1. 「iモード」を成功に導いた、ネットビジネスの風雲児直伝!:『1兆円を稼いだ男の仕事術』

「iモード」を成功に導いた、ネットビジネスの風雲児直伝!:『1兆円を稼いだ男の仕事術』

出典:ja.wikipedia.org
 「iモード」「おサイフケータイ」「ニコニコ動画」。どれも聞いたことのあるサービスの名称である。これらを成功に導いたのが、本書『1兆円を稼いだ男の仕事術』を著した夏野剛氏だ。

 彼はNTTドコモで、「iモード」ビジネスを起こした後、2005年6月にドコモの執行役員に就任。2008年6月にNTTドコモを退社し、その後、ドワンゴの取締役に就任し、ニコニコ動画の「黒字化担当」として活躍した。

 本書のタイトルを見ると、1兆円稼ぐにはどうしたら良いか、夏野氏の主張が強く描かれていると思われるかもしれないが、そうではない。夏野氏は一貫して、本書では「私たちが働く『目的』は社会の発展への貢献にある」と主張している。

 「社会の発展への貢献」を「目的」として働いてきた彼は、今までどのような姿勢で仕事に臨んできたのだろうか? ここでは彼の仕事術をかいつまんで紹介したい。

失敗を無視するな

 失敗の受け止め方は人それぞれである。いつまでも落ち込んでしまう人もいれば、失敗を失敗とすら思わない人もいる。しかし、失敗を失敗と思わず前進していく人はどこかでつまずいてしまう、と夏野氏は述べる。前向きな姿勢とノーテンキは、本質が全く違うのだ。

 失敗をしたら、必ず受け止めなければならない。失敗をしたら、そのまま前進するのではなく、改善点を見直すべきなのである。その一つ一つの心がけが、より大きい成功へと繋がるだろう。「失敗は良い薬」だと思って、飲み込んで消化してしまうのが夏野氏流の仕事術なのである。

 なぜ失敗したのか、どこを改善すべきなのか、常に真正面から物事に取り組むべきなのだ。

酒の席でもビジネスは生まれる

 オフィスにいなくてもビジネスは生まれるものである。むしろ、ふとした思いつきが成功するビジネスに繋がることは少なくない。夏野氏も、酒の席で生まれたビジネスチャンスに恩恵を預かった一人である。

 「酒の席」といったが、一人で飲んでいてもあまり意味がない。人脈を大事にし、気の置けない信頼できる人たちと飲むことが重要である。

 夏野氏は、2001年から販売を開始したドコモの新しい携帯電話「FOMA」の契約数が伸び悩んでいたことに頭を抱えていた。FOMAの技術は間違いなく優れているのに、売れないのだ。ある時、ゲーム業界の友人と飲んでいた際に、FOMAの立て直しはゲームでいこうと決めた。当時iモードでは、携帯ゲームが大人気だったのだ。それからというもの、ゲーム機能を充実させたFOMAは販売数を伸ばしていった。

 このように、一見関係なさそうなことから新たな発見がある。「仕事術」というようなテクニックではないかもしれないが、人脈があることは仕事に有利であることは、言うまでもない。新たな発見のために、人脈作りは常に意識して行おう!と本書では強く主張されている。

部下に言い訳をさせない上司になれ

 基本的に仕事とは、常に人と関わるものが多い。どのような仕事にも、上司や部下という関係は付きものであろう。自分一人で何か成し遂げるのは、不可能に近いからだ。

 自分一人で働いているわけではないということを常に意識することが肝心である。そのため、部下のマネジメント、仕事場の環境や雰囲気作りも上司の立派な仕事の一つである。

 そこで、夏野氏は常に「部下に言い訳させない」職場作りに奔走していた。部下が会社の理不尽な規則に文句を言えば、その規則を改善し、支社の動きが悪いと言えば、支社までわざわざ赴いたのである。

 つまり、「口だけで何もしない上司」になることを避けたのだ。現場に赴き、問題解決を図ることで部下のやる気を上げるように仕向けた。結果を出すために部下も一生懸命仕事をするようになるだろう。

 主体的に動く力を発揮することで、事業を、やがては社会を活性化させることができるのだ。


 本書『1兆円を稼いだ男の仕事術』では、5章に渡って夏野氏の経験から得た仕事術が紹介されている。不況の中、ネット時代を牽引してきた彼が見てきた世界を知りたい方は、本書を是非手にとって、彼の誠実な仕事術を学んで欲しい。


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