1. 農業を「成長産業」にする農協改革案が決定 農協の自主性向上で狙う三つの効果

農業を「成長産業」にする農協改革案が決定 農協の自主性向上で狙う三つの効果

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 今年始め、農業衰退の危機に際して安倍政権が抜本的な農協改革を行なう構えを見せていた。改革案作成から決定に至るまで、多くの議論を経てついにその内容が決定。

「強い農業」実現に向けた抜本的な農協改革案、決定

 安倍首相は、農業の担い手不足を解消するために若者の力を取り込み、農業を「成長産業」に変えていきたいと強い意思を表している。TPP交渉や高齢化などで日本の農業が揺れる今、政府は農業者によって組織された農協(農業協同組合)の改革が必要だと考えているようだ。

JA全中の監査・指導権廃止で「自主性向上」へ

 今回決定された農協改革案の柱は、JA全中(全国農業協会組合中央会)が持つ地域農協に対する監査・指導権の廃止である。これらの権利は、JA全中が持つ強大な権限であり、農協が持つ自主性を奪っていると問題視されてきた。そこで政府は、農協のピラミッド構図内で最上位であったJA全中の位置付けを廃止、新たに監査法人を設立する見通しとなっている。

 監査法人を最上位に置き監査機能を外部に託すことで、農協全体の発言力を向上させ、新たなアイデアの発掘や農業製品のブランド化、海外展開を目指したい考えだ。

 さらに人事にも改革を行ない、農協の理事の過半数を農業の現場を知る認定農業者などにすることも決定された。現場の声が届かなかった体制の反省から、このような改革が行なわれたと見られる。

農協改革で狙う三つの効果

 安倍政権は、成長戦略の一つに農業再生を入れるほど今回の改革に力を入れている。その中で、達成したい効果は三つある。それは、所得拡大・農業生産の拡大・地域活性化だ。この効果を達成させるためには、農協改革が欠かせないと言われている。政府は、農業衰退への原因の一つとされていた農協の体制そのものを抜本的に見直すことで、効果を引き出したい考えだ。
 
 
 今回提唱された農協改革案に対し、JA全中の会長も賛成の意を表している。しかし、この改革に関しては様々な意見があり、体制を変えたところで何も変わらないのではと疑問視する声も少なくない。国会に提出した後も改正案の効果を検証し、適宜対応する姿勢が政府には求められている。

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