1. “世界で最も影響がある”5人のオピニオンリーダー:人と世界を動かした「魔法の言葉」とは

“世界で最も影響がある”5人のオピニオンリーダー:人と世界を動かした「魔法の言葉」とは

by DoDEA Communications
 オピニオンリーダーとは、大衆の行動や思想、意見に大きく影響を与えてしまう人物のことである。例えば、カリスマモデルが「今年の流行は白いダッフルコート」と言えば、その発言を聞いて白いダッフルコートを買う人が多く現れるはずだ。このカリスマモデルは、多くの人の購買行動に影響を与えているので、オピニオンリーダーにあたる。

 さて、人々に大きな影響を与えてるオピニオンリーダーだが、世界で最も影響を与えているオピニオンリーダーは一体誰なのだろうか。さらに、日本のオピニオンリーダーといえば誰なのか?

 今回は、世界を先導していくオピニオンリーダーたちを「Thought leader 2015」を基にランキング形式で発表する。またオピニオンリーダーといえば、人々の行動や指針に影響を与える彼らの言葉に注目したい。併せて彼らの名言もご紹介しよう。

世界のオピニオンリーダーランキング(1位〜5位)

世界のオピニオンリーダー 第1位:フランシスコ1世(アルゼンチン、第266代ローマ教皇)

by michael_swan
 世界のオピニオンリーダーの第1位にランクインしたのは、第266代ローマ教皇のフランシスコ1世である。2013年3月13日に就任したフランシスコ1世は、ローマ教皇としては初の中南米出身者として注目を浴びていた。ローマ教皇といえば気高く伝統を重んじる人物のイメージがあるが、フランシスコ1世は現代的なツールのTwitter(@Pontifex)を利用しているそうだ。2,000万人のフォロワーに対して、結婚や貧困、同性愛といった重要な問題について独自の意見を表明しており、カトリック信者問わず、多くの人々が彼の意見に注目している。

フランシスコ1世の名言

聖職者や修道女が新型の車を乗っているのを見ると心が痛む。新しい車は幸福の元ではありません。聖務に贅沢な車はいりません。質素な車を買いなさい。珍しいものが好きだというなら、いま世界でどれだけの人が餓死しているかを考えなさい

出典:フランシスコ1世 名言
 フランシスコ1世は公の場に出向くときは、決して高い車に乗らない。それは「私は貧しい人々による貧しい人々の為の教会を望む」という彼の信念に基づいた行動である。貧しい人の心にも寄り添い、伝統に囚われない意見表明を行ってきたフランシスコ1世こそ、世界で最も愛されるオピニオンリーダーなのだ。

世界のオピニオンリーダー 第2位:パウロ・コエーリョ(ブラジル、作詞家・小説家)

by nrkbeta
 世界のオピニオンリーダー第2位は、ブラジルの作詞・小説家のパウロ・コエーリョ
である。ブラジルでその名は知らない者はいないと言われるほどの、超売れっ子・小説家のようだ。日本でいう村上春樹のポジションと言ってもいいかもしれない。彼の作品は世界各国で翻訳されており、「ベロニカは死ぬことにした」のように映画化された作品も持つ。

パウロ・コエーリョの名言

Não existe nada de completamente errado no mundo, mesmo um relógio parado, consegue estar certo duas vezes por dia.
(完全に間違っているものなんて世の中には存在しない。止まった時計ですら1日に2回は正しい時間を指すんだから。)

出典:パウロ・コエーリョ 名言
 パウロ・コエーリョは、人生に指針を与えてくれるような名言を多く残してきた。これは、その中でも筆者がとりわけ好きな言葉である。つい人間は、物事の間違いにばかり目にいってしまうが、見方を変えるだけでここまでポジティブな考え方ができるものかと驚いてしまう。

世界のオピニオンリーダー 第3位:ムハンマド・ユヌス(バングラデシュ、ノーベル平和賞受賞者・グラミン銀行創設者)

by eschipul
 世界のオピニオンリーダーの第3位は、グラミン銀行の創設者として知られるムハンマド・ユヌス。ユヌスは、マイクロクレジット(無担保少額融資)でバングラデシュの貧困層の自立を支援に貢献し、貧困軽減とビジネスを融合させた「ソーシャルビジネス」を実践させた人物である。ムハンマドはその功績が評価され、2006年にはノーベル平和賞を受賞した。日本の高等学校の教科書にも載っている人物なので、既に知っていた人も多いだろう。

ムハンマド・ユヌスの名言 

大参事によって人々は絶望しています。しかし、ほんのわずかでも希望の光を見せられれば、彼らを挑戦的なファイターに変えることができるはずです。

出典:ムハンマド・ユヌス 名言
 当時、利益を生むためのビジネスと貧困を結びつけることなど、不可能だと誰もが思っていたに違いない。しかし、それを可能とさせたのは「困っている人に少しでも光を見せたい」という気持ちをもっていたユヌスだからできた偉業だ。オピニオンリーダーは、社会に何かをもたらそうと思う野心も持ち合わせているのだろう。

