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皮膚にも“色の認識能力”が! 科学と心理学を活用したファッションとは?

Ruka Kobayashi

2016/08/22(最終更新日:2016/08/22)


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 人は視覚のみで色を認識していると思っているだろう。だが、意外なことに皮膚にも色の認識能力が備わっているという調査結果がある。そこで今回は、皮膚が持つ色の認識能力の核心と、人が色で感じとる色彩効果について迫っていきたい。色の属性や効果を活用してみたくなるだろう。

なぜ皮膚は「色を認識する」ことが出来る?

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出典:gapyearexperiment.com

色の光をとらえるタンパク質「オプシン」とは

 「オプシン」とは青、緑、赤、それぞれの色の光をとらえるタンパク質である。この三つの光をとらえることにより、赤から紫まで脳が感じることができる。そして、眼と同じように皮膚にも光を区別する「オプシン」があるということが分かってきた。

驚くべき実験結果とは

 ある実験では、20人の実験者に目隠しをし、赤い紙と青い紙を触らせ、「赤い方がどちらか」と質問したところ、半数以上が正解した。またある実験では、皮膚の最も外側の「角層」に粘着テープを貼り、それをはがすことで皮膚の角質を壊したあと、赤、青、緑それぞれの発光ダイオードを当てたところ、赤、緑、青の光の順に角層の回復時間が異なるという結果になった。

視覚になくて皮膚にある認識能力とは

 人の眼は紫外線や赤外線を色として感じることはできないが、なんと皮膚はそれが可能である。そのため皮膚は日に焼けたり、光の暖かさを感じることができるのだ。感じることが可能な色の幅は視覚より皮膚の方がまさっているということになる。

色彩心理学による心身への影響と効果

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出典:westsideoptometrynow.com

赤色の効果

 赤色は活力、情熱、興奮といったエネルギーをイメージする色。やる気があるとき、元気がほしいとき、自己アピールをしたいときなど、エネルギーを補給したいときにおすすめ。

緑色の効果

 緑色は中間色で最も刺激の少ない色。心身を整えリラックスさせる効果がある。安心感や落ち着きたいときに効果があるため、緊張状態を和らげたいときに用いるといいだろう。

青色の効果

 青は心身の興奮を鎮め、感情を抑える色。そのため重要な決断や、感情にとらわれずに物事を冷静に判断したいときにおすすめしたい。

黄色の効果

 黄色は左脳を刺激し知性を高める色。黄色を使うと頭の回転が速くなるため、商談や、コミュニケーションを必要とする際に役に立つかもしれない。

紫色の効果

 紫色は先ほど記した「活発な赤」と「抑制の青」という正反対の二色が混ざった色。心の中で葛藤が生じているときにおすすめ。不安定な心のバランスを整えてくれるだろう。
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  心理学的見地からは、ヒトは色に対して色々な感情を抱く。そして今回、皮膚に色の認識能力があるということが判明した。プレゼンの前日で緊張して眠れないときは緑色の下着やボトムスを、初対面でうまく話せるか不安に感じているときは黄色の下着やシャツを、などと様々なシーン別の装いに、色がもたらす効果を試してみてはいかがだろうか。

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