1. 食べログ3年連続1位の懐石料理、つる幸料理長・河田康雄の「進化し続ける伝統の日本料理」とは

食べログ3年連続1位の懐石料理、つる幸料理長・河田康雄の「進化し続ける伝統の日本料理」とは

出典:www.youtube.com
 どこかに外食に出かける際、食べログをはじめとするグルメ情報サイトを見て、レストランを選ぶ人は多いのではないだろうか。グルメ情報サイトでは、実際に客として、店を訪れた人達がレビューを書いており、そのレビューの評価が掲載されている。つまり、この評価が高ければ高いほど、多くの客の足を店に向けることができるのだ。

 石川県において、最も食べログで高い評価を得ている店が、金沢に店を構える創業50年を超える懐石料理店、「つる幸」という店である。そして、つる幸の料理長こそが、河田康雄という男だ。河田康雄が料理長を務める懐石料理店「つる幸」は、金沢の食べログベストレストラン1位に3年連続で選ばれ、料理業界で知らない者はいない有名店だ。

 今回は、1月17日(日)放送の『情熱大陸』に合わせて、料理業界のトップに君臨する懐石料理店「つる幸」をご紹介すると同時に、料理長である河田康雄という男について見ていきたいと思う。

オタク料理人・河田康雄

出典:notoushi.net
 昭和60年3月:高技卒業と同時に、大阪「味吉兆」にて修行開始。
 平成4年1月:実家でもある金沢「つる幸」に戻り料理に専念。
 平成11年6月:料理長に就任。

 1966年、河田康雄は、石川県金沢市にある懐石料理店「つる幸」の店主・河田三朗の息子として誕生した。父・河田三郎もまた京都の有名料亭の名料理人を数々生み出した鬼才の料理人として、料理業界では有名であった。そんな父の料理する姿に影響され、河田康雄も高校卒業後、大阪の「味の吉兆」で7年間修行した。

最近の若い職人は、料理にいのちを懸けるということが皆目わからないようですね。辛抱どころか、ほんの数年で辞めてしまう子も大勢います。男らしくあれかしという気組みを失ってしまったんでしょうかね

出典:金澤料理人百選 | 第2回日本料理「つる幸」河田康雄 | 金沢観光・イベント ...
 料理に命を懸けた男、河田康雄が料理人として有名になる第一歩となった機会があった。1993年から1999年まで、フジテレビが放送していたバラエティ番組、『料理の鉄人』である。1994年に、28歳という若い年齢でありながら、つる幸の次期二代目として、河田康雄は料理の鉄人に出場。当時、初代・和の鉄人としてレギュラー出演していた道場六三郎とアンコウ料理で対決し、名勝負であったことから話題となった。

 1999年、河田康雄は、つる幸の料理長の座を父・河田三朗より受け継いだ。つる幸は、河田康雄が料理長を務める以前から、有名店として全国から客が足を運んで来る。有名店であるつる幸の料理長を務めることに、河田康雄はプレッシャーを感じることはなかったのだろうか。つる幸の料理長として、楽しみとなることは何であるか聞かれた河田康雄は、以下のように答えている。

楽しみですか? お客様の満足する顔と言いたいところですが、次回はどうだろうと考えると、楽しみよりもむしろ不安が頭をもたげることもありますしね。やっぱり温泉かな。いやいや、たいそうな温泉でなくともいいんです。町中の湯にどぼりとつかり、手と足を伸ばしているときが、一番楽しいといえば楽しいのかな

出典:金澤料理人百選 | 第2回日本料理「つる幸」河田康雄 | 金沢観光・イベント ...

