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面接官を納得させる「転職理由」の例文:転職理由の書き方・NG例とは?

U-NOTE編集部

2018/09/10(最終更新日:2018/09/10)


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 転職理由はポジティブなものからネガティブなものまでさまざまだろう。

 今回は転職面接で面接官を納得させる「転職理由」の伝え方、例文について解説したい。

一般的な「転職理由」とは?

 転職理由の伝え方について解説する前に、「仕事を辞めたい」と思わせる原因について触れておきたい。

転職のきっかけになる「6つの不満」

 仕事を辞めたいと思う原因の多くは「不満」からきており、そのパターンは6つある。

仕事を辞めたい!と思わせる「会社への不満6つ」

  • 人間関係に対する不満
  • 社風に対する不満
  • 給料に対する不満
  • 労働時間に対する不満
  • 評価方法に対する不満
  • 仕事内容に対する不満

 「不満」と聞くとネガティブな印象を抱いてしまうかもしれないが、必ずしも全てがネガティブな転職理由というわけではない

 とくに「仕事内容に対する不満」に関しては、今の仕事内容ではキャリアップ・スキルアップできないなどの不満もあるだろう。

 キャリアアップ・スキルアップできない原因が自分由来のものではなく、会社の環境や仕事内容であるならばポジティブな転職理由になる。

【参考】「仕事辞めたい!」6つの理由と原因別の対処法&後悔のない転職をするコツ

ネガティブな転職理由とは?

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 転職のきっかけになる不満として一般的なのが「給料」「人間関係」「労働時間」である。

 これらはいずれもネガティブな転職理由として捉えられる恐れがあるものだ。

 「給与や福利厚生に満足いってない」「上司との関係性が悪い」「残業が多く、プライベートな時間が削られてしまう」などは、本来ならば“正当な不満”である。

 なぜ正当なのかというと、ライフステージの変化に伴い、仕事に求める優先順位は変わってくるからだ。

 しかし、「本音と建前」というバランスを保つべきシーンでは、そういった転職理由に好印象を持たれないことが多いというのが現状だ。

面接・書類で「退職理由」を聞く理由

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 転職活動を成功させる上で、採用担当者の質問の意図を読み取ることは重要なこと。

 「退職理由」を聞く意図を知っておくことで、採用担当者が満足のいく回答をすることができるはずだ。

「転職理由」における採用担当者のチェックポイント

  • 働き始めてもすぐに辞めてしまうのではないか
  • 転職後、周囲の社員と良好な関係を築けるか
  • 仕事に対する姿勢が甘くないかどうか
  • 不満ばかりで、他責思考な人間ではないか

 採用担当者は、転職希望者が会社で働くことをイメージするために退職理由を聞いているといえる。

 「(転職理由の内容が)自社にも当てはまることなのか、逆に自社であれば解決できることなのかどうか」という目線で見られているということを意識した上で、転職理由を回答しよう。

面接で転職理由を伝えるときのポイント

 面接で転職理由を伝えるとき、「本音で転職理由を話すべきか?」「嘘をついてでもポジティブな転職理由にするべきか?」と悩む人もいるのではなだいろうか。

 転職活動の面接や書類で転職理由を伝える際は、以下の3点を最低限守ってもらいたい。

転職理由を伝えるときのポイント3つ

  • 転職理由を“前向き”な内容にする
  • 嘘をつかない
  • 仕事・職種についての不満はNG

転職理由を伝えるときのポイント①:転職理由を“前向き”な内容にする

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 転職理由を伝えるときのポイント1つ目は「転職理由を“前向き”な内容にする」ということ。

 素直に転職理由を打ち明けることも大切かもしれないが、重要なのが「転職理由の伝え方」である。

 「給料や待遇に不満があるので、転職しようと思いました」とストレートに伝えたとしよう。

 その場合「自分の会社に転職してきても、同様の理由で退職してしまうのでは?」と考える面接官もいるはずだ。

 給料や待遇に不満がある場合は、以下のように話すといいだろう。

給料や待遇に不満ある場合:転職理由の伝え方

  • 今後のライフイベントに合わせて資金形成するためにも、今までの経験を生かしてキャリアアップできればと思い、転職活動をはじめました

転職理由を伝えるときのポイント②:嘘をつかない

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 転職理由を伝えるときのポイント2つ目は「嘘をつかない」ということ。

