1. 有機薄膜太陽電池、新たな解明で変換効率アップへ 新たなソーラーパネルが秘める可能性

有機薄膜太陽電池、新たな解明で変換効率アップへ 新たなソーラーパネルが秘める可能性

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 環境保全や燃料不足に備え、注目され続けている「太陽光発電」。これは石油などの化石燃料に頼ることなく、再生可能エネルギーである太陽エネルギーを利用して行なう発電で、住居やオフィスビルといった様々な建物や施設で導入が進んでいる。
 
 その発電に使われるソーラーパネルに関する改良や研究も進んでおり、現在では「有機薄膜太陽電池」が特に注目の的だ。かつては電気への変換効率が悪いことが課題であったが、日本の研究班が変換効率を上げる分子構造の状態を解明し、さらに期待が高まっている。

「有機薄膜太陽電池」の課題解決に向け一歩

 今回新たな解明を行なった日本の研究班は、電気伝導度(プラスチックの温度と電気の流れやすさを表したもの)を上昇させることが可能な状態や、新理論を解明した。この結果を生かして有機薄膜太陽電池を製造すれば、今までのソーラーパネルにはなかった用途が可能になるかもしれない。

形を変えるソーラーパネル、「有機薄膜太陽電池」

 そもそも有機薄膜太陽電池とは、世界中で研究開発競争が激化している新たなソーラーパネルのことであり、現在日本に普及しているソーラーパネルとは異なる。有機化合物などの原料を元に、薄い膜で出来たソーラーパネルのことを指す。

 ペンキのような塗料と同じく壁に塗ることも可能であるが、その変換効率の低さから実用的であるとは言い難く、未だに実用化されていない。しかし今回、変換効率改善に向けた一歩を踏み出したため、「塗るソーラーパネル」実現の到来が予想されている。

これまでのソーラーパネルにない「有機薄膜太陽電池」の可能性

 街でソーラーパネルを目にする機会が増え、順調に太陽光発電が普及しているかのように思えるかもしれない。しかし、ここ数年で新築・既築の住宅におけるソーラーパネル設置件数は減少している。その主な原因がソーラーパネル設置にかかるコスト。導入にかかったコストは後から回収出来ると言われているが、汚れや天候によって生産効率が落ちてしまうため、予定通りになるとは言い難い。

 一方で、有機薄膜太陽電池は大量生産が可能になれば安価な製造が可能であり、導入費用の削減が期待出来る。さらに、軽量で形状も変更可能であることから、今までは設置が不可能とされてきた場所にも導入が可能だ。住宅の壁に塗ることが出来れば、手入れが簡単になり、電気生産効率を変わらず保つことも可能になるかもしれない。


 現在の有機薄膜太陽電池の変換効率は約10%前後と低めだが、今回の解明により変換効率が上昇し、ソーラーパネルの可能性は拡大していくと言われてる。今後、ソーラーパネルがどのような変貌を遂げていくか、注目が集まる。

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