 つる幸が有名店である限り、料理長である河田康雄に気を張らない日などない。つる幸の評判を高く保つためにも、毎日の食材や天候や自らの体調に、気を付けなければならない。つる幸の料理長としての責任は重く、河田康雄が温泉での休息を求めるのは当然だろう。

 河田康雄の日々の努力が実った結果が、2012年の食べログの石川ベストレストラン1位という称号である。つまり、つる幸が食べログに登録されている石川県内の約8500件の料理店の頂点に立ったのだ。さらに、以後3年間、頂点の座を誰にも譲っていないのだ。

 石川県トップの料理人、河田康雄の料理は、「伝統が息づく中に、サプライズの味わいがある」と評されている。日本料理に様々なアイデアを加えた料理を提供することで、高い評価を得ているのだ。河田康雄の料理とはかけ離れた一面が、アニメ・フィギュアが好きということである。オタク料理人・河田康雄は、「必殺技にしたい料理」というテーマで、新作料理を考えている。河田康雄の料理を支えているのは、アニメ・フィギュアであるかもしれない。

“石川県No.1料理店” つる幸

出典:4travel.jp
 つる幸は、加賀百万石の城下町として歴史的に有名な金沢に店を構える、創業50年を超える老舗だ。つる幸の周辺は、公園や図書館などがある文教地区で、静けさが心を落ち着けてくれる。つる幸が漂わせる歴史的な雰囲気は、何といってもその店の外観だろう。とりわけ大きな看板を出すことなく、屋敷のような風情を持った荘厳な外観であり、門をくぐれば整った前庭がある。歴史的城下町である金沢らしい店である。

出典:turukou.com
 つる幸の店内は、古き良き落ち着いた和の心を思い出させてくれる空間であり、襖を開けると日本の古風な庭が目に入る。また、屏風や掛け軸など日本古来の伝統的な芸術作品を飾り付けており、つる幸の客に対するおもてなしの心が溢れている。

 つる幸の和室はそれぞれ名称が違い、内観も和を基調としていることは同様であるが、椅子やテーブルが異なっている。そうした工夫がまたつる幸のリピーターを生むのだろう。
出典:turukou.com
 つる幸の料理の特徴は、旬の海の幸や加賀野菜を使った伝統的な料理であるだけでなく、つる幸の料理長である河田康雄ならではの新たな味つけが楽しめることだ。

 つる幸のメニューは年間を通じて、必ずしも同一であるとは限らない。四季それぞれで旬の食材を仕入れているため、つる幸を訪れる度にまた新たな味を楽しめるのだ。
 住所:石川県金沢市高岡町6-5
 電話:076-264-2375
 営業時間:11:30~15:00、17:00~22:00
 定休日:不定
 予約:必要
 夕食:おまかせコース 25000円
 昼食:雪コース 10000円

 店の荘厳な雰囲気や伝統的な日本料理へのこだわりから、つる幸の敷居が高いと感じる人もいるだろうが、決してそんなことはない。店内の落ち着いた雰囲気を居心地が良いと感じ、また来たいと思う客が多いからこそ、つる幸のリピーターは多く存在し、食べログのトップに君臨することができているのだ。

守る味とリメイクする味。つる幸の味を守りながらも、ここでしか食べられない新しい味を常に考えています。

出典:近江町市場の高級鮮魚[石川、金沢、忠村水産]:「懐石つる幸」河田康雄さん
 河田康雄の日本料理は日々、進化し続けている。つる幸でしか食べられない河田康雄の料理を古き良き日本の和の心でおもてなしと共に、楽しんでみてはいかがだろうか。

 絶滅が危惧される日本の様々な伝統がある中で、伝統的な日本料理を受け継ぎ、日本の料理界の頂点に君臨するつる幸と店を支えるオタク料理長・河田康雄から、私達は学ばなければならないことがある。それは、どんなことに対しても自分らしさを忘れないことだ。もし、河田康雄が父・河田三朗の料理をただ忠実に再現していたら、つる幸が食べログのトップに立つことはなかっただろう。

 都会の喧騒に揉まれて、疲れてしまった心身を癒すために、一度つる幸を訪れてみてはいかがだろうか。忘れていた日本の古き良き和の心を思い出すことができるだろう。そして何より、つる幸の料理長である河田康雄の姿を見ることで、また明日から頑張ろうと思えるのではないだろうか。

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