ち運ぶことで、革のコインケースは少しずつポケットに馴染む形に変化していく。色だけでなく、形のエイジングも楽しむことができるのだ。

エイジングを楽しめる革製品ブランド

 コインケースで革のエイジングを楽しむためには、質の高い革を使った製品を選ぶことが重要だ。この項目では、自然にエイジングする革の質にこだわったブランドを紹介する。

genten(ゲンテン)

 genten(ゲンテン)は1999年、「人間も自然の一部である」という理念のもとに創立された日本のブランドだ。エイジングのツヤや色合いにこだわったアイテムを数多く取り扱っている。
アマーノ 小銭入れ
¥ 7,560

 gentenの“アマーノ"シリーズは、エイジングによる革の変化を最大限引き出すため、タンニンなめしの革にこだわっている。装飾は施されておらず、飽きのこないシンプルなデザインだ。中は大きく開くボックスタイプで見やすく、さっと小銭を取り出すことができる。

シャドーオイル コインケース
¥10,800

 サイドに厚みがある革の形が、暖かみのある印象を与えるコインケース。使い込むことで、サイドの重なりも柔らかく手に馴染んでいくのが魅力的だ。スナップボタンで開閉しやすく、中のポケットがふたつに分かれているため機能性が高い。内側にキーリングが付いているため、キーケースとしても使用できる。

IL BISONTE(イルビゾンテ)

 1970年、フィレンツェの小さな通りで開かれた革製品店が、IL BISONTE(イルビゾンテ)の起源だ。ブランド名はイタリア語で「野牛(バッファロー)」を意味し、ブランドロゴにも野牛のデザインがあしらわれている。
P VACCHETTA
¥ 8,100 

 シンプルなデザインで、ブランドロゴの刻印とボタンがアクセントになっているコインケース。一枚の革を加工して仕立てているため、革本来の手触りをより楽しむことができる。写真の「ヤキヌメ」の他にも「あか茶」や「グリーン」など、全12種のカラーを展開している。

バッファローモチーフ コインケース
¥10,800 

 ブランドロゴのバッファローをモチーフとした、ユニークなコインケース。目をスタッズ、角と尻尾をレザーのリボンで表現しており、可愛らしいデザインとなっている。薄型でポケットに入れやすく、口が大きく開くため硬貨の出し入れもしやすい。ユニークさと実用性を兼ね備えたコインケースだ。

土屋鞄製造所

 土屋鞄製造所はランドセルの製造から始まった、50年以上の歴史を持つ革製品ブランドだ。現在はランドセル以外の革製品も幅広く製造しているが、職人の技術と革素材の質にこだわる姿勢は受け継がれている。
ナチューラヌメ革Lファスナー
¥5,500

 素朴な風合いのヌメ革をあえて無骨に仕立げた、毎日気軽に持ち運べるデザイン。使い始めの手触りは固いが、使い込むほど手に柔らかく馴染むようになる。緩やかなカーブを描くデザインによって、無造作に使い込んでもシルエットを保つことができる。「長く使うこと」に徹底的にこだわったデザインだ。

LEATHERARTS & CRAFTS MOTO(モト)

 1971年に日本で設立されたオーダーメイド中心のレザーブランドがMOTO(モト)だ。製品は工房で手作りされており、創業者の松本秀夫は革細工の人形で鳥取県の無形文化財に認定されている。
COIN CASE C1
¥8,000

 MOTOの定番であるコインケースは全て手作業で作られており、長年の使用にも耐えられるようになっている。丸いフォルムとステッチが可愛らしく、暖かみのあるデザインとなっている。内装にも革が使用されているため、外装の革がエイジングした色との対比を楽しむことができる。

JOLI(ジョリ)

 JOLI(ジョリ)は2012年に設立された東京のシューズブランドだ。「ニュートラルなスタンスで靴を提案していく」をコンセプトとしており、自社工場での国内一貫生産にこだわって製造を行っている。
ヌメ革を愛する歓び:“エイジング”で馴染む一生モノのコインケース 10番目の画像出典:zozo.jp
ガマ口コインケース
¥12,960

 一つ一つ職人の手作業で作られたコインケース。革の自然な風合いが楽しめるだけでなく、ガマ口とユニークなロゴも特徴的だ。ガマ口は大きく開くため、小銭を取り出しやすくなっている。裾広がりのデザインなので、多少小銭を入れすぎても、不格好にならずに持ち歩くことができるのも魅力的だ。


 毎日持ち歩く革製品が少しずつ味のある色に変化し、手に馴染んでいく様子は格別だ。あなたもお気に入りの革コインケースを選び、エイジングによる変化を楽しんでみてはいかがだろうか。

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