世界のオピニオンリーダー  第4位:オルハン・パムク(トルコ、ノーベル文学賞受賞者・作家)

by david_shankbone
 世界のオピニオンリーダーの第4位は、トルコの小説家 オルハン・パムクである。パルクは2006年ノーベル文学賞を受賞し、世界的に注目を浴びている作家である。彼がオピニオンリーダーとしても称されている理由は、小説家としての一面だけではなく、世界で起きている社会問題にも深く切り込んでいくからである。

 2005年パムクがスイス紙で述べた「100万人のアルメニア人が殺害された。私以外に誰もそれを語ろうとしない」という発言は、世界的に注目を浴びた。一時は、国側に国家侮辱罪として起訴されそうになったが、その他の国や作家から彼を擁護する運動が高まり、結局のところ不起訴となった。社会的にタブーとなっている人権問題に切り込んでいくパルクは、まさに世界的なオピニオンリーダーといえよう。

オルハン・パルクの名言

世界は一つの物差しで一刀両断にできるほど、単純ではないのだ。

出典:オルハン・パルク 名言
 近年起きている紛争やテロは、その土地に根付いている文化や宗教、長年の歴史といった複雑な事象が絡み合って起きている問題である。大多数の人間の意見を正義と考え、答えは1つと思い込んではいけない。そう教えてくれる一言である。

世界のオピニオンリーダー 第5位:エドワード・スノーデン(米国、情報工学者・元NSA局員)

出典: Amazon.co.jp
 世界のオピニオンリーダー 第5位は、国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA)に在籍していたエドワード・スノーデン。スノーデンが公開した、世界の機密文書の内容やNSAによる情報収集の手法などが書かれた『暴露 スノーデンが私に託したファイル』は、世界中に衝撃を与えた。国家秘密を暴露するという行為は、自身の生命を脅かすことにもなるが、「世の中の裏にある事実を伝えたい」という彼の想いは多くの人から賞賛を浴びている。

エドワード・スノーデンの名言

I would rather be without a state than without a voice.
(声なき人間になるくらいなら、国なき人間になる)

出典:エドワード・スノーデン 名言
 この名言は、かつてアメリカ大統領 トーマス・ジェファーソンが「新聞なき政府と、政府なき新聞のどちらを選ぶと問われたら、私は躊躇せず後者である」の台詞を思いださせてくれる。民主主義とよく聞くが、その根本にあるものこそ「人々が自由に意見を発信する権利(言論・表現の自由)」の他にならない。エドワード・スノーデンは、自由に言葉を発することの重要性を身体を張って教えてくれたオピニオンリーダーなのだ。

番外編:世界にも評価される「日本のオピニオンリーダー」は?

 先ほどは、世界のオピニオンリーダーランキングを発表したが、「あれ?日本人は?」と疑問を抱いたことかと思う。実は全203人中、日本人は5人がランキング入りを果たしている。そこで最後に世界のオピニオンリーダーとして評価を受けた名誉高い日本人をご紹介する。

世界のオピニオンリーダー 第28位:村上春樹(小説家)

出典:www.amazon.com
 世界のオピニオンリーダーの第28位にランクインしたのは、小説家の村上春樹である。つまり、日本では「最も影響力のあるオピニオンリーダー」ということになる。村上が出版した本は世界中で翻訳され、世界の人々から多大な評価を受けている。U-NOTE読者の中にも「大の村上春樹ファン」がいるかと思う。人間の本質を射抜く哲学的な村上の言葉には、国境を超え、人々の心を鷲掴みする魔力があるに違いない。

世界のオピニオンリーダー 第43位:山中伸弥(医学者・教授)

出典:en.wikipedia.org
 世界のオピニオンリーダーの第43位にランクインしたのは、京都大学教授でiPS細胞の第一人者である山中伸弥である。iPS細胞でノーベル賞を受賞し、一躍有名になった。誰もが羨むような栄光を手にした山中氏も、大事な人の逝去や鬱病の発症など多くの困難に直面してきたようだ。しかし「人間万事塞翁が馬」を自身の格言にし、悪いことも良いことに転じると信じながら研究を続けた。

世界のオピニオンリーダーにランクインした日本人

 以下は、世界のオピニオンリーダーに選出された残りの3人である。

世界のオピニオンリーダー 68位:伊藤穰一氏(実業家・MITメディア・ラボ所長)
世界のオピニオンリーダー 137位:小池百合子氏(政治家)
世界のオピニオンリーダー 162位:大前研一氏(経営コンサルタント)


 ここまで紹介してきた世界的なオピニオンリーダーたちには、共通することが2つある。それは「誰かのため、社会のために行動してきたこと」「人を動かす素敵な言葉を持っていること」。オピニオンリーダーの言葉は、どれもが正しいわけではなく、全てに影響を受けて行動するのは間違いだろう。しかし、彼らの言葉には、人の考えや行動に影響を与える何かがあるはずなのだ。新しい一歩を踏み出せない時やなにか意思決定に迷いがある時、それらをアシストするくらいの気持ちで彼らの言葉を反芻してみてもいいかもしれない。

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