1. 意外と身近な給料未払い問題の実情。あなたの給料はちゃんと支払われている?

意外と身近な給料未払い問題の実情。あなたの給料はちゃんと支払われている?

出典:www.shareyouressays.com
 時々会社から給料が振り込まれないことがある。全額でないにしろ、給料の半分だけ支払われる、何回かに分けて支払われる場合がある。こういった経験をしたことのある方や、今もそういった状況で働いている方は少なくないのではないだろうか。会社に何らかの事情があるのだろうと我慢していると、だんだんと未払いの給料が増えていってしまう。

 さらに実は、未払いの給料を請求できる権利には時効があり、一定期間以上たった場合未払いの給料を請求できなくなってしまうということもあるのだ。こうした未払いの給料を回収するためには、どうすれば良いのだろうか。

賃金のどこまでが「給料未払い」の範囲なのか

 まず、未払いの給料の対象となる賃金には、以下のような種類が存在する。

①定期賃金 
②退職金 
③一時金(賞与・ボーナス) 
④休業手当(労基法第26条) 
⑤割増賃金(労基法第37条) 
⑥年次有給休暇の賃金(労働法第39条) 
⑦その他法第11条に定める賃金に該当するもの

給料の未払いを解消するための方法5選

  では、具体的に給料の未払いに対抗するにはどうすれば良いのだろうか。こういった事柄は職場の同僚や上司には相談しにくく、会社内での立場もあり、あまり大げさにしたくないと思われる。

 給料の未払いを全く表沙汰にしないことは難しいのだが、あまり周囲の人間関係に影響の出ない方法から紹介していこう。

①会社と話し合う機会を設ける

 給料の未払いには直属の上司が関わっている場合が考えられるため、まずは直属の上司などに相談するのではなく、社長と直接話をする機会を伺うことをおすすめする。それでも給料が支払われないようであれば、直属の上司、あるいは他部署の上司に相談し、上司を交えて交渉を行う。上司が信用のおける人物であれば、きちんと交渉に応じてもらえるはずである。

②内容証明郵便で請求する

 次に、内容証明郵便を書いて会社に請求する方法がある。内容証明といわれても何のことだか分からないと思うが、何も特別なものではなく、ざっくり言ってしまえば「ただの手紙」のことである。

 具体的には、出した文書の記載の内容を第三者である郵便局で証明してもらえるという、郵便局の提供する特殊なサービスの一つなのだが、内容証明は記録的な手紙となるので、記録を残すことで証言の食い違いを防ぐことができる。

 ただ、これはあくまでも「こちらの意志が向こうに伝わったことが後で証明できる」程度のものに過ぎず、これだけで確実に給料未払いが解決するとは思わない方がいいだろう。しかし、訴訟を起こすことになった場合には内容証明郵便は訴訟を有利に進める材料になり得るのだ。送料は1,200円と少し高めだが、保険としては十分だろう。

③ 労働基準監督署に労基違反として申告する

 労働基準法に違反しているとして、所轄の労働基準監督署に給料の未払いを申告する方法がある。申告すると、労基署が使用者に対し調査して給料の支払いを勧告し、その結果給料が支払われる可能性があるのだ。その際に、労基署での説明などを分かりやすく簡潔にするために、未払賃金額算定の裏付けとなる資料を添付しておくと良いだろう。労基署に短時間で理解してもらえる。

④ 民事調停などを開く

 それでも給料が支払われない場合は民事調停を開こう。民事調停とは裁判のような勝ち負けを決めるものではなく、両者の話し合いにより合意を得て問題の解決を図る手続きのことを言うのだ。調停手続きには裁判官以外に、一般から選ばれた調停委員が紛争解決に当たっている。

④ 簡易裁判で支払催促を申し立てる

 さらに、簡易裁判を起こす方法がある。支払督促は裁判所が行う略式の手続きで、金銭等の請求につき、申立人の申立だけに基づいて行われるのだ。簡単にいえば未払いの相手方の言い分を聞かずに、給料の支払い命令を出してもらうことができるのである。

 簡易裁判というとややこしいイメージだが、相手方の住所地を管轄している簡易裁判所に支払督促申立書を提出するだけで、書類に不備がなければ裁判所から相手方に給料の支払督促が発布されるのだ。このように簡単に迅速に手続きをすることが可能である。


 前述の通り、未払いの給料を請求できる権利には時効があり、一定期間以上経った場合請求できなくなってしまうということもある。手遅れになる前に、上記のような対処を行うことをおすすめする。

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