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仕事人間ほど要注意!急にやる気がなくなる「バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)」の症状・原因と対処法とは?

Rio

2015/02/20(最終更新日:2020/12/27)


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「急に仕事に対してのやる気が無くなってしまった」という人もいるのではないでしょうか。突然やる気を失ってしまい、無気力状態になってしまった人もいるでしょう。

本記事では、急にやる気が無くなってしまう「バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)」について詳しくご紹介します。

本記事の内容をざっくり説明
  • バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)とは?
  • バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の5つの主な症状
  • バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)を発症する原因と対処法

 

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)とは?

バーンアウトシンドローム」別名「燃え尽き症候群」という病名を一度は聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

「バーンアウトシンドローム」とは米国の精神分析学者H・フロイデンバーガーが命名した病名です。

症状は、仕事にエネルギーを持って活動的に取り組んでいた人が突然やる気を失って、無気力状態になってしまうといったものです。

はじめに、極度の心身疲労、感情の枯渇、自己嫌悪といった症状が現れます。悪化すると、仕事を機械的にこなすようになり、アルコールや薬物などへの依存、不眠、頭痛や胃痛、頻繁な風邪といった心身症状も見られるようになります。最終的にはうつ病へと発展するケースも少なくありません。また、バーンアウトシンドロームになると、ひどい場合は自らの命をたってしまうこともあるという、恐ろしい症候群です。

バーンアウトシンドロームは年齢関係なく起こるものです。「まだ若いから大丈夫」のように楽観視せず、誰にでも起こり得るものだと認識しておきましょう。

 

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の5つの主な症状

「自分もバーンアウトシンドロームではないのか」と不安に思っている人もいるのではないでしょうか。

以下では、バーンアウトシンドロームの5つの主な症状をご紹介します。以下のような症状が当てはまる人は、自分の心と体をいたわるようにしてください。

 

症状1.仕事に対して急に無気力になる

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の1つ目の主な症状は、仕事に対して急に無気力になることです。

仕事をバリバリやって辛いとも思っていなかったけど、急に仕事が苦しくなったと感じている人もいるのではないでしょうか。

急にやる気が無くなった・急に仕事に対して無気力になってしまったという人は、要注意です。

沢山の量の仕事をこなしている際に「やりがいがある」「仕事が楽しい」と思っていても、体がついていっていない場合があります。

どんなに楽しいことややりがいがあることであっても、自分にとっての過剰量をこなさなければならないとしたら、少なからずストレスを感じているはずです。

仕事の達成感ややりがいなどのプラスな気持ちによって、疲れやエネルギーの低下などのマイナスなことが隠れてしまっていた可能性があります。

忙しさが過ぎ去ったときに、疲労感が襲ってきてしまい急にやる気が無くなるという状態になるので、「仕事が楽しい」と思っているときから自分の心と体のケアを行いましょう。

 

症状2.私生活でも無気力になり、あらゆることに関心がなくなる

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の2つ目の主な症状は、私生活でも無気力になり、あらゆることに関心がなくなることです。

バーンアウトシンドロームは、心や体のエネルギーを知らないうちに使い切ってしまうことで起こります。

そのため、新しいことに興味を向ける気力がなくなったり、好きだったものが嫌いになったりする可能性があります。よく聞いていた音楽が雑音にしか聞こえなくなった・料理や釣りなどが趣味だったけどもうやりたくないなどの症状が出ている人は、要注意です。

自覚していなくても体や心が疲れているため、休むことをおすすめします。

 

症状3.物事を深く考えることができなくなる

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の3つ目の主な症状は、物事を深く考えることができなくなることです。

バーンアウトシンドロームになると、体や心がうまく働いてくれません。そのため、「前はできていたのに、今はできない」ということが起こります。

頭の働きも同じで、「前は深く物事を考えて動いていたのに今は全然考えられない」ということが起こってしまいます。

「なんだか最近頭が働かない」「同じミスを繰り返してしまって上司に何度も怒られている」という人は、要注意です。前と比べてできなくなったことには必ず理由があります。

その理由がバーンアウトシンドロームの場合は、少し休息を取ってみてはいかがでしょうか。

 

症状4.人に会うのがしんどくなり、会話が少なくなる

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の4つ目の主な症状は、人に会うのがしんどくなり、会話が少なくなることです。

人間関係は自分が思っているよりも精神的なエネルギーを使っています。好きな人や仲のいい友達に会ったときに、「楽しい」という気持ちに満たされても、「疲れたな」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。

どんなに仲がいい人でも、気を使ったり、相手を思い合ったりする必要があります。そのため、無意識に「これ以上疲れたくない」と心がバリアを張ってしまってい、人と会うことをしんどく感じるようになります。

 

症状5.落ち込み・不安・恨みなどのネガティブな感情が生まれる

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)の5つ目の主な症状は、落ち込み・不安・恨みなどのネガティブな感情が生まれることです。

バーンアウトシンドロームになってしまうと、今までと同じように仕事ができなくなってしまいます。そのため、自分の不出来さに落ち込んだり、一生このままなのかと不安になったりしてしまいます。