 ネガティブな理由を話さないために嘘をつくことはNGだ。経歴を詐称したり、実績を誇張してしまったりすると、ミスマッチに繋がってしまうからである。

 最悪なパターンとしては経歴詐称として訴えられることもあるかもしれない。

転職理由を伝えるときのポイント③:仕事・職種についての不満はNG

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 転職理由を伝えるときのポイント3つ目は「仕事・職種についての不満はNG」ということ。

 「社内の上司にパワーハラスメントを受けたことがきっかけで転職を決意しました」など、ハラスメント関係のことを転職理由として話すのもNG。

 ハラスメントが転職理由の場合、書類や面接でその事実を伝えるのは控えておこう。キャリアップ・スキルアップを建前として話すのがベターだ。

 その他にも仕事・職種に関する不満は述べず、前向きな転職理由のみを述べよう。




【パターン別】面接官を納得させる「転職理由」例文5つ

 それでは、以下からパターン別に面接官を納得させる転職理由の例文を紹介していきたい。

 紹介していく例文はあくまで一例であるため、参考程度にしてきちんと自分の言葉で転職理由を考えよう。

転職理由が「人間関係」の場合

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 職場の人間関係を理由に転職を考えている場合、退職理由を「人間関係」と率直に話すのはNG

 人間関係がいい職場でどんな仕事をしたいのか?どんな働き方をしたいのか?を考えた上で、転職理由を考えてみよう。

【例文】転職理由が「人間関係」の場合①

  • 年齢に関係なく、実力や評価に応じて責任のある仕事を任される環境で働きたい、と思うようになったことが転職理由です。

    前職では年功序列でトップダウン型の経営手法で、新しい考えや取り組み、改善策などを提案しても聞いてもらえませんでした。

    このような理由から御社の評価制度は年功序列ではなく、成果を重要視しているという点を魅力に感じました。

    ぜひとも御社で、他の社員たちと切磋琢磨しあいながら成長していきたいと思っています。

【例文】転職理由が「人間関係」の場合②

  • チームで何かを成し遂げるような仕事をしてみたいというのが転職理由です。

    これまでは〇〇の新規開拓営業を行ってきました。前職は個人プレー型の営業スタイルで、開拓先企業のリスト作成・計画的な営業提案・顧客獲得するための営業トークスキルを身につけました。

    今後はチーム一丸となって仕事を成し遂げる・目標達成できる力を身につけたいと思っています。

    そのため、顧客の課題をチームで解決していく営業スタイルの御社を志望しました。

転職理由が「残業時間の多さ」の場合

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 転職理由に「残業時間の多さ」を挙げる場合、応募先企業の平均残業時間を把握しておく必要がある

 転職面接の前にカジュアル面談の機会を設けてもらい、社員の1日のスケジュールなどを把握した上で面接に望むといいだろう。

 転職理由を伝える際には、残業時間の多さについて明言するというより、キャリアアップ・スキルアップといったことが目的であると話すとよい。

【例文】転職理由が「残業時間の多さ」の場合

  • スキルアップのための時間を確保したい、というのが転職理由です。

    前職の人間関係や仕事には満足しておりましたが、休日出勤や平日の労働時間の兼ね合いからセミナー参加や語学学習など、スキルアップの時間を確保できませんでした。

    アプリケーション開発という仕事には魅力を感じているため、今後はPythonなどの他言語も身につけて開発に活かしたり、開発チームのスクラムを組むということに関わったりすることで、さらに成長したいと思っています。

転職理由が「結婚」の場合

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 結婚を機に転職するという人もいるだろう。

 結婚に伴って退職した場合、採用担当者は家族都合での退職や、妊娠・出産といったライフイベントでの退職を懸念することがある。

 退職した理由が「結婚」である場合は、採用担当者の心配を考慮した上で退職理由を話してほしい。

【例文】転職理由が「結婚」の場合

  • 結婚を機に転居することになり、退職いたしました。

    結婚後も引き続き仕事はしたいと考えていたため、家庭も落ち着いたタイミングで転職を決意しました。

    前職での営業事務の経験を活かせる仕事をしたいと思い、御社を志望しております。

    主人も就業には賛成しているため、一日でも早く御社の戦力として働きたいと考えています。

転職理由が「会社規模」の場合

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 企業といっても、会社規模によって体制や仕事の進め方、環境などは大きく変わる。転職理由に「会社規模」という要素が入ることもあるだろう。

