1. 永遠のテーマ「賃貸 or 持ち家」はライフプランで決まる! メリット・デメリットをFPが解説

永遠のテーマ「賃貸 or 持ち家」はライフプランで決まる! メリット・デメリットをFPが解説

by Onasill ~ Bill Badzo OFF/ON ~ Broken Ankle ~OUCH
 住宅購入は、人生で最大の買い物と言われている。マイホームの購入を目標としているが、多額の住宅ローンを背負うことには抵抗がある――。そんな方も珍しくないだろう。はたして、賃貸の方が得なのか? 購入した方が得なのか?

 「一生涯賃貸で暮らす」のと「住宅購入」を、単純に金銭的な理由で考えた場合、一生涯で払うトータルの住居費では、住宅購入が有利と言われている。平均寿命が延び、老後の生活が長期化していることを考えると、理解しやすいだろう。

 だが、誰もが住宅購入をした方が有利というわけではない。FP(ファイナンシャルプランナー:将来のライフプランニングに即した資金計画やアドバイスを行う職業)の視点から見ると、住宅購入をお勧めしない世帯というのも一定数存在するのだ。

 今回は、前回の「資産運用と貯蓄の適切なバランス」に引き続き、単純な金銭的な損得ではなく、ライフプラン別での判断基準をファイナンシャルプランナーの平原 直樹の視点から考えてみたい。

「家族構成と間取り」で変わる選択

by Señor Hans
 最初に注意しておく必要があることは、「家族構成次第で必要な間取りは異なる」ということだ。現在独身の方でも、将来的には結婚して子どもも欲しいと考えている方は、以下の様な家族構成の変化が生じる。

独身 → 結婚 → 子どもの誕生 → 子どもの独立

 家族の人数が増えるにつれて、その分必要な部屋が増える。一方、子どもが独立した後は、必要な部屋は減っていく。この点を踏まえて考えると、住宅購入のデメリットが見えてくる。

 子どもが誕生してから住宅を購入した場合、世帯の最大人数で計算した間取りで住宅を購入することになる。将来的に必要性が薄れる子ども部屋を含めた間取りで購入するわけだ。

 子ども部屋にもカーテンやエアコンは必要だし、随時メンテナンスも必要になる。特に一戸建て住宅の場合、二階建て、三階建ての住宅が基本になる。

 自分たちが歳を取った際に、誰も利用しない子ども部屋を掃除することになり、それが毎日のことだと思うと、気が滅入ってしまう。

住宅購入をお勧めしないタイプとは?

by keeva999
 それでは、実際に住宅購入をお勧めしないタイプを紹介しよう。

住居手当が充実している会社員

 皆さんがお勤めの企業にも、住居手当は存在するだろう。企業によっては、かなりの額が手当として支給され、個人の支出が小額で済むことがある。しかし、住宅を購入すると住居手当が打ち切られるのが一般的だ。

 住居手当が充実している方が、わざわざ住宅購入して支出を増やすのは、平原 直樹というFPの視点からはおすすめしない。所謂「転勤族」の方などは尚更だ。老後の住処が心配であれば、住居手当が支給される間にしっかり貯蓄をし、子どもの独立後に一括購入することを検討するとよいだろう。

将来的な居住用不動産の相続が予想される方

 単純に、実家を相続する予定がある方で、将来その住宅に住むのであれば、自身で住宅を購入する必要性は少ないだろう。地方出身者の方で、定年後は地元に戻ることを検討されている方は特にそうだ。

 一生涯賃貸で暮らす場合と比較して、住宅を購入した場合に優位性が出るのは、住宅ローンの支払いが終わってからだ。ローンが払い終わる老後に、その住宅に住まないのであれば、利息を払ってまでローンを組むのではなく、実家のリフォーム費用を用意しておく方が堅実だ。
  
 「老後は持ち家を賃貸に出して家賃収入を得る」という考えもあるが、この場合は物件選びに注意が必要だ。駅に近く、単身者やDINKs(Double Income No Kids:共働きで子供を意識的に持たない夫婦、またその生活観)向けのマンションが、賃貸に向く住宅と言われている。
    

 一方、郊外の一戸建や最寄り駅から遠いファミリー向けマンションというのは、基本的に賃貸に向く物件ではない。購入を検討している家が一生涯住む家なのか?という視点を忘れないようにしたい。


 賃貸で暮らすのか? 住宅を購入するのか?は、自身のライフプラン次第で損得が変わってくる。大きな買い物となるので、将来的なことまで考えて決断するようにしたい。


執筆者:平原  直樹
ブロードマインド株式会社のファイナンシャルプランナー。
第一種証券外務員を保有するお金のプロ!  難しいお金の話を分かりやすく解説します。 

 くらしとお金の相談メディア「Sodan(ソダン)」でも、役立つ多数のマネー情報を発信中。その他の記事はこちら

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