1. ソニーピクチャーズがハックされる原因となった問題の映画 公開以降、順調な収益

ソニーピクチャーズがハックされる原因となった問題の映画 公開以降、順調な収益

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出典:www.flickr.com

 北朝鮮によるものとされるサイバー攻撃を受け、一次は公開の中止を発表していたコメディー映画、「ザ・インタビュー」が配信開始から人気を集めている。収入は4日間で約18億円に上り、同社が公開したオンライン映画の中では歴代首位の額だ。

公開までの流れ

 ことの発端は昨年11月24日。「ザ・インタビュー」の配信元であるソニー・ピクチャーズエンタテインメントはハッカー集団からのハッキングにより、社員の個人情報や同社が保有する映画作品数本が盗まれる被害にあった。

 ハッカー集団は「ザ・インタビュー」の公開中止を要求しており、脅迫を受けたソニー・ピクチャーズは一時、映画の公開見送りを発表した。この映画にはキム・ジョンウン第一書記の暗殺シーンなどが含まれていることや、攻撃元の割り出しから、同映画の公開を妨害する目的で北朝鮮が関与し行ったものと見られている。

 ソニー・ピクチャーズの対応に対し、オバマ大統領は、公開中止という悪い前例を作るべきではないなどと異例の発言をし、単にソニー・ピクチャーズが映画を盗まれ脅迫を受けたというだけの事件ではなくなった。

騒動は好影響か

 最終的に、劇場での公開は大幅に縮小、主にオンラインでの配信という形で公開されたこの映画。公開劇場は当初計画の十分の一ほどの300程度だったが、初日の興行収入は約1億2千万円に上った。さらに、ネット配信による、購入・レンタルの収入は公開4日間で約18億円にのぼるヒット作品となった。サイバーテロの事件が米国内で連日大きく報道されていたことなどにより注目が集まったことが要因と思われる。

 一時は屈しそうになったものの、「テロリストとは交渉しない」原則を守り映画を成功させた結果に、米メディアは予想外の健闘と称えた。

 ソニー・ピクチャーズの判断には賛否両論ある。しかしSPEのマイケル・リントン最高経営責任者(CEO)兼会長は安全面での措置がぬかりないことを強調したうえで公開に踏みきっており、あくまでもテロや脅迫に屈しない姿勢を見せた形となった。


 今回、ソニー・ピクチャーズが被害者なのはもちろんだが、グローバル企業は一企業としての責任だけではなく、こうした国際的な微妙な立ち位置に立たされることもある。ソニー平井社長がソニー・ピクチャーズ共同会長にこの映画の暗殺表現を和らげるように指示していたメールがこの事件で流出している。

 グローバル時代のグローバル企業にはこうした問題に備え、情報の管理に努める責任があるといえる。

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