1. 野田元総理に衝撃を与えた「松下幸之助の耳」 日本一の実業家に学ぶ、「聞く力」の大切さ。

野田元総理に衝撃を与えた「松下幸之助の耳」 日本一の実業家に学ぶ、「聞く力」の大切さ。

出典:www.flickr.com
 パナソニック(旧松下電器)の創業者で、経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏。松下氏は、1979年、84歳の時、未来のリーダーを育成するため松下政経塾を設立したことでも知られている。そこから、これまで数多くの政治家、経営人を輩出してきた。1989年、94歳でその生涯を閉じたが、当時は号外が出るなど、その訃報が大きなニュースとして国内外に流れたという。

 今回は、そんな松下氏の魅力の一端をうかがい知る話をしてみたい。

野田元総理に気づかせた「聞く力」の大切さ

 松下政経塾の第1期生に野田佳彦氏(民主党衆議院議員・第95代内閣総理大臣)がいる。野田氏は、入塾の面接の時、初めて松下幸之助氏本人と会ったそうだが、その時のエピソードについて、こう語っている。

 笑顔で迎えていただいたのですが、目は笑っておらず、射抜くような鋭い目の笑顔なのです。耳は大きく、相手側のほうにピーンと立ち、一言も聞き漏らさないぞという機能的な耳ですから、面談では、ほとんど吸い込まれるように、自分が考えた、整理したことが出ていくような感じがしました。

 ああいう方には会ったことがないですね。

出典:10MTV収録『松下幸之助との出会いはどんな影響を与えたか』
 この話の中で、注目すべきは松下氏の耳に関する部分。「大きく、相手側のほうにピーンと立ち、一言も聞き漏らさないぞという機能的な耳」と、かなり詳細に表現されている。つまり、それだけ松下氏の耳に強烈な印象を受けたということになる。

 この面接で野田氏が松下氏から「聞く力」の大切さを感じ取ったと捉えれば、そのことがその後の彼の政治哲学、その形成に与えた影響は大きいと言えるのではないだろうか。

 それは、野田氏の「物事を進めたり、合意形成を図る政治というのは、結局一対一だ」という考え方にも繋がっていくと思われるからである。その意味でも、「松下幸之助氏との一対一」は、とても貴重な初体験になったと言えるだろう。


 松下幸之助氏が未来のリーダーたちに手渡したかったもの。もしかすると、それは、「松下幸之助氏との一対一」体験そのものだったのかもしれない。

(10MTV編集部)

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