1. 顧客の心を掴む”自分専用”名刺とは?――自身の経験を「強み」に変えた”熱血”女性営業【後編】

顧客の心を掴む”自分専用”名刺とは?――自身の経験を「強み」に変えた”熱血”女性営業【後編】


 これまでの人生で培ってきた経験は、仕事において自分だけの武器になる。それを教えてくれるのは、株式会社シンクスマイルの中村彩羅さん。長年のビーチバレー生活で学んだことを仕事にも落とし込んでいる彼女は、入社2年目にして社内MVPを受賞されたそうだ。

 MVP受賞の要因は、単に営業の数字が良かったからだけでなく、後輩社員のメンタルケアに秘密があるという。中村さん自身、社会人経験はまだ豊富ではないはずだが、一体どのようにして後輩を立ち直らせたのか。また、彼女が現在実践しているというオリジナルの営業方法についてうかがってみた。




――入社2年目の10月に、社内MVPを受賞されたそうですね。その要因は何だと思いますか?

 評価されたポイントは2点あるのですが、まずは売上の数字が高かったこと。その要因は、「初回訪問でいかにお客様と信頼関係を築けるか」を意識したから。特に「はじめまして」の最初の3分間、5分間で相手の心を掴まないと、その後は全部上手くいかない。会社とか商品サービス云々の前に、まずは自分のことを好きにもなってもらうよう心がけていました。

 もう1点は、結果が出ずに落ち込んでいる後輩のモチベーション管理が上手くできたことです。まずはとにかく話を聞いて、違うと思うことは全部違うと伝えました。「そんな気持ちでやるのであれば、もう辞めた方がいいよ」とも言いましたね。こういうやり取りを繰り返す中で、彼女自身何か気づきがあったみたいで、その後は楽しそうに仕事をするようになりました。

 あと、自分が楽しそうに仕事をすることを意識していました。私も仕事が上手くいかない時期がありましたし、彼女も当時の私を知っていました。だから「仕事って楽しいよ、上手くいかないことばかりじゃないよ」と、言葉だけでなく行動で体現するように意識していましたね。


――現在入社2年目ですが、中村さん独自の営業方法はありますか?

 一つ目は、オリジナルの名刺。私、ハーフということもあって、人に覚えてもらいやすいんです。前は皆と同じ、文字だけの名刺を使っていましたが、写真を入れたりレイアウトを工夫したりしたことで、私の印象を相手に強く植え付けられるようになりました。だから、短い時間しかお会いできないお客様でも、覚えてもらえるんです。

(中村さんの名刺。まるで選挙ポスターのようなデザインで、お客様からも良いリアクションをもらえるそうだ。)

 
 もう一つは、「私がお客様のことをすごく好きだから、お客様もきっと私のことが好き」だと勝手に思うことですね。自分をさらけ出して、お客様に対して臆さずに懐に入っていくと、その後からずっと可愛がられるもの。だから、無茶なお願いをしても一生懸命応えようとしてくれたり、逆に依頼された時はなんとか頑張って応えるようにしたりして、Win-Winの関係性を築くよう努力しています。


――中村さんは社内で「熱血!」という評価が高いそうですね。その評価に対して、ご自身はどう感じていますか?

 最初は意外でしたね。でも、私は昔から諦めるのが本当に嫌いで、最後まで「どうにかできるんじゃないか」と常に考えているような人なんです。

 自分の目標に対してもそうですし、支社の数字目標に対しても、何かしらの方法で常に目標を達成しようという意欲は確かに強いな、とは感じています。それは、学生時代のビーチバレーですごく鍛えられましたね。試合中に諦めることは、まずありませんでしたから。


――目標や、目の前の仕事に対して諦めないことはすごく大事。でも、時には上手くいかず、心が折れそうになることもあると思います。そんな時は、どうモチベーションを高く維持していたのですか?

 最近は、自分のことを承認して褒めることを意識しています。数字だけじゃなく、社内のコミュニティに貢献できたことや、社会人になってできるようになったことなどを自分で褒めるんです。「数字はダメだったけれど、そっちはできるようになったよね」と。

 数字が伸びない可能性としてやり方が間違っていることも考えられるので、そういう時には上司や同期、時には上手くいっている後輩から、その要因をよく聞いて真似するようにしています。モチベーション管理と並行して、そのように工夫はしていますね。


――現在働く上で、中村さんが大切にしている仕事の中での価値観や考え方はありますか?

 今は、「私が成長するかどうか、それが会社の社益になるか」を考えて行動していますね。自身が成長することが最終的に社益につながると思っているので、そういう判断基準で動いています。

 あとは、お客様に勇気を与えられる存在であること。お客様が今考えていることや悩んでいる課題を、常に解決していけるような存在でありたいなと思っています。経営者の方ってよく孤独なイメージがあるじゃないですか。だから、その支えになりたい。「私がいることで勇気を与えられる」と、社内外含めてそう思われるような寄り添い方をしています。

中村彩羅(なかむら・さいら)さんプロフィール

1990年生まれ。2013年、株式会社シンクスマイルへ新卒入社。サービス関連企業に対して販売促進ツールの新規開拓営業を行う。2年目の2014年10月、社内MVPを受賞。学生時代はビーチバレーの選手として、数多くの大会に出場。全国大会優勝の経験も持つ。

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する