1. アラフォー女性が今ドハマりしてる“部活”とは? 雑誌『DRESS』が提案する新しいライフスタイル

アラフォー女性が今ドハマりしてる“部活”とは? 雑誌『DRESS』が提案する新しいライフスタイル

人が生きていくうえで必要不可欠な“コミュニティ”。共同体を通して育まれる人とのつながりは、あるときは刺激的で、気づくと心を支えてくれる、そんなかけがえのないものである。

そんなコミュニティを通して、人との出会い、そして夢中になれるものとの結びつきを創出しているのが、雑誌『DRESS』。アラフォー女子たちが趣味を通じて仲間とつながる『DRESS部活』を創刊後すぐに立ち上げ、現在全国で23部活1万8000人が加入するまでに広がりをみせている。

雑誌という媒体の枠組みを超えた仕掛けで注目されている『DRESS』だが、リアルにつながるコミュニティを手掛けようとする理由、そして雑誌に込められたメッセージについて編集長の山本由樹氏に伺った。

山本由樹 プロフィール

やまもと・ゆき/株式会社gift代表取締役社長、『DRESS』編集長。1986年光文社に入社。週刊女性自身で16年、その後2002年「STORY」創刊メンバーとなる。2005年~2011年まで同誌編集長。2008年には「美STORY(現美ST)」を創刊し、2010年から「国民的美魔女コンテスト」を開催。美魔女ブームを仕掛ける。2013年9月に㈱giftを設立すると共に、自立したアラフォー女性をターゲットとした月刊誌「DRESS」を創刊。読者のコミュニティDRESS部活は20以上の部活数、1万8000人以上の部員が集っている。

読者のライフスタイルにぐっと近づく雑誌に

————シングルアラフォーの女性たちの生き方を応援している雑誌『DRESS』ですが、創刊のコンセプトについてまずお聞かせください。

山本  もともと『DRESS』には、「女性の自由な生き方を応援しよう」「いつまでも自由に楽しんでいこう」「自由には責任が伴うから、覚悟していこう」「社会が自由に生きることに対して障がいを生んでいることがあれば、それを取り除いていこう」という、「女性のための幸せな社会変革」にまつわる価値観やメッセージを込めているんです。

創刊当初からずっと載せているのですが、『DRESS』では、すべての女性が生きやすく輝ける社会の実現のために「Project DRESS マニフェスト」を掲げています。
そうした雑誌の根本は変えずに、もう少しライフスタイル寄りにしていったり、「DRESS部活」というコミュニティを前面に出したり、もっと読者の身近に置いてもらい、必要とされるメディアになるために、少しずつ変化を続けてきました。

40代独身女性の「お金」「老後の孤独」の不安を取り除く

————読者ターゲットであるシングルアラフォーの女性たちに向けて、どのようなことを発信していきたいとお考えでしょうか。

山本  彼女たちは「健康」「お金」「老後の孤独」、この3つに対して不安を感じています。健康は情報として発信できるかもしれませんが、個人の努力に寄るところが大きくなってしまうので、『DRESS』では「お金」と「老後の孤独」に対して解決策を提示できないかと、ずっと考えてきました。

たとえば、いまの時代って会社の後ろ盾をなくしても働いていけるか、お金を稼げるか問われていると思うんです。なので、起業家精神を養ってもらうために、去年「自立塾」というのを3カ月開催しました。サイバーエージェント代表の藤田晋さんをはじめ、そうそうたる起業家の方々に講義をしていただき、働くことについて個人の意識変革のきっかけになるようなセミナーを行いました。

そして、孤独に対する解決策として考えたのが「DRESS部活」です。人が孤独から解放されるには誰かとつながることが大切です。そうしたつながりを、家庭と職場以外のサードプレイスのなかで育むことで、より人生が豊かに楽しむことができます。「自分の人生を楽しむこと」をコンセプトに生きていると、仕事も恋愛もすべて前に進むと思うんです。そういうコミュニティをアクティブにする雑誌にしたいと思っています。

『DRESS』読者自ら部活を企画・運営

————「DRESS部活」は、2013年の雑誌創刊後すぐに開設され、約2年半という短い期間ながら全国で部員数が1万8000人まで増えているそうですね。

山本  毎週部活のイベントが開催されていて、土日には5、6種類のイベントを実施しています。美容部なんかは部員数が1500名近くいますし、その他にも1000名規模の部活が多いです。やはり新しい友達ができて共通の趣味を持てる、つながり合うことの楽しさを感じてもらっているからこそスケールアップし続けているんだと思います。

また、他の雑誌の読者サークルと違って、部活の企画・運営を読者がやっているんです。お客さんではなく、自分たちも「自由と責任」を標榜する『DRESS』の一員だという感覚があるのが良いところだと感じています。

————現在どのような部活が実施されているのでしょうか?

山本  現在、23の部活が活動していて、種類もさまざまです。写真の撮り方を学ぶフォト部や、蔵元を囲む会なども企画される日本酒部なども存在します。あと、ロングドレス部っていう部活があって、先日はパレスホテルのパーティールームを借りて、スペシャルゲストにモデルの長谷川理恵さんを呼んで、非日常を味わえる華やかなイベントを開催しました。読者と編集部、両方から提案したものをかたちにしています。

————山本編集長も部活に顔を出されていると伺いましたが、皆さん部活に参加されているときは、どんな話をされているのでしょうか?
山本  部活にまつわる話や趣味の話が大半ですね。結婚して子どもがいるからといって、育児の話をしている人はまずいないです。それは、『DRESS』という雑誌が、自立した女性に向けてメッセージを発信していることにも関係していると思います。

————これまでお話を聞いていて、『DRESS』読者の人生を全方向的に応援している雑誌なのだな、という印象を受けました。

山本  この雑誌があるから人生を楽しめると思えるようなメッセージを出していきたいですよね。単純なファッション雑誌じゃつまらないので、もっと胸にリアルに届くようなメッセージを発信できる、そんな雑誌に進化させていきたいです。

部活コミュニティは大げさではなく、日本女性のライフスタイルを変えるくらいの意義があると思っています。来年はコミュニティのプロモーションに重きを置いて、もっともっと大勢の方達に参加していただけるようにしたいと考えています。


【サロン概要】

インテグレーテッドエディティングとは「情報統合型の編集」を意味する。

あらゆる場所で情報が溢れかえっている今、これから最も重要とされるのは編集の本質を知り、適切な情報を適切に切り取り、繋ぎ合わせる「編集力」だ。「編集」とは雑誌や映像に限ったことではない。日常のコミュニケーション、恋愛、ビジネスなどいたる所で「編集」は必要とされているのだ。

ともに編集の本質を学び、編集力を磨こう。そして価値あるコンテンツを世に提供しよう。

Interview/Text: 末吉陽子

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