1. 番組や映画で用いられる「魅せ方」を解剖したオモシロ本! 『表現の技術』

番組や映画で用いられる「魅せ方」を解剖したオモシロ本! 『表現の技術』

出典:www.flickr.com

 映画、ドラマ、小説……。私たちは今、心動かされるようなストーリーや演出の数々をお手軽に楽しむことができます。ときには、自分の考え方や行動さえ変えてしまうような力を持った作品と出会う機会もあるでしょう。

 制作物に込められた「表現」について、CMプランナーの高崎卓馬氏は「表現の使命は1つ。その表現と出会う前と後で、その人の何かを1ミリでも変えること」と述べています。

 そんな著者の書いた『表現の技術』という本は、人の心を惹きつける「表現」の秘密が解剖された面白い1冊。今回はこの本の中身の一部をご紹介します。

笑う前には必ず驚きがある

感情を動かすために絶対必要な要素、それは「オドロキ」です。すべての人は笑う直前に必ず驚いているのです。

出典:高崎卓馬 (2012)『表現の技術―グッとくる映像にはルールがある』

 例えば、『ガキの使いやあらへんで』というテレビ番組の七変化という企画。これは、あるタレントが変装して会議室に現れ、部屋にいる人間はそれを見て笑うのをこらえるというシンプルなルールの企画となっています。

 見ていると、彼らは笑う前に必ず一度、その変化に対して驚いていることに気がつきます。皆さんも機会があればチェックしてみてはいかがでしょうか?

観客のみぞ知るミライ

 誰が犯人か観客だけが知っている状況で進む物語、交通事故で伴侶を失うことが分かっているのに進行する恋愛。こういった「観客のみが知っている未来」を渡されると、そのことに小さな責任のようなものも同時に観客は渡されてしまうそうです。

 そうなるとココロが前のめりになり、自分が想像したように物語が展開してくれるかどうか、ドキドキしながら見守ることに。この手法は、人の心を惹きつける物語のつくり方の基本の1つとなっています。

物語を動かすのは「葛藤」

 物語を動かすのはシナリオではなく、対立がもたらす登場人物の「葛藤」であると言われています。

 例えば、「船が沈む」ことそれ自体は物語にはなりません。時間通り着きたいと思う登場人物が劇的(的外れ)な選択をし、その結果で船が沈み、それにより失うものを描いてこそ物語と呼ぶことができるでしょう。


 皆さんが好きな作品には、ここで挙げたような表現技法が盛り込まれていましたか? 表現の秘密にもっと触れてみたいと思った方は、実際の本を手に取ってみても良いかもしれません。



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