1. フランシス・ベーコンの名言「知は力なり」の真意:「鶏に雪を詰め込んで死んだ男」が伝えたかったこと

フランシス・ベーコンの名言「知は力なり」の真意:「鶏に雪を詰め込んで死んだ男」が伝えたかったこと

フランシス・ベーコンの名言「知は力なり」の真意:「鶏に雪を詰め込んで死んだ男」が伝えたかったこと 1番目の画像

 イギリスを代表する哲学者、フランシス・ベーコン。彼が遺した名言「知は力なり」は、どこかで耳にしたことがあるという人も多いだろう。

 今回は、フランシス・ベーコンが遺した4つの名言から「経験することの大切さ」について考えてみていきたい。

イギリス経験論の父「フランシス・ベーコン」

情報社会だからこそ知っておきたいフランシス・ベーコンの「経験論」

 『学問の進歩』『ノヴム・オルガヌム(新機関)』などの著書で知られる哲学者、フランシス・ベーコン(1561〜1626年)。

 名言「知は力なり」で、科学思想に大きな変革を促したといわれるフランシス・ベーコンは物事を実際に試すこと、実際に経験することが重要だと考えていた

 インターネットやスマホの普及によって情報が溢れかえった現代社会に生きる私たちは、情報を得ただけで満足してしまう節がある。

 そんな情報に溢れた現代社会において、フランシス・ベーコンが唱えた経験論は自分を俯瞰するのに有用な考え方なのだ。

フランシス・ベーコンが提唱した「帰納法」

 また、著書『ノヴム・オルガヌム』では科学的研究法として“帰納法”を提唱したことでも知られている。

 個別的な事例や具体的な事実から、一般的法則や普遍的な事実を導き出そうとする帰納法。

 現代においても論理的思考を深めるための知識として有名だ。

経験を重視したフランシス・ベーコンの名言4選

フランシス・ベーコンの名言①:「知は力なり」の真意

知は力なり。

出典:フランシス・ベーコン 名言

 フランシス・ベーコンは「知は力なり」という名言を残したが、それは知が力をもったものだという意味だけをもつ名言ではない。

 経験によって得られた知を実際に力にしていくことが重要なのだ、という意味を含んだ名言なのである。

 フランシス・ベーコン以前の科学思想は、アリストテレス的な色合いを強くもっていた。

 アリストテレスは、科学的の基礎は「物事を観察して、その記録を蓄積し、性質や特徴を見出しては整理していき、知識をきちんと体系化して構築していく」ことにあると考えていた。

 人間が手をくわえていないものが自然であり、人間は自然を模倣するものである。自然は人間より優位にあるもので、自然に手をくわえていくことは神をまねた人間の驕った行為だと考えたのである。

 そういった考え方が広まり、科学的手法においても観察が重視されたのである。

 しかし、フランシス・ベーコンは、観察重視の科学的手法にNOを突きつけた。自然に介入し、実験した。その結果として誕生したのが、「知は力」という名言である。

 実験と経験によって得られる「知」を使うことで自然を支配することができる。その思想が近代科学の礎ともなっているのだ。

アリストテレスとフランシス・ベーコンで異なる「科学の基礎」

  • 人間が手をくわえていないものが自然であり、人間は自然を模倣するものである
  • 実験と経験によって得られる「知」を使うことで自然を支配することができる

フランシス・ベーコンの名言②:アウトプットの大切さ

読むことは人を豊かにし、
話すことは人を機敏にし、
書くことは人を確かにする。

出典:フランシス・ベーコン 名言

 フランシス・ベーコンは情報を知識として取り入れるだけでなく、それを話したり書いたりすることで、その知識が確かなものとなり、生きた使える「力」となる知識になると考えていた。

 フランシス・ベーコンのこの名言はアウトプットの大切さを教えてくれている。

フランシス・ベーコンの名言③:やってみなければ分からない

海のほか何も見えないときに、陸地がないと考えるのは、けっしてすぐれた探検家ではない。

出典:フランシス・ベーコン 名言

 これはフランシス・ベーコンの著書『学問の進歩』の中における名言である。

 それまでの学問において、人々が人間の力では真理にたどり着くことはできないと考える傾向が根深くあったのを批判したのである。

 何も見えないからといって、それをないものと考える態度は間違っている。先に行ってみなければ、本当に陸があるかないかは分からない。

 フランシス・ベーコンは、物事はやってみなければ分からないことばかりなのだとこの名言で伝えようとしたのである。

フランシス・ベーコンの名言④:経験こそが価値

フランシス・ベーコンの名言「知は力なり」の真意:「鶏に雪を詰め込んで死んだ男」が伝えたかったこと 2番目の画像

最上の証明とは経験である。

出典:フランシス・ベーコン 名言

 これまでにも紹介したように、フランシス・ベーコンはとにかく実際にやってみることが大事だと考えていた。

 彼の最期は、そんなフランシス・ベーコンのなんでも“やってみる魂”が感じられる逸話として語られる。

 隠居生活に入ったフランシス・ベーコンであったが、彼の物事を探求する好奇心は衰えることがなかった。

 冷凍技術に興味をもったフランシス・ベーコンは、思いついたらすぐである。寒い雪の中、外で鶏の腹に雪を詰め込むという実験を行った。そのときに身体を冷やしてしまったのが原因で亡くなるのである。

 経験を重要視したフランシス・ベーコンの名言を4つ紹介した。

 少しあっけない最期ではあるが、フランシス・ベーコンがいかに広く好奇心をもち、好奇心をもったことを探求し、経験によって力となる確かな知を得ようとしていたかが見えてきたのではないだろうか。

 情報を得ることは大事である。

 しかし、それを自分の血肉に変えて力とするには経験が必要なのである。

 休日はずっと家にとじこもっていたあなた。フランシス・ベーコンの名言に触れてちょっと外に飛び出してみて、何かを“経験”してみてはどうだろうか。

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