1. かちわり氷の売上は1日120万円!経済効果は245億円! 球場の内外で動く「夏の甲子園ビジネス」

かちわり氷の売上は1日120万円!経済効果は245億円! 球場の内外で動く「夏の甲子園ビジネス」

by hktang

このたび、大学院会計研究科(会計専門職大学院)の宮本勝浩教授が、夏の甲子園全国高校野球大会の経済波及効果を計算した結果、244億5,397万円となりました。

出典:夏の甲子園全国高校野球の 経済波及効果は244億5,937 ... - 関西大学
 夏の一大イベントと言えば、やはりなんといっても夏の甲子園だ。今年で100年を迎える全国高校野球選手権は、毎年多くのドラマを生んできた。

 しかし、甲子園は単純にドラマを生むだけの存在ではない。実は甲子園がもたらす経済効果は、実に245億円近いという計算が出ている。感動を与えるだけでなく、しっかりと経済にも貢献しているのだ。

 今回は、甲子園を通じて発生するビジネスについて、いくつか紹介していこう。

意外と安い「入場券」

 甲子園の入場には、もちろんある程度のお金がかかる。しかし、実は入場券はそこまで高くない値段設定がなされている。

 甲子園で行われる高校野球は1日単位で入場券の販売がなされているのだが、自由席の中で一番高価な中央特別席でも2,000円で済んでしまう。通常の阪神戦を1試合、外野指定席で観ようとすると2,000円かかってしまう一方、高校野球の場合は
外野は自由席となり“全席”無料になるまさに「破格」だ。

 このような非常にリーズナブルな値段設定ながらも、日本高等学校野球連盟が出している2013年度の決算報告書では、入場料収益で6億7千万円もの数字を叩き出していると報告されていた。甲子園は安い値段設定ということもあり、高い集客率を誇っているのだ。

夏の甲子園の風物詩「かちわり氷」

出典:f.hatena.ne.jp
 夏の甲子園球場内に入場して一番最初に受ける印象、それはとにかく暑い。単純に炎天下であることもそうだが、何より人の熱気が凄まじいのだ。

 そんな甲子園だからこそ名物になったともいえる存在が、かちわり氷だ。六甲の天然水を用いた氷水をビニール袋に入れただけという、なんともシンプルな商品である。球場では200円で売られているが、原価はおそらく5円としないだろう。

 そんな“超”高利益率を誇っているかちわり氷だが、実は販売元は梶本商店という地元のお店である。多くの学生アルバイトを雇って、1日に6000個近いかちわり氷を売ることもあるのだとか。一見ただの氷水でありながらも、120万円以上の売り上げを1日で叩き出すのだから、その経済効果はバカにはできない。

家の前でペットボトルを売ることも……

 面白いことに、甲子園球場の近くに民家を構える人々の中には、軒先で商売を始める人もいる。自前の氷水で冷やしたペットボトル飲料を、自販機より少し安い値段で売っている光景を目にすることがあるのだ。もはやお祭りの出店である。

 このような小さな商売も含め、甲子園の周りには実に多くのビジネスが広がっている。もし行く機会があれば、時間が空いた時に周りを見渡してみるといいだろう。

JR九州×近畿日本ツーリスト九州=高校野球応援ツアー!

by ryosalem
 JR九州と近畿日本ツーリストは、甲子園の観戦をひとつのツアーにした。このツアーを甲子園出場校に対して宣伝し、JR九州の利用者拡大をするのがねらいだ。

 地方の甲子園代表校にとって、大きなネックとなっているのが「応援の確保」である。甲子園球場のある兵庫から遠のくほど、応援の参加率が低くなってしまうのは必然である。それを担保するべく、学校はこの企画を受け入れているのだ。

 JR九州には利用者が増えるメリットが、近畿日本ツーリストにはツアー集客そのものが増えるメリットが、そして出場校には応援が増えるというメリットが存在する。ある意味、この企画はWin-Win-Winなのだ。


 実は、甲子園に出場する選手たちの送迎費用の一部は、日本高等学校野球連盟が補助している。高校球児たちの甲子園にかける“想い”をお金に変換する一方で、そのお金で高校球児たちは支えられているのだ。

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