1. UIと湯を愛する人のためのイベント「UI温泉」。湯上りデザイナーのゆるーいトークをお届け

UIと湯を愛する人のためのイベント「UI温泉」。湯上りデザイナーのゆるーいトークをお届け


 2015年2月7日、面白法人カヤック主催でUIデザインと湯への愛を語るという異色のイベント「UI温泉」が開催された。UIのイベントと聞くとつい小難しいものを想像してしまうかもしれないが、本イベントはそれとは正反対。

 「UIをゆるく語る」をコンセプトに、温泉旅館でリラックスしながら和やかにUIについて語り合った。ここでは、登壇者たちが「UI×○○」をテーマに語った、ユニークすぎて他ではなかなか聞けないプレゼンの様子を紹介しよう。

「ウォシュレットこそ理想のUI!」――UI×ウォシュレット


 「ぬるめの水温、マッサージ機能など温泉のあらゆる機能を集約させたウォシュレットは、理想のUIです!」という宣言から話し始めたのは、FICC Inc.の福岡氏。温泉やウォシュレットの話ばかりで、これは本当にITのイベントなのか……? と思いきや、実はウォシュレットにはUIの極意がたくさん潜んでいるらしい。

 例えば、ウォシュレットの水圧設定は「弱中強」というようにレベル別にボタン操作ができ、始めから希望の水流を選ぶことが可能だ。そのため、もしずれがあったとしてもすぐに調整ができる。このように、行動の結果をイメージさせ、「ユーザーがやりたいことをすぐに思い通りにさせる」のがUI設計の大前提だ。ウォシュレットと聞いたときにはふざけた話なのかと思ったが、かなりためになる話だった……。

「日常の何気ないワンシーンが発想のヒント」――UI×IoA


 面白法人カヤックのアイデアマンとして様々なクリエイティブを生み出してきた佐藤ねじ氏。文学フォルダイーガジャケジョロなど、「どうやったらこんなアイデアを思いつくんだ……?」と筆者は思っていたのだが、今回はそんな彼のアイデアのタネを公開! 

 佐藤氏が提示したキーワードは、普段の何気ない行為の中にテクノロジーを導入する「IoA(Internet of Act)」。タイピングやスマホの操作は昔からある動作ではないので、どうしても人間に馴染みづらい。であれば、いつもやっている動きから発想を始めれば、生活になじんだデザインが生まれてくるとねじ氏は語る。一見突拍子もないように見えるアイデアも、実はかなりロジカルに作られているようだ。

 その例として佐藤氏が最近作ったのが、「2020 ふつうの家展 記憶する食卓」。これは、食事という「Act」にテクノロジーを導入することで、何気ない家族の食事風景を映像に残し、数年後に机上で再現するというもの。このように、何気ない生活のワンシーンとテクノロジーを組み合わせることで、今までにない面白いアイデアが生まれるかも!

「言葉遣いにも、気を使ってますか?」――UI×心地よい温度


 UIと温泉に共通しているもの。それは、心地よい温度感。そんな訳で、ユーザーの心地よさをテーマに温泉とかけた話をしてくれたのが面白法人カヤックの割石氏。

 テーマが少し遠いようにも思えるが、内容はとても実効性がありそうなのが割石氏のプレゼン。彼によれば、デザインを大幅に変更しなくても、言葉遣いを少し変えるだけで心地よい温度感は作り出せる。

 例えば、カヤックのゲームコミュニティ「Lobi」では、「みんなでチャットを楽しもう」から「質問や画像を投稿してみよう」というように説明文を少し工夫したことで、サービスへの参加者が増加したとのこと。UIデザイナーはサービスの機能やデザインだけでなく、一つ一つの文章を考えるくらいにユーザー目線を徹底すべきなのかもしれない。

「子どもでも分かるくらいの非言語で!」――UI×脳トレ


 株式会社トランスリミットの花城氏は、リリースから8か月で1000万DLを突破、米APP Storeでゲームカテゴリで1位を獲得した「BrainWars」のUIのコツを披露。花城氏はこの数か月間、寝ても覚めてもずっとBrainWarsのことを考えていたという。

 BrainWarsのUIのこだわりは、とにかく非言語。文字での説明を極力減らし、子供でも理解できるようなデザインにしたことで、世界中の人が楽しめるゲームに仕上がっている。シンプルなのに迷うことなくプレイできるBrainWarsのデザインは、やはり緻密な作りこみの結果だということだ。


 最後には、有名なあの曲をもじった『いいUIだな』をみんなで熱唱。「温泉×UI」というテーマで話せることなんてあるの?」と思っていたが、蓋を開けてみればどのプレゼンも面白いものばかり。温泉ネタを交えて笑いを取りながらも、「へ~」と頷くような新しい視点を与えてくれるものばかりだった。こうした珍しい着眼点から、今までとは違った画期的なUIが生まれるかもしれない。

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