バーンアウトシンドロームになってしまった人は、元気の前借りをしていたので、今まで通り動けなくなるのも無理はありません。しかし、心や体を落ち着けることによって、バーンアウトシンドロームは治ります。

上記のような症状があるからといって、一生治らない病気にかかってしまったと落ち込まないようにしてください。

 

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)を発症する原因

バーンアウトシンドロームの原因は様々ですが、一番大きな原因は「頑張りすぎ」だといわれています。

献身的に努力してきた仕事や生き方、対人関係などが自分の期待にそぐわない結果に終わってしまったことによって生じる、疲労感や欲求不満が主な原因です。そのため、有能で上昇志向が強い人や完璧主義な人が陥りやすいといわれています。

また、バーンアウトシンドロームには大きく分けて2つのタイプがあるとされています。以下では、バーンアウトシンドロームの原因をタイプ別にご紹介します。

 

打ち込んでも成果が出ず、失望して発症するパターン

バーンアウトシンドロームは、1~3年目のやる気に満ちた新入社員や10年以上の勤続経験のある管理職や教育担当者などが、立場や仕事内容が変わった際に発症するケースが多いとされています。

理想と現実のギャップに苦しみ、仕事に打ち込むものの思うような成果が得られず、自分自身に失望してしまうのです。

高い理想を持っていることは非常にいいことです。しかし、理想と現実のギャップに対応できる柔軟性も持ち合わせていなくては、結果的に自分を苦しめることになってしまいます。

理想と現実にギャップを感じても、今ある現実を受け入れることが大切です。「思っていたことが何もできていない」と落ち込んでいる人は、「××は3割手を付けた」のように細かいことでも自分を褒めてあげましょう。

自分は自分の一番の味方になってあげると、気持ちが楽になるでしょう。

 

大きすぎる目標を自分に課し続けて、ギャップに苦しんで発症するパターン

バーンアウトシンドロームになりやすいタイプの2つ目は、極度の疲労状態に陥るまで働き、仕事での成功を強く望む「野心が強い人」です。

また、このタイプの多くが完璧主義者であり、満足のいく成果が上げられないと次第に仕事への関心を失ってしまい、日々の業務が面倒でつまらないものだと感じるようになります。

見返りがないと感じた仕事を遠ざけ、次第に仕事や対人関係を避けることでストレスに対処しようとする傾向もあります。

仕事一筋に順調なエリート街道を歩いてきた人が、一度壁にぶつかることでふいに気力を失って燃え尽きてしまうケースも多くあります。

完璧主義だと自覚している人こそ、たまには客観的に自分を見つめ、褒めてあげることが大切です。

 

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)への対処法とは?

「自分はバーンアウトシンドロームかもしれない」と思った人もいるのではないでしょうか。

以下では、バーンアウトシンドロームの対処法をご紹介します。バーンアウトシンドロームを治したいと思っている人はぜひ参考にしてください。

 

心の対処法

まずは、心の対処法をご紹介します。

バーンアウトシンドロームになっている人は、自分自身に厳しい傾向にあります。自分に厳しくしすぎず、固定概念を捨てることが大切です。人間の心の状態は常に変化していて、一定ではないためやる気が出ない日やモチベーションが高まらない日もあるものです。

真面目でひたむきに頑張る人ほどそのような状態を受け入れることに対して罪悪感を持ってしまい、無理やり頑張ろうとしてしまいます。

そんな時こそ考え方を変えて、「やる気やモチベーションを取り戻すために思い切って休む」ことが大切です。無理に気力を振り絞らず、自然に仕事への活力が湧いてきたときに再スタートしてみてはいかがでしょうか。

 

体の対処法

次は、体の対処法についてご紹介します。

体への負担も立派なストレスのひとつです。生活リズムや生活習慣を見直すこともバーンアウトシンドロームからの回復においては大切です。体への負担が減るだけでも心の余裕は生まれてきます。

例としてはゆっくりと湯舟に浸かって入浴する、しっかり睡眠を取る、食事に気をつける、適度の運動をするなどが効果的です。このように、心も体も労わる充電期間を作りましょう。

バーンアウトシンドロームが悪化すると、うつ病のような深刻な心の病気を発症しかねません。もし、うつ病にかかってしまえば、それまで頑張ってきた仕事を一時停止しなくてはならないこともあります。早めに心と体を休めてあげましょう。

 

バーンアウトシンドローム(燃え尽き症候群)は心と身体からのSOS!

本記事のまとめ
  • 仕事に対して急に無気力になったり物事を深く考えられなくなったりしたら要注意
  • 自分に厳しくしすぎず、ときには自分を褒めてあげる
  • 食事や睡眠に気を配り、体と心を休める

本記事では、バーンアウトシンドロームの症状や対処法について詳しくご紹介しました。

深刻な症状がある人や少しだけ症状がある人など様々でしょう。自分の力だけでは治せないと思った人は病院に行くこともおすすめです。

本記事を参考に、体と心を休めてみてはいかがでしょうか。

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