 転職理由が会社規模である場合、今と異なる組織規模でどんなことができると思って応募したのかを述べるとよい。

【例文】転職理由が「会社規模」の場合

  • 前職での人間関係や仕事内容には不満はありませんでしたが、会社組織が小さいため切磋琢磨しあえる人の数や場面に乏しい、と感じていました。

    そこで、社員活用に熱心で評価制度も充実しているという点も踏まえ、企業規模・事業規模の大きな企業である御社を選びました。

印象が悪い転職理由&NGな転職理由とは?

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 ここまで転職理由の例文について紹介してきたが、もちろんNGな転職理由というのもある。

 次の志望理由を見てみてほしい。

転職理由NG例とは?

  • 前職では経理として働きながら、以前から興味のあったプログラムについて独学で学んできました。現在もなお夜間大学に通うことでスキル向上を図っています。

    どの会社でも経理部は無くてはならない部署であり、社内のあらゆる部署との調整を図ったり、営業や開発などの前線部署へ経理の視点から意見を述べたり会社の根幹を支える重要な職務を果たしています。

    5年間の勤務の間、新たな会計システムを導入したり経理として新たなプロジェクトの立ち上げにも参画したりしました。

    この経験を活かし、SEとして社内のニーズをしっかりくみ取ることで、貴社の企業理念の実現と共に業務の効率性や経済性を高める事ができるシステムを創れるようにと、業界のトップを独走する貴社で学び成長していきたいと考えております。

 前職の仕事と志望している仕事の繋がりを明示したり、企業理念の実現を目指したりと、全体的にポジティブであったり、一見良さそうに思える志望動機である。

 しかし、この中にはいくつかのNGポイントが含まれている。

【転職理由のNGポイント①】エピソードの具体性を欠いている

 第一に、ほとんどのエピソードに具体性を欠いている点だ。

 どのようなプロジェクト、どのようなシステム、どのような企業理念、どうやって効率性・経済性を高めるのかをはっきりすべきである。

【転職理由のNGポイント②】中途社員に求めることを誤認する

 第二に、多くの企業は、中途社員が学んだり成長したりすることを目的としていない。

 志望理由の軸がずれてしまっては、転職面接通過とはならない。

 例文では、システムを創りたいという目標で良いのに、後半に飾り言葉を重ねて印象を悪くしている例である。

前向きな転職理由がない場合はどうする?

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 前向きな転職理由が無いと思うときには、後向きの転職理由しか思いつかない場合」と「何も転職理由を思いつかない場合」の二通りがある。

 前者の場合には、上で述べたようにポジティブに言い換えれば良い。後者の場合には、何が何でも転職理由を見つけ出すしかない。

 以下では転職理由を考えるポイントを紹介する。

転職理由を考えるポイント①:転職理由を3つに分ける

 転職理由には大きく分けて次の3つの分類ができる。

転職理由の種類3つ

  • 過去の経験:幼少期〜社会人生活までの経験
  • 現状への不満:上司や同僚、キャリアプラン、異動などの不満
  • 転職先の魅力:待遇、業界でのポジション、社風など

 上記に挙げた3つの理由に当てはまらない場合、無理して転職する必要もないだろう。

 どれにも当てはまらない場合は、改めて転職の必要有無を考え直してみてほしい。

転職理由を考えるポイント②:ネガティブな転職理由は“工夫”をする

 先にも述べたが、書きにくい志望理由だからといって決して嘘をつく必要はない。

 ネガティブな志望理由は誰もが持っている理由であり、それ自体が良くないものではない。

 ネガティブな志望理由も伝え方を工夫すればポジティブにもなり得るので、言葉の変換をしよう。

 転職理由の伝え方や例文について解説してきた。

 ぜひ本記事で説明した伝え方を試行錯誤して取り入れ、素敵な転職理由を考えてもらいたい。


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