1. 外食産業の総居酒屋:広がり続ける居酒屋化。カフェと本屋が「お酒」を頼りにする理由とは

外食産業の総居酒屋:広がり続ける居酒屋化。カフェと本屋が「お酒」を頼りにする理由とは

  • 4472views
  • 0fav

by Nick Harris1

 「お酒を飲む場所といえば居酒屋」というイメージがこれまではあったかもしれない。しかし近年、お酒を飲む場所として驚くような場所が現れるようになってきている。このような「お酒を飲める場所の急増」の背景には何があるのだろうか。

「こんなお店も?!」お酒を飲める店が急増中

 カフェ

 例えば、去年の春に話題になったのは「Starbucksのアルコールメニュー導入」である。日本では現在も3店舗ほどの限られた店舗でなければ利用できないが、アメリカではさらに広い店舗数でアルコールメニューが提供されている。

 居酒屋とは違い、落ち着いた雰囲気を提供していたイメージがあるStarbucksなだけに、アルコールメニューが普及するかは未知数。しかし、「おしゃれな空間で」「静かに」お酒を楽しみたい人はいるはずだ。そのような人にとって、Starbucksというブランドはお酒を飲む場所としても魅力的に映るのではないだろうか。

ファストフード

 ファストフードでもアルコールメニュー導入の動きが盛んだ。アメリカのバーガーキングではビールが飲める新しい業態の店を作っており、日本でもケンタッキーフライドチキンが「ROUTE25」というお酒を飲める店を東京でオープン。フライドチキンとお酒の相性は最高。お酒が飲めるのであれば、店舗で食事をする魅力がさらに高まるだろう。

 吉野家で実施されている「吉呑み」も好評だ。すぐに食べることが出来て値段も手頃な吉野家のイメージが、「サク飲み」のニーズを担う層の要望と近いことも好評の理由となっているのだろう。

本屋

 本屋でお酒が飲める、という意外な組み合わせも増えてきている。下北沢にある「B&B」は「book&beer」の略称。お酒を飲みながら、本を探したり、手にとったりできる。

すでに書店業界は、本の販売だけでやっていくことは難しくなっていると考えたほうがいいでしょう。

出典:ビールが飲める本屋「B&B」大盛況の秘密 | モノにあふれた時代のモノの ...

 書店業界のこのような流れを受けて、ビールを始めとするドリンクを書店で提供することが、新たな書店の収入源として活かされている。

なぜ「お酒」が外食業界を救うのか?

 なぜこんなにも色んな業態のお店で「お酒」が人気なのか。それには大きく分けていくつかの理由が考えられる。

「お酒」は顧客単価を高める

 Starbucksでお酒を提供するにあたって、以下のように取り上げるメディアもある。

 客1人当たりの売り上げ低迷に悩むスタバにとって、1杯で粘られるコーヒー店業態より、何杯もお代わりし、おつまみも注文してくれる居酒屋業態は魅力的だ。

出典:居酒屋化進むスタバ、おつまみも充実 米外食の“アルコール依存症”(1/3 ...

酒類販売が本格化すれば、客単価が最低でも2倍に跳ね上がるとみている。シュルツCEOが株主に、「われわれは成長と発展の初期段階にいる」と宣言したのも、酒類販売が念頭にあったからだろう。

出典:居酒屋化進むスタバ、おつまみも充実 米外食の“アルコール依存症”(1/3 ...

 お酒を飲むときはたいていがおつまみを頼む。また、数時間滞在するのならお代わりをすることもあるだろう。お酒を飲む場とすることは、自然と顧客単価があがるのである。また、既存のメニューにお酒をプラスするだけでも、お酒の分だけ顧客単価をあげることができる。

導入コストが安い

 お酒を導入するために特別なコストは必要ない。店舗を特設するなら話は別だが、お酒の仕入れをするだけでお酒をだすことができる。従業員の教育に関しても、ドリンクメニューにお酒を加えるだけで、必要な手間は非常に少ない。

 ただし、吉野家やケンタッキーフライドチキンのように、限定メニューを用意する場合開発費等がかかってくる場合もある。しかし吉野家は京樽、ケンタッキーフライドチキンはピザハットなど、多様なメニューを再現できるグループ会社が存在していた。これらの関係性もまた、アルコールメニュー導入にあたっての両者の強みとなったのであろう。

居酒屋化の波は止まらない

 導入コストも低く、収益性を高めてくれる「アルコールメニューの導入」。外食業界の様々な業態の店舗が進出するのもうなずける。ホリエモンこと元ライブドアの堀江貴文は自身のサイトでこう述べている。

いや、はっきり言ってセブンイレブンのほうが金の蔵で出てくる物より断然美味い!(中略)冬場はセブンイレブンのおでんはそこらの街のおでん屋より美味い。惣菜のバリエーションも物凄い。一人暮らしでこのレベルのお惣菜を作ろうとおもったら大変だろう。スイーツのバリエーションもすごいし、ソフトドリンクと焼酎とソーダと氷買ってくればどんなカクテルでも作れるというくらい飲料類も充実している。

出典:コンビニ居酒屋という新しいビジネスモデル | ホリエモンドットコム

コンビニ居酒屋どこかコンビニ始めてくれないかな。。。
和民などの居酒屋業態はファミレス飲みが常態化して客離れが起きているらしいけど、コンビニ居酒屋ができたらファミレス飲みも金の蔵みたいな激安居酒屋も瞬殺のような気がする。特に地方はコンビニ居酒屋の破壊力は凄まじいと思う。

出典:コンビニ居酒屋という新しいビジネスモデル | ホリエモンドットコム

 これまでのリソースを活かして「居酒屋事業進出」できるビジネスはまだまだ存在する。これからも居酒屋化の波は止まらないであろう。激しくなった居酒屋業界の競争の中で、それぞれがどのように差別化をはかっていくのかを今後注目したい。


その他特集記事

今の居酒屋は5年後には大きく変わっているかもしれない

これからの居酒屋ビジネスのヒントはニーズとターゲットにあり

昼から飲む人が急増中?!

驚くべきアルコール売上の裏側とは

「安い」だけじゃ物足りないのはあなただけじゃない!

駅は最高の居酒屋スポット?!

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する