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年商20億を稼ぐカフェのカリスマ・大谷秀政の飽くなき挑戦:5%の客を相手にする「個店主義」を貫く

Yasutaka Nagataki

2015/08/24(最終更新日:2021/01/30)


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年商20億を稼ぐカフェのカリスマ・大谷秀政の飽くなき挑戦:5%の客を相手にする「個店主義」を貫く 1番目の画像

出典:www.flickr.com

いつか独立してビジネスをしたい」「億プレイヤーになりたい」と思っている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

年商20億円を稼ぐカフェのカリスマ・大谷秀政は「自分が本当にやりたいと思ったお店をやるべき」だといいます。

本記事では、大谷秀政氏のビジネス戦略について解説。好きなことをしながら稼ぐ方法について学びましょう。

本記事の内容をざっくり説明
  • 年商20億円を稼ぐ大谷秀政氏のビジネス戦略
  • ニッチな顧客をダーゲットにする意味

 

大谷秀政「渋谷の“5%”を相手にして、商売を展開する」

日本で有名なカフェと言えば、スターバックス・タリーズ・ドトール・エクセルシオールあたりがおそらく共通の認識ではないでしょうか。全国に存在しているカフェは、オーソドックスなカフェチェーンとしての地位は非常に高いといえるでしょう。

しかし、全ての人がそういった「単調な」カフェを求めているというわけではありません。中には、少しオトナな、一風変わったカフェに足を運びたいという人もいます。

「宇田川カフェグループ」は、そういった少し「ニッチ」な顧客をターゲットに迎え入れているカフェとして有名。経営している株式会社エル・ディー・アンド・ケーは宇田川カフェをはじめとして、国内外合わせて16のカフェ・バーを展開しています。社長である大谷秀政の戦略によって、現在では年商20億円以上を稼ぐようになりました。

本記事では、2015年8月22日放送のテレビ東京『Crossroad』に合わせて、大谷秀政氏がなぜ「個性的カフェ」で成功することが出来たのか、理由を紹介していきます。

渋谷駅には毎日、35万人以上の人がやってくるといわれています。その中の大多数にアプローチをかけるということはもちろん大切です。しかし、多くにアプローチをかけたところで、その中で足を運んでくれる人は中々いないものです。

大谷秀政氏は、渋谷を利用する人の「5%」が反応するようなカフェを作ることが大事だ、と考えているといいます。その方が、相手に対して尖ったメッセージングを投げかけることができるからです。大谷秀政の経営するカフェはどれも、あえて路地裏、あえて暗め、あえて古めかしいというようなものばかりです。しかし、この「他にはない風合い」が渋谷を利用する「5%」に刺さるのだと大谷秀政は言います。

35万人のうちの5%なのだから、1万7500人には刺さるようなビジネスを大谷秀政は展開しているといいます。ターゲットの母数としては十分すぎるくらいだといえるでしょう。大谷秀政がこの方法を採用したことで、現在宇田川カフェは年間の来客数が延べ10万人超えを維持できています。

 

大谷秀政氏「本当に自分がやりたいと思ったお店をやるべきである」

徹底的に自分の好きなお店、理想のお店、愛することのできるお店をつくるべきです。
そして、そのお店で夢中になって働くのです。

出典:大谷秀政(2012)『自分らしく生きるために、「カフェ」を始めたい人への77の言葉。』

 

大谷秀政氏は、いくら細かい層にアプローチすることがいいことだと言っても、その対象に自分が入っていなければ長続きはしないと考えているといいます。なぜなら、自分自身が惹かれていないような店を作ったところで、それに対して共感する人は多くないからです。自分が惹かれるような店を作ることで、自分と近い感性を持った人に受け入れられ、それが集まってやがて「人気」となっていくのです。

そのため、大谷秀政氏が店を構える際には、妥協は一切許さないのだとか。経済的に厳しかったとしても、多少無理をしてでも自分のこだわりを突き通すこと。それがやがて、共感する人たちの「人気」となって帰ってくるのです。

 

LD&K、実は本業はレコード会社だった

個人的には、本業とか、副業とか、職業とか、仕事とか、趣味とか、
今更、正直なところもうどうでもよくて、
結果好きなことやって生きていられる、カンケーないよねって感じ。

出典:大谷秀政(2011)『宇田川カフェ本』

ここまでの話では、LD&Kがさも「コーヒーチェーン」であるかのように扱ってきました。別に間違いではありませんが、実は本業は「レコード会社」でした。所属しているアーティストとしてガガガSPやかりゆし58などの名前を挙げれば、LD&Kがレコード会社としていかに「ちゃんとしているか」がわかります。

しかし、現在では副業で始めたカフェ事業が収益を伸ばし、今や4割近くを占めているのだとか。社員からは大谷秀政氏の趣味と思われるくらい、カフェには大谷秀政自身の「好き嫌い」が反映しています。しかし、これだけ立派に一つの事業として成立するのですから、やはり好きなことだけをやっていくのも一つのあり方なのかもしれません。

大谷秀政氏が常々言うこと、それは「好きなことだけやって生きていきたい」ということです。100%かどうかは本人に聞いてみないとわかりませんが、今の大谷秀政は「好きなことだけやって生きてい」る状態に限りなく近いといえるでしょう。自分が好きなことを売り出せば、自分と感性が合う「5%」を招くことができるのです。

 

好きなことだけやって生きていくために

本記事のまとめ
  • 自分も対象に入るニッチな層にアプローチする
  • 妥協は一切せず、多少無理をしてでもこだわりを突き通すことで共感を生む
  • 好きなことを売り出すことで、結果的に好きなことで生きていけるようになる

 

本記事では、大谷秀政氏のビジネス戦略について解説しました。

大谷秀政氏のように、自分の好きなことをして生きていくためには、自分も対象に入るニッチな層に、ターゲットを絞ること。そして、多少無理してでも妥協せずにいいものを作ることが重要です。自分が本当に「いい」と思ったものを作れば、感性が合う「5%」に届き、ビジネスになりえます

あなたが挑戦したい「好きなこと」は何か、そしてそのターゲットはどの程度いるのか検討してみてはいかがでしょうか。

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