1. 富士通も実践する知的書評合戦「ビブリオバトル」の魅力とは。あなたが薦めるから、読みたい人がいる。

富士通も実践する知的書評合戦「ビブリオバトル」の魅力とは。あなたが薦めるから、読みたい人がいる。

出典:www.srikumar.com

 人は本を読む。まんがであれ、雑誌であれ、人は本を読む。そして、読んだ本を通じて人格が出来上がる。人格形成に本が重要だというのは、恐らくここであえて言う必要もないだろう。

 しかし、人格にここまで多大にかかわってくる本を、他の人に共有する機会はなかなかない。「なぜこの人はこんなに人に優しくできるのだろう。自分もいつかこうなりたい」と思っても、その性格が形成された背景を知ることができなければ、その人物に近づくことはできない。

 こうした悩みを解決できるものが存在する。それが「ビブリオバトル」だ。今回は、そのビブリオバトルとは一体なにか、ルールも含めて紹介していく。

ビブリオバトルとはいったい……

by cogdogblog

ビブリオバトルは誰でも(小学生から大人まで)開催できる本の紹介コミュニケーションゲームです.「人を通して本を知る.本を通して人を知る」をキャッチコピーに日本全国に広がっています!
小中高校,大学,一般企業の研修・勉強会,図書館,書店,サークル,カフェ,家族の団欒などで広く活用されています!

出典:知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト
 ビブリオ(Biblio)とは、ラテン語が由来の「本」を意味する言葉、バトル(Battle)は文字通り戦いを意味する言葉である。すなわち、ビブリオバトルとは本を用いて戦うということだ。

 ビブリオバトルとは、自分が紹介したい本をプレゼンしあう、いわゆるプレゼン大会のようなものである

1.お気に入りの本を持って集まる!
2.順番に一人5分で紹介する!(+2~3分のディスカッション)
3.「どの本を一番読みたくなったか?」で投票を行い チャンプ本 を決める!

出典:ビブリオバトルの手順 - 知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト
 このように、ビブリオバトルは非常に簡単なルールで構成されている。お気に入りの本に関しては指定がない限り、まんがでも新書でも、聖書でも問題ない。ビブリオバトルで興味を持たせるようなプレゼンができるのであれば、特に本に関する制限はない。

 また、3.の評価基準を変えることで、その場所に合った評価を下すことができる。詳しい内容に関しては、公式ルールを参照されたし。

富士通の社内コミュニケーションにも!

2014年6月11日(水) 富士通の社内コミュニケーション&レクイエーションとして、ビブリオバトルのワークショップを開催しました。

出典:企業内ビブリオバトル in 富士通 本店 開催レポート 2014年6月11日 ...
 エレクトロニクスで国内最大手の企業「富士通」の社内コミュニケーションにも、ビブリオバトルは用いられている。『ドグラ・マグラ』のような“奇書”と『おこだでませんように』という絵本が同じグループ内で発表されているような光景を見ると、いかに自分が読んでいる本の範囲が狭いのかを悟らされるような気分になる。

 富士通では、新プロジェクトを立ち上げる際の「アイスブレイク」としてビブリオバトルを用いたのだそう。初めて話す人同士のコミュニケーションを円滑に図るため、互いの好きな本を紹介しあい、その人の嗜好を知る機会を設けたのだ。

ビブリオバトルを行うと何がいいの?

 ビブリオバトルについて説明してはいるものの、これが一体何の役に立つのか、まだあまりつかめていないという人は多いだろう。

 そこで、ビブリオバトルを通じて得られるメリットを提示していく。これを踏まえたうえで、是非とも自らの周りでビブリオバトルを導入することを検討してみてほしい。

ビブリオバトルで得られるメリット①:本を通じて相手を知れる

by Vivi Calderón
 最初に述べた通り、本は人格形成において非常に大事な存在だ。ビブリオバトルを通じてその本を知ることで、相手の性格や嗜好を知ることができるのだ。これはビブリオバトルを数回繰り返すことでより洗練されていくため、回を重ねていくごとに相手に対して興味がわいてくることだろう。

ビブリオバトルで得られるメリット②:相手の性格を「読み取る」スキルがつく

 本を通じて性格が読み取れるとは言ったものの、最初のうちはなかなかうまくいかないものである。なぜなら、本という一つの具体的なものを通じて相手の性格を読み取るにはスキルが必要だからだ。

 しかし、何回かビブリオバトルを重ねていくうちに、「この本を読む人はこういった傾向にある」といった分析ができるようになる。これは本に限った話ではなく、日常の様々なしぐさやクセといった細かい部分から人の性格を読み取るスキルにも直結する。そういった意味で、ビブリオバトルは人の性格を「読み取る」ための初期の練習にうってつけなのだ。

ビブリオバトルで得られるメリット③:自分の新たな興味に気づける

 世の中には1億3000万冊近い種類の本が存在している。それだけの種類があるのだから、当然ビブリオバトルで取り扱う本にも差が生まれる。知らない本を紹介され、その本に興味がわく。すると、自分でも気づかないうちに新たな興味分野が自分の中に出来上がっていくのだ。

 ジャンルをあえて絞らないのはそのためで、多様性を持たせた方が新たな気づきにつながりやすいのだ。

ビブリオバトルで得られるメリット④:プレゼンスキルが上がる


 ビブリオバトルのルールで唯一“指定”されているのが、「5分」という時間である。やったことのある人はわかると思うが、一つの本を紹介するのに5分という時間は意外と長い。あらすじを2分半くらいで紹介したあと、残りの2分半の使い方で悩んでしまう。

 この状態は、ビブリオバトル以外にもよくあることだ。自分のプレゼンの構成が甘いと、何を話せばいいのかわからないという事態に陥ってしまい、結果的に相手の評価を下げてしまうことにつながりかねない。ビブリオバトルを通じて、自らのプレゼンテーションのあり方を再考することもできるのである。

 そのほかにも、ビブリオバトルが持つメリットは山ほど存在するが、あまりに長くなってしまうと本質が伝えられないので割愛する。


 ビブリオバトルが与える影響は、単純にコミュニケーションのきっかけになるということだけではない。もしこの記事を読んで、自分の周りでビブリオバトルが必要だと考えたのであれば、早急に導入することをオススメする。

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する