1. 「怒らない方法」ではなく「“上手く怒る”方法」を知れ。『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』

「怒らない方法」ではなく「“上手く怒る”方法」を知れ。『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』

by gagilas
 職場やプライベートで、相手のちょっとした一言でついカッとなってしまい大喧嘩。冷静になったときには後の祭りで、「なぜあの時あんなに怒ってしまったのだろう」と後悔した経験はないだろうか。

 人間の感情の一つである「怒る」は、時として人間関係を壊してしまう恐ろしい存在だ。しかし人間である以上、怒る感情をひたむきに我慢して怒らない努力をするというのには限界がある。

 すぐにカッとなってしまって困るという悩みを抱えるあなたに、オススメしたい一冊が『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』である。何事にも怒らない人間になるというのは難しい話なので、今回は「怒らない自分」を作る方法ではなく、相手が「怒らない伝え方」を、本の中からご紹介しよう。

怒りの原因を知る

 まず「怒らない伝え方」を習得する上で、なぜ自分は怒ってしまうのか怒りの原因を知る必要がある。

 怒りという感情は、個人が持つ「譲れない価値観」(=「○○であるべき」)が相手に裏切られたり、期待していた結果が出なかったりしたときに生まれる。しかし、自分の中では「○○であるべき」と思っているような譲れない価値観も、相手にとっては大した問題ではないかもしれない。例えば、「時間に1分でも遅刻したらすぐに連絡するべき」と自分は思っていても、相手が「1、2分の遅刻は大したことない」と感じていれば、そこには価値観に対して大きなズレが発生している。

 この価値観のズレを意識すれば、ある程度の怒りを緩和できるので、怒らないで済むことも多くなってくるかもしれない。

相手が怒らない伝え方:4つの対処方法

 万が一、あなたが「これはもう我慢できない」と思うような強い怒りの感情を抱いてしまったら、相手が怒らない伝え方にトライしてみよう。下記は、相手が怒らないように伝えるための4つの対処方法である。

相手が怒らない伝え方:対処方法①怒りを伝える境界線を決める 

 イラッとしたときに、これは相手に伝える必要があるか、ないのかという伝える境界線を決めて欲しい。相手にさほど伝える必要性のない事柄に怒り指摘するというのは、相手にただ不快な気持ちを抱かせてしまうだけである。

相手が怒らない伝え方:対処方法②怒り度合いを数値化する

 自分が怒るときに、逐一どれくらい怒っているのか、10点満点の中で評価してみると良い。怒り度合いを数値化することで、何に対して自分は怒りを感じやすいのか把握できるので、事前の対応策も練りやすい。

相手が怒らない伝え方:対処方法③自分の主張を押し付けない

 あなたの怒りが相手との価値観のズレから発生しているものであれば、自分の主張を押し付けないように気をつけよう。相手は習慣や経験から悪気がなく行った行為や発言だという認識を持った上で、「○○という気持ちも分かりますが、この場合はこうした方がいいかもしれません」という風に相手への一定の理解を示しつつ怒ると良い。逆に、「○○はこうして当たり前ですよ」という風に、自分の主張をさも当たり前かのような怒り方は逆鱗に触れかねない。

相手が怒らない伝え方:対処方法④相手の人格ではなく、行動を注意

 周囲の人ができているのにその人だけできていないという理由から怒りを感じたとしても、「あなたは何もできない」という人格否定表現を決して口にしてはならない。相手を怒らせるばかりか、仕事であれば仕事放棄という最悪な事態を招く。それよりは、この行動は良くなかったと具体的な注意を促し、次はこうして欲しいと事細かな指示を出す方が効果的。

「怒らない伝え方」は厄介者にも効果てき面!

 怒る相手は、いつでも素直に聞き入れるような人ばかりではない。もし通常の怒り方が通用しないような厄介な相手を怒る場合は、次のような行動方法を取って欲しい。

「頑固者タイプ」に対する怒らない伝え方

 自分に落ち度があっても、絶対に謝らないような頑固者タイプに対しては、感情的に怒るのは大タブー。売り言葉に買い言葉となり、戦争が勃発しかねない。そのため、「私」を主語にして、自分の意見を冷静に述べていくようにしよう。ここでのポイントは「冷静」であり、冷静に話していると怒りエネルギーが緩和され、相手も怒らないそう。

「怠け者タイプ」に対する怒らない伝え方

 全く掃除をしないなどの怠け者タイプは、悪気がないことが多い。怒りが爆発するまで、何で怒っているのか理解できないこともあると思うので、大爆発を起こす前に注意をしていくべきだ。そのときに、具体的に何をして欲しいのか指示と問題解決の方法を伝えるように。単に怒るだけでは、また同じ繰り返しになってしまうからだ。ちなみにどうしても掃除をしない人には「掃除して」と言うより、「一緒に掃除しよう」と言うと効果があると聞いたことがあるので、試してみてはいかがだろうか。


 怒らない方法を紹介した本を見かけることは多々あるが、今回ご紹介した本のように上手く怒る方法が載っている本は珍しい。冒頭で述べたように、怒らないのは限界があるので、「もう限界!」と思ったときは変に怒りの感情を溜め込まないで、相手が怒らないように上手く怒る術を身につけてほしい。上手く怒る方法は、社会人のマナーであり護身術でもある。身につけておいて損はない。

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