1. 「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれた経営者が語る『スターバックス再生物語』

「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれた経営者が語る『スターバックス再生物語』

by Esparta
 スターバックス。そこにいるだけで気分が良くなり、ドリンクを片手にドヤ顔をする人も少なくないだろう。シーズン毎に合ったメニューの看板は、いつも店の外に並べられ、道行く人を視覚的にも楽しませている。

 客を喜ばせ、スタバという空間に大きな価値をつくったこの会社の経営は、一見順風満帆のように見えるが、実は他の企業と同じく、紆余曲折のストーリーがあった。

 本書『スターバックス再生物語  つながりを育む経営』は、スターバックスコーポレーションの会長兼社長兼最高経営責任者であるハワード・シュルツ氏が著したもので、スターバックス経営のリーマンショック下での苦労が書かれている。彼は一度スターバックスのCEOを退くが、危機を脱するため2008年に復帰した。

 今回は、スターバックスの経営が不況で落ち込んでいたときに提唱された再生のための「ミッション」に焦点を当てて、お話ししていきたい。

“パートナー”を大事にする

 “パートナー”とは、情熱をもって仕事する仲間のことだ。スターバックスはパートナーの多様性を受け入れることで、ひとりひとりが輝き、働きやすい環境を作ることを目指した。パートナー同士は常にお互いに尊敬と威厳をもって接することを約束したのだ。

 顧客を大事にするのは、企業にとっては当たり前のことである。スターバックスは、「人と人とのつながりを大事にする」と述べており、スターバックスは顧客だけではなく、店舗で働く人間にも同じように“最高な体験”をしてもらうことを目標にしたのである。

 ここでいう最高な体験とは、コーヒー以上の体験のことだ。店に来ることで客が明るい気持ちになったり、心が安らいだりすることである。この体験には、パートナーの輝きが必要不可欠なのだ。

“店”を大事にする

 店を大事に思うなんて当たり前のことじゃないか、という人もいるだろう。確かにそうである。自分がいる店は、他の店よりも大事に思うだろう。しかし、ここで言いたいことは違う。スターバックスでいう店とは、空間そのもののことなのだ。序文で「そこにいるだけで気分が良くなり、」と述べたが、このような居心地の良い空間を楽しんでもらうことがスターバックスの使命なのである。

 そのためスターバックスは、新しい店舗デザインとコンセプトを生み出すのに余念がない。地域で調達した材料を使い、地元の職人との共同作業によってつくられている。地域に密着した店舗作りをすることで、地元の人がゆっくりとくつろげる一方で、世界中から訪れた人が新鮮な気持ちになれると著者であるハワード・シュルツ氏は主張する。

“コーヒー”を大事にする

by yo_aguilar
 スターバックスといえば、フラペチーノなどのフローズンドリンクに目がいってしまいがちである。しかし、スターバックスはもともとコーヒーショップだ。フローズンドリンクやティーは本業ではない。彼らはビジョンに「コーヒーの権威としての地位を揺るぎないものにする」と掲げている。スターバックスの経営において、コーヒー豆の調達から抽出の全ての過程において業界の先頭に立つべきであると考えている。

 いくら毎シーズン話題に上がる商品が「フラペチーノ」でも、自分たちの基礎となるコーヒーへは手を抜くことはしないのだ。


 今回ここで挙げた経営ミッションは、コーヒーショップ、もしくは飲食店として当たり前のことであるかもしれない。当たり前のことにとことんこだわることで、スターバックスは「最高の体験」を提供している。ぜひ、人と人のつながりや自分の会社のこだわりをもう一度見直してみてほしい。自分の日常生活の中や、ビジネスの場でも「最高の体験」はつくれることができるはずだ。

 src="http:>

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する