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新しい出勤スタイル「子連れ出勤」は、働くママだけでなく会社にもメリットをもたらす

坂本茉里恵

2015/03/10(最終更新日:2015/03/10)


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 女性のライフイベントの一つでもある出産。しかし子どもが生まれると子ども中心の生活になってしまうため、どうしても今までのようには働けません。会社を辞めざるを得なくなってしまう人も依然として少なくありません。

 しかし近年、子どもを会社に連れてくる「子連れ出勤」を導入している会社が現れています。子連れ出勤は、ワーキングマザーだけでなく会社側にもメリットをもたらすことがあります。

 では、子連れ出勤のメリットとは何でしょうか?

子連れ出勤で優秀なスタッフを雇い続ける

 女性の社会進出が目覚ましい今、優秀な女性スタッフはたくさんいます。しかし、そういった人材も小さな子どもの面倒を見ることになると、仕事への復帰が難しくなり、会社を辞めていく人もいます。自社で育てた優秀な人材を手放すことは、会社にとっても大きな痛手です。
 
 しかし、子連れ出勤であれば、会社に子どもを連れて来られるので「子供の面倒を見なければならないから」という理由で離職していく優秀なスタッフを失わずに済みます。新しく人を雇うためのお金や労力も必要ありません。

 これは、復帰後も同じ会社で同じように働きたいと思っている現代のワーキングマザーたちのニーズともマッチしています。自分の環境を理解してくれる会社であれば、彼女たちも会社を愛し、今まで以上に仕事に励んでくれるでしょう。

社員の反応は「また連れてきてほしい」

 とはいえ、「子連れ出勤をすることで子供が周囲に迷惑をかけてしまう」と考える人がまだまだ多いのが現状ではないでしょうか。

 しかし、実際に子連れ出勤を行っているサイボウズ株式会社では「可愛い」「癒やされた」「また連れてきてほしい」という意見が多く出ています。会議中に子どもが「あと30分だよ」などとタイムキーパーの役割を果たしてくれることもあったそうです。

 時には子どもがぐずってしまい、迷惑をかけることもあったようですが、その反面社員によい刺激を与えていることは確かです。また、複数の人が子連れ出勤を行うことで、子ども同士で遊んでくれたり、どちらかが席を外したりということも可能になります。

会社の皆で子どもを育てる

 子連れ出勤を認めている会社では、子どもの面倒をママだけが見るのではなく、社員全員で見るという形になります。そのためワーキングマザーの負担も減り、ストレスをためずに済みます

 こういったスタイルは一昔前、地域ぐるみで子育てをしていたのと同じ形です。それが地域ではなく会社にシフトしただけのこと。核家族化が進み、子育てを行うママが孤立しやすい世の中で、こういった子連れ出勤はワーキングマザーたちのストレス軽減にも役立っています。


 子連れ出勤には確かに問題点も多くあります。しかし働く意欲のある女性たちにとっては、子連れ出勤というスタイルは非常に働きやすい環境です。問題点を解決できれば、子連れ出勤は会社側にとってもいい影響があるのではないでしょうか?

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