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中高年の転職で気をつけるべきこと:まだ青い中高年よ、転職で実を結べ! 

中村麻人

2015/10/13(最終更新日:2015/10/13)


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出典:www.flickr.com

 アベノミクスの影響で、全体的な転職率は改善傾向にあるとはいうものの、中高年にとっては転職率の増加はなかなか実感できず、相変わらずの蚊帳の外。実際、昼下がりのハローワークに行ってみると、たくさんの転職を求める中高年であふれ返っているというシーンを見かけることも多いかと思う。しかし、本当にそんなにも中高年の転職者を求める求人は存在しないのだろうか。

 実はそんなことはない。中高年の転職者を求める求人も無いわけではないのである。それどころか40代、50代の中高年の管理職の求人においては、むしろ時代の好況・不況に左右されることなく、常に一定数以上の中高年の転職者を求める求人があるのだ。

中高年に転職の波が到来

 特にこのところは、今後の景気回復を予測し、企業が採用を拡大する中、中高年が転職するチャンスも増えてきている。特に中小企業などを中心として、キャリアが必要をもっている中高年の管理職などを募集するケースは多くみられ、新規事業の立ち上げや海外進出、あるいは企業の上場などを目指して、特に中小企業などを中心に、中高年のキャリアや能力が求めて管理職などを募集するケースは多々見られる。今までなら35歳をボーダーラインに、中高年層の転職はかなり難しいと言われていたが、現在中高年の転職率は拡大傾向に変わり始めている状況だ。

 例えば、雑誌・アエラが国内の主要200社にアンケートを行い、114社から回答を得た情報によると、かつて定説とまで言われていた、「35歳をすぎると、転職の選択肢が極端に狭くなってしまう」ということが覆されつつあるということが分かった。事実、三菱商事は2011年から「公募でのキャリア採用を本格的に開始」したと回答しており、日本IBMも、35歳以上の人材を積極的に採用している。さらに経済産業省も、成長産業にスキルと経験を持ち合わせた40代、50代の中高年人材を投入していくことができるように、人材紹介会社などへの支援を始めている状況にあるそうだ。

 こうして中高年の転職求人の数は、どんどんと増えていっているのが現状である。

もうひとつの中高年には苦しい時代の波

 近年は情報化、システム化で社会の仕組み自体が複雑になり、その分転職から就職に至るまでのプロセスが複雑で長くなった。そのせいもあって、転職から実際の就職に至るまでは、以前では考えられないほどに難しくなっているのが日本社会の就業の現状である。情報化とは本来は、社会活動をスムーズにして、社会を明るくしていくために行われるものであるにもかかわらず、実際は社会を何の意味もなく複雑にし、理解不能な理不尽な状況を作るだけのものとなってしまっている可能性がある。

 黎明期ゆえの社会的な未熟さで現在のような状況になっているのかもしれないが、実際に就職や転職することを目的に活動を続けている中高年にとっては、ストレスのかかる無用な社会システムにしか感じられないという声が、多くの就職・転職活動を行っている中高年からあがっているという現状もあるのだ。

内定前に退職してはいけない! 中高年が転職にあたって気をつけなければいけないこと

 中高年になると会社の早期退職制などを利用して、そこで退職した後に転職活動を行っている人も多いかと思う。しかし、なかなかうまく次の仕事が見つからない。もともと大企業にもいた、さらに経歴も経験もスキルもあるのになかなか内定がでない。そのような中高年の転職者というのは、それはそもそものスタート時点で間違ってしまっているからなのだ。

 たいがい大企業の中にいると、なんだか自分まで凄い人間になった気がしてくるケースが多く、大企業病などと呼ばれることもあるが、そうした過信だけでなく、単純に世の中とのズレみたいなものに気付けなくなる、という問題点がある。そうして気付けないが故に行ってしまう一番良くない行為が、「退職してから再就職先を探す」ということなのだ。

 一般的に、中高年の転職者でキャリアがあるのならばまずはヘッドハンティング会社やリンクトインにも登録をするはず。そして自分の能力や特技、技術をアピールすることになる。そのタイミングでオファーが全く来なかったのならば、それは今の世間にその人のニーズは無いのですから早期退職など応じず、会社にしがみついた方が良いのだ。「自分はこれくらい仕事ができるから雇いたい会社なんていくらでもあるだろう」と無条件で考えるのは世の中とのズレに気付けていないが故の考えである。

 中高年の転職者が自分で考える「仕事ができる」と世間一般の「仕事ができる」の間に乖離があるかどうか、仕事はできたとしてもその仕事自体のニーズがあるのかないのかを調査してからでなければ、中高年の転職者が退職に踏み切るには情報不足過ぎる。

 なぜならば、ヘッドハンティングされる場合と、中高年の転職者が自分で応募して採用されに行く場合は後者のほうが圧倒的に不利だからである。企業をはじめとした雇用者は「あの大企業で重職についていたにもかかわらず、どこからも声がかからなかった人」と見てしまうため、能力や人柄なりに問題があるという判断をどうしてもしてしまいがちだ。これを想像できないとなると、なかなか転職自体が難しいものになる。

 また、中高年の転職者が自由応募するよりヘッドハンティングされたほうが条件も良い。自由応募はアウトバウンドだが、ヘッドハンティングはインバウンド。どっちの成約率が高いかは明白である。特にヘッドハンティングの会社の場合、その会社の成果報酬は月収の数ヶ月分ということが多いため、より良い条件で転職させてくれることだろう。

 これらをふまえて、転職活動の前に中高年の転職者が退職してしまうということは絶対にすべきではないし、転職を考えるならば、まずは自分という人間が世の中に求められているか調査することから始めることが大切だ。


 中高年が転職することは難しいが、可能性はゼロではない。この記事を読んだあなたの背中を押せたなら幸いである。
 

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