1. あなたの給料は天引きされていませんか? 「あれ、額面より給料が少ない……」、こんな時に。

あなたの給料は天引きされていませんか? 「あれ、額面より給料が少ない……」、こんな時に。

出典:www.saveup.com
  財形や給料関係でよく耳にする天引きと言う言葉、聞いたことはあっても実際にはどのようなものかご存知だろうか。今回は知っているようで知らない天引きについて紹介する。 

そもそも天引きって何?

 給料をもらうようになると、当然給料明細がもらえるようになる。初任給の時などはわくわくしながら見た人も多いのではないだろうか。しかしここにある「総支給額計」と実際に振り込まれている給料は異なっている。実は明細の総支給額が全額もらえるわけではなく、そこから所得税などの税金や社会保険の額を控除した額が実際に振り込まれる給料となっているのだ。

 このように、総支給額から諸々を差し引かれることを「天引き」と言う。天引きに含まれるものはどの企業もほぼ共通で、大きく税金と社会保険の二つである。税金には主に所得税、住民税があり、社会保険には健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険などがある。また、ボーナスにも控除があったり、初任給には天引きされない項目もあったりするので注意しよう。

 現在では給料明細の手取額を計算してくれるウェブサイトなどもあるので、一度計算してみると良い。しかし、実は天引きにはこれらの法的控除以外の名目で行われるものも存在するので注意が必要だ。 

天引きされたお金は返ってくるの? 

 法的控除の天引きは当然合法であるので、返金されることはない。しかし、上で最後に述べたような法的控除以外の天引きは、返金される可能性があるのだ。そもそも法的控除以外の天引きは、その内容を労使協定で定めておく必要がある。労使協定は雇用者側と労働者側の同意があって初めて結ばれるものなので、労働者の同意なしに天引きすることはできない。もし労使協定にない名目で勝手に天引きされた場合、これは雇用者側の違法行為となります。このため、様々な事務手数料や研修費などは原則会社が負担し、労使協定の定めがなければ労働者が負担することはない。 

 このような違法の天引きで差し引かれた給料は、きちんと返金を求めることが可能だ。そもそも違法にお金を取られているのだから当然である。このような天引きはなかなか気づきにくく、知らぬ間に天引きされてしまっていることもあり得る。一度給料明細は確認した方がよいだろう。 

こんな時に天引きはできないの? 

 ここまで労働者の側から天引きについて見てきたが、逆に雇用者の立場からどのような場合に天引きできるのか、以下の事例から見てみよう。

 Hさんの事例 

「私は中小企業の経営者なのですが、従業員による会社のお金の使い込みが発覚し、本人に問いただしました。すると彼は妻子持ちで、ひどく反省したと言い、使い込んだお金の返済も約束してくれたために刑事告訴は見送ることとしました。

 しかしいつまでたってもお金は返してもらえず、本人も何事もなかったかのようにケロッとしています。このままではいけないと思い、給料からの天引きを考えているのですが、この場合の天引きは可能でしょうか。 」

 このようなケースでは、天引きは可能なのだろうか。お金を使い込んだ従業員に非があるので、天引きしても仕方ないように思える。しかし、このような場合でも労働者の同意なく給料を天引きすることはできないのだ。

 こういった場合はまず従業員と話し合い、書面などできちんと同意を得た上で天引きしよう。ただし、あらかじめ労働者に給料からの天引きについて同意を得ていた場合は合法的に天引きすることが出来るので、あらかじめこのような事態を想定しておくとよいだろう。 

 
 このように天引きは雇用者側、労働者側どちらの立場でもトラブルになり得る。お互いに透明性の高い、気持ちのよい労働環境を作れるようにしていきたいものである。

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