1. 白人警官不起訴で全米に拡大する抗議デモ 人種差別「だけ」では片付かない根深い問題とは

白人警官不起訴で全米に拡大する抗議デモ 人種差別「だけ」では片付かない根深い問題とは

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出典:www.flickr.com

 様々な人種が入り混じって生活するアメリカ。差別の問題を積極的に解決しようと活動する人も多い一方で、いまだ人種の壁は存在している。その事実を象徴するような運動が今、ニューヨークを中心に広がっている。

ことの発端はミズーリ州・ファーガソンでの事件

 ことの発端は、今年に起きた七月のニューヨークでの黒人男性死亡事件だ。路上で違法にたばこを販売しているという疑いをかけられた黒人男性が、白人警察官に取り押さえられ、窒息死した。

 また、翌八月には白人警官による黒人少年の射殺事件が起きている。上述のニューヨークでの死亡事件と並び、ミズーリ州で起きたこの事件でも警官には不起訴処分が言い渡されたことで波紋が広がった。

背景にあるのは肌の色の違いだけなのか?

 今回の一連の事件で重要なのは、「白人」の警察官によって「黒人」が殺されたという事実だ。もともとミズーリ州・ファーガソンという町は住民の七割が黒人で、一家族当たりの平均収入が四万ドルという小さな町であるのに対し、隣町であるクレイトンは住民の九割が白人、平均収入は十万ドルにも上るという高級住宅街だ。以前より住民の間で人種の違いによる確執が存在していた。

 人種の問題は難しい。アメリカでも社会的には人種差別は存在してはならず、平等にチャンスが与えられなければならないという認識は広く浸透している。しかし、個人や特定の地域などでは未だこうした差別はなくならず、差別的な意識を持つ人も多い。今回の事件はそうした矛盾が露呈した事件だと言える。


 今回のデモでは人種差別という点が争点となっている。しかし肌の色による差別だけが問題なのではなく、その背景に潜む人種間の格差も忘れてはならない問題だろう。

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