1. 15年度一般会計予算案の全容公開 過去最大額となる予算案の内容とは

15年度一般会計予算案の全容公開 過去最大額となる予算案の内容とは

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 歳入を上回る国債を抱えていることが毎年度話題になっている一般会計予算。来年度の予算案に注目が集まる中、その全容が明らかになった。

15年度予算、過去最高になるも赤字抑える

2015年度一般会計予算案の全容が11日、判明した。歳出総額は96.3兆円と、過去最大だった14年度当初(95.88兆円)を超える。歳入では、バブル崩壊直後の水準に税収が回復し、新規国債の発行額を36.9兆円に抑えた。

出典:15年度一般会計予算案、歳出総額96.3兆円=政府筋 | マネーニュース | 最新経済ニュース | Reuters

 来年度の一般会計予算案の全容が明らかになり、歳出総額が過去最大となることが分かった。毎年度注目が集まる新規国債発行額は、昨年度より4兆円少なく、36兆8600億円になる。

プライマリーバランス(基礎的財政収支)の現状

 消費税増税による増収や法人税収の伸び等が要因となり、新規国債発行額が昨年度よりも減少した。国債依存度が40%を下回ったのは2009年以来であり、それを評価する声もあるが、未だに日本の財政は国債依存度が38%と高いことに変わりはない。

 国債の問題について考える際に重要な指標となるのが、「プライマリーバランス(基礎的財政収支)」である。プライマリーバランスとは、国債に頼らずに税収や副収入等で国や地方の政策予算をどれくらい賄えるかを図る指標のことで、政府はこの対GDP(国内総生産)比の赤字を、2010〜2015年の5年間で2010年度と比較して半減させるという目標を唱えていた。

 この目標達成のためには、プライマリーバランスの赤字を2013年度の23兆円から15兆円まで減らす必要があった。公開された2015年度予算でプライマリーバランスを測ると、赤字幅が13.4兆円になることから、目標達成が出来る見通しだ。これで、一見財政健全化に向け一歩を踏み出したのように見えるが、まだ油断ならない状態と言える。

15年度予算の最重要3項目

 安倍政権は、日本経済回復に向けた「成長戦略」を重要視している。来年度の予算案を決定する際にも、それに向けた予算編成を行なったようだ。その中でも、安倍政権が恐らく重要視しているであろう項目に社会保障関係費と地方創生関連費が挙げられる。さらに、国際情勢の変化により、防衛費にも重点が置かれた。

「人材の活用強化」に向け増加した社会保障関連費

 今回の予算案で最も注目が集まったであろう社会保障関連費。というのも、社会保障関連費の財源に充てるために消費税が増税され、国民の負担が増大したためである。

 来年度の予算では、社会保障関連費が前年度比で3.3%増大した。保育所増設のために5000億円を計上し、子育て支援を手厚くする。政府は、成長戦略の1つとして掲げられている「人材の活用強化」に向け、女性の人材活用を促す考えだ。

 少子高齢化の流れから、増大が避けられない予算であるだけに、単なる増加だけでなく削減も課題だ。そこで政府は介護報酬の引き下げや生活保護費の見直しを行い、社会保障関連費の抑圧を行なったが、それではまだ不十分だとの批難の声も上がっている。

「地方創生元年」到来に動き

 安倍政権が重要視しているとして、ニュース等で取りあげられることの多い「地方創生」。日本で深刻化する東京一極集中を解消するために政府が力を入れている。

 来年度の予算には、地方創生関連費として1兆円が計上される。地方における雇用拡大や起業の後押し、中小企業への支援等を予定している。それにより、地方から都市圏への人口流入を防ぎ、経済活性化を狙うようだ。地方創生元年といわれる2015年度、今後の政府の施策に注目が集まるだろう。

国際情勢に対応した防衛費増大

 最近の国際情勢の動きを見て、政府は防衛費を3年続けて増大させており、来年度は過去最大となる4兆9800億円が防衛費に充てられる見通しだ。

 過去最大となる防衛費は主に、中国の海洋進出や北朝鮮の核ミサイルの脅威への対応、さらに普天間基地の辺野古移設の資金に使われる。そのために、潜水艦等を探知する機械やオスプレイ、水陸両用車等の購入を政府は考えているようだ。


 日本が持つ課題解決に向け、本格的に動き出した第三次安倍政権。予算案が決定したことで注力すべき分野は決定しているため、今後は今ある案をいかに実行に移していくかが課題となる。

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