1. 「家庭を優先させなければ仕事をする意味がない」広まりつつある「自由出勤制度」の可能性

「家庭を優先させなければ仕事をする意味がない」広まりつつある「自由出勤制度」の可能性

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 多くのビジネスパーソンは、予め決められた時間に会社に行き、決められた時間に退社、必要があれば残業をする、というスタイルを取っていると思います。しかし、家庭の事情などで、「自分で自由に出勤時間を調整出来たら」と思ったこともあるのではないでしょうか? フレックス制などを取り入れている企業も増えてきていますが、その多くが大企業で、中小企業ではあまり普及していないのが現状です。

 そんな中、「完全自由出勤制度」なるものを取り入れている中小企業があります。では、自由出勤制度とはどのようなものなのでしょうか?

決められた時間内であれば労働時間は自由

 自由出勤制度を取り入れているのは、兵庫県姫路市にあるデータ管理の企業「エス・アイ」。基本的に1日の勤務時間は7.75時間以内、1か月の労働時間は168時間以内というルールを守れば、出勤時間は自由です。事務所は365日、土日や祝日も解放されており、6時から18時の間であればいつ出社しても問題ありません。

 また、決められた時間の中であれば、仕事の途中で外出し、戻ってきて仕事ということも可能です。エス・アイは女性社員が9割。女性は、家事や子供の予定などで外出を余儀なくされることも多々あります。この自由出勤制度は女性社員にとって、非常にありがたいシステムとなっています。

 給与は完全時給制にし、パートや正社員の区別を付けず働いた分だけ給与が貰えるシステムとなっています。また、徹底して労働時間の管理を行い、仕事の正確さや協調性などを鑑みて給与を決める完全能力制。創業者には残業漬けの毎日で家庭と仕事の両立が難しくなってしまった経験があり、創業も「残業をしない」という想いだけで行ったそうです。

仕事も家庭もどちらも諦めなくていい!

 こうしたスタイルの背景には、家庭を優先させたいという創業者の強い想いがあります。かつて仕事漬けの毎日を送り、家庭崩壊や仕事のミスを招く結果になったことが、その大きな要因だそう。「家庭を優先させなければ仕事をする意味がない」とエス・アイの創業者は言います。

 現在の社会では介護や育児など、家庭に縛られる環境を持つ人も多く、仕事になかなか専念できない人が増加しています。しかし、仕事をしなければ介護や育児に必要なお金を稼ぐことは出来ません。かといって仕事に出れば、家庭に心配事を残しておくことになります。

 家庭を取れば仕事を捨てなければならない、逆に仕事を取れば家庭を捨てなければならないという状況に置かれている人が、どちらにも集中できるのが自由出勤制度だという訳です。実際このシステムを取り入れているエス・アイでは、経営も軌道に乗っており、かつて介護で別の会社を辞めざるを得なかった社員も、家庭と仕事の両立ができると話しています。


 自由出勤制度は必要な人員確保の観点から、接客業などではなかなか取り入れることが難しいシステム。しかし、働きやすさは就職先を探す上でも大切な条件です。必要な人員を確保し、社員のモチベーションをアップさせるためにも自由出勤制度は大きな役割を果たしていると言えるでしょう。

 同じようなスタイルの企業は、ベンチャー企業でもいくつか出てきています。今後ますますこうした企業が増えることで、家庭と仕事の両立がしやすくなるのではないでしょうか?

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