1. 中国国内の大気汚染が「危険」レベルに 大気汚染深刻化のワケと国際社会に拡大する危険性

中国国内の大気汚染が「危険」レベルに 大気汚染深刻化のワケと国際社会に拡大する危険性

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 中国での深刻な大気汚染被害発生が話題になって約2年が経過した。発生当初に比べればニュースなどで目にすることは少なくなっている。しかし、今でも中国の大気汚染は深刻化し、2月現在、「PM2.5(健康への影響が懸念される微小粒子状物質)」を含む汚染指数が「危険」レベルに到達していることが明らかになった。

中国、北京市内の汚染指数が「危険」レベルに

 一立方メートルあたりのPM2.5の値が日本の約11倍以上である北京市内。北京以外の街でも深刻な状態は以前として続いており、視界は白い霧で覆われ、外出時にはマスク無しでは出歩けない状態になっている。

「低コスト重視」が招いた大気汚染

 そもそも中国での大気汚染は、急速な産業発展に技術が追いついていないことや低コストを重視しすぎたことが原因となっている。中国国内では産業や生活に必要な燃料として石炭を加工した「練炭」が使用されているが、その質が悪いことに加え、十分な環境設備が用意されていない。さらに、自動車に使用されるガソリンの質も悪く、中国が抱える人口が多いだけに、その影響も甚大である。

 この状況に対し中国政府は、排出規制や法律を強化したり環境設備のための資金援助を行なってきたが、問題解決にはほど遠い。今や肺がん死亡率が世界一位となり、その解決が中国政府の急務となっている。

中国の大気汚染は国際社会の問題に

 中国は面積が広大な国ということもあり、その被害が周辺国にまで及ぶ危険性がある。現在では、気流の関係で大気汚染が韓国や日本、さらにアメリカ西海岸まで到達すると言われている。

 世界は環境に配慮した対策を行なっているものの、経済不振などもあり、その取り組みは終息気味だ。各国の大気汚染と中国の深刻な大気汚染が混ざることにより、世界全体の大気汚染は悪化していくだろう。

 その中でも特に影響を受ける地域は、日本を含めたアジア地域である。しかし、現在のアジア地域は環境問題を抱えると同時に政治的な緊張も抱えている。日本を見てみると、日韓関係や日中関係が冷え込んでいることは明らかだ。そのような状況から互いに連携した対策を行なうことが困難であるため、今後の先行きは怪しい。

 
 以前に比べ収束した時期もあった中国の大気汚染問題だが、経済状況によって左右されやすい問題であるだけに、完全な解決に向かうことは難しい。一国の環境問題は国際社会全体に波及する可能性のある環境問題であり、国際社会全体の協力が求められているのかもしれない。

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