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「料理人は、クックパッドで素人を育てれば十分!」 ホリエモンが提案する地方料理店再生プランとは?

野口直希

2016/02/17(最終更新日:2016/02/17)


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 ホリエモンこと堀江貴文が、自身のメルマガに寄せられた質問に答えるYouTube番組「ホリエモンチャンネル」。「堀江貴文のQ&A vol.605〜安ければ良い訳ではない!〜」では、ホリエモンが従業員不足に悩む地方飲食店の経営者にアドバイス。

 今回取り上げた質問は、「グルメブームが盛り上がっており料理人を目指­す人も増えたと思っていたのですが、地方都市(北九州市小倉在住)では若い料理人­が少なく、どこのオーナーも困っております。実際、私も趣味でキャパ15名程度の小さ­なレストラン(2階が住居)を所有しており、良い料理人が見つかれば是非開業をサポー­トして盛り上げたいと思っておりますが、地元には若くこだわりと腕を持った料理人がい­ないため、実現できていません。

 十分ニーズはあると思いますので、大都市の競争率の高­い地域で切磋琢磨するのもいいですが、食材も豊富で競争の少ない地方都市に若く腕の良­い料理人に来てもらうにはどうしたら良いでしょうか? 将来的には物件探しや食材の仕入­れなど開業のサポートを含め、大都市と地方都市とのパイプラインになるようなサービス­の立ち上げも視野に入れています」という質問。

ホリエモン「『ファミレスより美味しい』レベルの料理人なら、簡単に育てることができる!」

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 ホリエモンは、「そもそも少子高齢化が進んでいるので若者が少ないし、日本は料理人の地位も給料も低い割に重労働なので、料理人を目指す人は増えていないよ。それに加えて、知名度がなく小規模なレストランに就職したいなんて思う人はほとんどいないはず。ベンチャー企業だってそう。無名で地方だったら、全然採用できない。ハローワークに求人を出してもほとんど人は来ない。みんなブランド志向なんだよ。

 地方のレストランの方が競争が楽なのは知っているけど、若い料理人にはぶっちゃけそういう知識はないし、やっぱりオシャレで遊び場も多い東京に住みたいから行くわけない。東京でも、知名度が低いレストランは若い料理人を雇えない。だから、まずは若い料理人を雇うのは諦めよう。

 50〜60代で仕事がなくなって困っている料理人は結構いるから、そういう人に声をかけるのが良いかな。あるいは料理好きの未経験者に一から教えてもいいかもね。今はクックパッドもあるし、食べログや僕が手がけるテリヤキなどのアプリもあるので、美味しい料理の作り方のキャッチアップは簡単」と回答。
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 若手が雇えないことを悩む地方飲食店からの質問に対して、ホリエモンが勧めるのは中年以上の未経験者を一から教育すること。その理由は、現在ではある程度のレベルまでの料理スキルなら、簡単に身につけることができるからだ。

 例えば、クックパッドを覗けば優れたレシピはいくらでも見つかるし、食べログやテリヤキなどで参考にすべき評判のお店だって簡単に分かる。こうしたサービスを利用すれば、「『ファミレスより美味しい』くらいのレベルなら十分身に付く」とホリエモンは話す。

 高級志向のお店でもない限り、それくらいの腕さえあれば従業員としては申し分ないレベルだろう。店主に教えるスキルがなくても、この程度のレベルなら身につけることができる環境が用意されているので、経験者にこだわって採用する必要はないとホリエモンは考えている。

ホリエモン「安けりゃ良いってわけでもない!」

 飲食店の競争率の点から考えてホリエモンは、質問者も言うように地方で開業した方が圧倒的に楽だと話す。とはいえ、例外が全くないわけではない。

 例えば、今回のホリエモンチャンネルのロケ地である福岡の西中洲などもそのひとつ。ホリエモンが「銀座以上に厳しいんじゃないかな」と話すほどに名店がひしめき合っているのだ。

 銀座なら美味しい分値段が高くても集客できるが、地方都市の西中洲だとそうはいかない。結果として、西中洲はハイクオリティでありながらリーズナブルな店が集まる超激戦区になってしまっているというわけだ。
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 しかし、ホリエモンもこの状況を手放しで喜んでいるわけではない。美味しい上に値段も安いとなると、「料理人やスタッフにしわ寄せが来ることになるよね」と警戒している。

 あまりに当たり前のことだが、破格的なサービスはその分どこかに必ずしわ寄せが来ているはず。値段の面でも美味しさの面でもハイレベルな競争が起きているということは、その分そこで働いている人たちは相当な苦労をしているということ。「安ければ良いってわけでもないんだよね」とホリエモンは総括した。

 価格、サービス共に最高のサービスは存在しない。あるとすれば、それは長期的には継続できないレベルでスタッフが無理しているはずだ。もちろん、ある程度効率的な方法はあるものの最高のクオリティが簡単に手に入ることはない。今回の質問者も、優れた人材がすぐに手に入るとは思わずに、まずは中長期的な視野で現状を観察すれば新たな側面が見えてくるかもしれないのだ。

  ホリエモンが地方の飲食店について語った「堀江貴文のQ&A vol.605〜安ければ良い訳ではない!〜」。動画が見たい方はこちらからどうぞ!

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